アメリカの黒人演説集: キング・マルコムX・モリスン 他 (岩波文庫 白 26-1)
- 岩波書店 (2008年11月14日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (404ページ)
- / ISBN・EAN: 9784003402610
作品紹介・あらすじ
憲法が謳う自由と平等、アメリカの夢と現実。奴隷たちの七月四日を問いつめたダグラスと南北戦争後も遍見と格闘した男たち女たち。視野をアフリカへ世界へと拓いたガーヴィー。公民権闘争とその後の激動の時代をへて、今21世紀のオバマまで、21人の声を聴く。
感想・レビュー・書評
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憲法上人種差別が禁止された南北戦争後も、人種差別のなくならないアメリカで闘い続けた人々の声が収録されている。公民権運動の指導者を始め、オバマ大統領の演説も載せている。
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新書文庫
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「奴隷制度のもとわれわれの悲惨な状態」ディヴィット・ウォーカー(1829年)から「ノックス・カレッジ卒業式演説」B・オバマ(2005年)まで、170年以上にわたる21のスピーチを収める。
アメリカでの、激しい差別を受けている黒人の人権を求める運動史とも読めるだろう。
そして作家トニ・モリスンのノーベル賞受賞演説もある。
最後に収録されたオバマは、今度そのアメリカの大統領になり原水爆禁止に向けて一歩を踏み出そうとしている。
どんな困難があろうとも、マクロに見れば時代は絶えず新しい局面に向けて流れている,といえるだろう。
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面白かったです。黒人でなくても、マイノリティに属する人間なら思わず共感してしまう場面が多々ありました。
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おすすめ資料 第79回アメリカ黒人の歴史を振り返る(2008.12.18)
2008年11月の岩波文庫新刊です。
19世紀後半から現代にいたるまでの黒人指導者や活動家の演説を、年代順に並べています。
アメリカで公民権法が成立したのは1964年のことで、その前後に活躍したマーティン・ルーサー・キング・ジュニアやマルコムXは、教科書などで採りあげられることもあり日本でも有名です。
この本には、彼らの有名な演説も収録されていますが、それより以前、奴隷制度廃止運動の時期の活動家たちの演説が多く収録されています。
ほかに、ゾラ・ニール・ハーストン、トニ・モリスンなど作家も収録されています。
初めての黒人の大統領が誕生することになった2008年11月は、アメリカの黒人の歴史の中のひとつの区切りとなりました(この本の最後には、上院議員になってまもないバラク・オバマが地方大学の卒業式で行った演説も掲載されています)。
自由と正義をうたう合衆国憲法と有色人種のおかれた状況との矛盾。
その歴史を振り返るのにふさわしい1冊です。 -
黒人差別がまだあった頃の演説から、最後はオバマが上院議員になった頃までの演説を読んで、歴史のことを思うと前向きな気持ちになりつつも複雑な気持ちにもなったなぁ・・・。でも力強い一冊だった!
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キング「私には夢がある」
マルコムX「投票権か弾丸か」
オバマ大統領 -
人種に関わらず、女性の強さには勝てる気がしない。
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内容(「BOOK」データベースより)
憲法が謳う自由と平等、アメリカの夢と現実。奴隷たちの七月四日を問いつめたダグラスと南北戦争後も遍見と格闘した男たち女たち。視野をアフリカへ世界へと拓いたガーヴィー。公民権闘争とその後の激動の時代をへて、今21世紀のオバマまで、21人の声を聴く。