- Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004150886
感想・レビュー・書評
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最近発見した過去の読書ノート(94・95年版)。それをそのまま紹介する第12弾。
岩波新書の読書法の最初。
書いている方々は言論界の重鎮ばかし。以前、新明解国語辞典が「寝転んで読むのは読書じゃない」と言っているのを読んだ。一方、重鎮から寝転び読書を提案されているのが面白い。
この頃の岩波新書、安かったんだなぁ。
『私の読書法』「図書」編集 94年12月13日読了
1960年発行 岩波新書 480円
⚫︎清水幾太郎の読書遍歴
ノートを取る→ルーズリーフ→カード・本に書き込む
⚫︎刑務所で読む本がよく役に立った、という感想を多くの人が言っていた。
杉浦明平、蔵原惟人、千田是也
⚫︎加藤周一「読書の楽しみ」
・電車の中でラテン語の教科書を読み終える。S19年の1年間。
渡欧後も仏語を諦め、英独語の勉強をする。→しっかりと勉強していた。
・人間について書こうとする場合、実験・経験が必要である。
宣長とモンステキュー
・老年には自らの楽しみにだけ本を読みたい。←その願いは叶えられたのか⁉︎
⚫︎寝転んで読むのを勧めている。
渡辺照正、開高健
⚫︎外国語の学び方
ノートをとる
本への書き込み、小題をつける。
⚫︎梅棹忠夫
行動するための読書
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#898「私の読書法」
初版が1960(昭和35)年と、大層古い本ですが、各界で活躍する人物たちが「本との付き合ひ方」みたいなものを開陳するエッセイ集のやうなもので、中中面白いのです。「昭和世代の新しい世代の人」(開高健のことか)といふのが時代を感じます。
読書法なんてものは各個人で違ふので、結局自分に合ふ方式を自ら確立するのだと思ひます。それでも参考にしたり、マネをしたりしたくなるのもあります。杉浦明平さんの投げやりな文章は笑つてしまひました。
でも電車内ではホントに本を読む人が少なくなりましたねえ。別にいいけど。 -
インターネットのない時代の読書法かな
特に参考になるようなことが書かれているわけではなく、各々自由に本を読んでいるなぁと感じた
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『知的生産の技術』から飛んで行き着いた。
皆さん読書量が流石ものすごい。謙遜しているがそれでも読書量の多さがいろんなところから分かる。ただ、知識をひけらかしているだけだろうみたいな人もいる。
読書法と言ってもこれを書いている人のほとんどは特段それを意識してきたことはない模様。そして言っていることも十人十色。よく「読書百遍意自ずから通ず」には言及されるが、言ってもそんな読む時間ないだろ、など現実的な指摘もあったりして面白い。
あと気になったのは濫読。若い頃は濫読し、大人になると道を定めて読んできたという人が半数以上のような一方で、ずっと手当たり次第気になるものは読んでいるという人もいる。今自分は前者で、ちょうどそろそろ一つに絞った方がいいのかな?とか思っていた頃なので、後者の人も一定いるということが分かって少し安心したところもある。
皆さん共通点として、漱石や近代思想家の本は大体読んでいるのね。 -
様々な知識人の読書法をそれぞれ書き記した本
目次は省略。関連リンク集の「『私の読書法』の執筆者たち - This Week with Me 」に詳細あり。
この本は、読書法というより、様々な知識人が、「自分は読書についてこう思う」って言ってるだけ。
要は、エッセイ集。
まぁ、それでもちょこちょこっと実践的なものもあり、またアンソロジー的なものもあり……と少しさっくり読ませてもらった。
<blockquote>一つ目。「<u>読書法と言われても、ほとんどそんなことを意識して本を読んだことはない</u>」と言う人が結構いること。これは知識人でない人に多かった。逆に言えば、やはり<b>学者は少なからず本を読む</b>こと、それを記録することを意識していると言うことでもある。
(中略)
あと、読書記録に関しては<u>梅棹忠夫・呉智英のカード派</u>はほとんどいなくて、<b>本に線を引いたり書き込んだりする人や、ルーズリーフにまとめる派が多かった。</b>これら本に書き込む/ルーズリーフ派の多くも、カード式の良さを認めてはいる。ただし、その欠点として<u>カードの記入にかかる時間、整理の面倒くささ</u>を挙げていた。
<a href="http://www.f7.dion.ne.jp/~moorend/dokusyo_04_4.html" target="_blank">【書評・感想】2004年4月
</a></blockquote>
関連リンクとするには1ページにあれこれ書評が載っちゃってるので、抜粋するように引用してみた。
古典的な読書法のアプローチに関して詳細に分析されている。
やはり、大概のアプローチは同じようだ。本に書き込む/何かに書いてまとめる。このあたりは、どれがいいかというより、人にあったやり方でやるべきだとしか言えず、最初にいろいろ試してみて、自分なりの読書法を作るしかないのかもしれない。
飛ばし読み・速読についても言及がある。
<blockquote>飛ばし読みということも、雑誌などでやむをえずやることもあるが、それはどういうことを書いているかを知るだけのことで、私はそれを読んだうちに入れていない。といって飛ばし読みがいつでも悪いことだというのではない。こういう技術を習得して、それで要点がつかめる人は大いにやるべきであろう。
</blockquote>
読むということに関して、ああだこうだと論じるような頃でなかったから、好みの問題という感じなんでしょうね……。
速読に関しての言及では、大意としては普通の感想かな。真似できないし、文章をゆっくり味わいたいし、わたしゃやる気にならんわ〜……みたいな。または方法の一つとしては誰でも思いつきそうだから日本語でもできるようにしないかなとか。
あぁ、これはまだ当時はアメリカの最新技術という感じで、日本にはまだ定着してなかったというのもある。
あとは、実地主義という人もいた。(これは多分ライフワークがそういうものだからだろうな)
本を読んで、実地の体験で確かめ、実につけるというアプローチ。「<a href="http://mediamarker.net/u/kotaro/?asin=4492043195" target="_blank">READING HACKS</a>」にあったパラレルリーディングのような感じだろうか。
<blockquote>こんなふうに自分の直観と、知識とがばらばらになってしまう場合、私としては、そのどちらかが正しいということは言えない。直観がたんなる偏見にすぎない場合もあるし、知識が別の仕方で統合されることを必要とする場合もある。
ちぐはぐでいる直観と知識とを、小さな一つ、二つの箇所で、もう一度むすびあわせるような仕事が、本格的な研究だろう。
</blockquote>
と、読書の後の思考のあり方について述べたものもある。
かなりフリーダムというか、読書というものを枕詞にあれこれ述べてみた感が強いね。その分、個性が出ておもしろかった。 -
ブクログレビュの一つ目に選んだ。二十名の著名人が読書法について語っている。一人五千字程度の文章なので読みやすい。
最初の清水幾太郎さんの内容を読めば読書法については理解できる。何を読むかは各人で異なる。どう読むかは、ノートを取る、カードに書く、赤線を引くの三種で皆結論としては赤線を引くにたどり着く。そのため図書館で本を借りているようではダメなことに気づく。 -
【由来】
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【期待したもの】
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※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。
【要約】
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【ノート】
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20人の作家や研究者が、本との付き合い方について語ったエッセイをまとめた本です。
作家の開高健や円地文子、評論家の加藤周一や鶴見俊輔のほか、清水幾太郎、梅棹忠夫、田中美知太郎といった個性的な学者が、それぞれの読書体験について語ったエッセイを寄せています。さらに、八杉竜一や吉田洋一といった、自然科学分野の研究者も執筆陣に名を連ねています。
「読書法」というタイトルですがハウツーものとしてではなく、あくまで「私の」読書法というテーマのエッセイ集として読めばいいのではないかと思います。 -
私はこんな読書法です!
と自信を持って紹介する人はいません。
生活や仕事のなかから自然に身につけた場合がほとんどです。
それを踏まえて読むと参考になるかもしれません。 -
私は一足飛びにこの境地h進んだのではなく、一歩一歩、これへ進んだのである。
書物と細君だけは借りることのできないものと諦めている。
若いうちに知らなかったことを必ずしも後悔しなかった。
知的好奇心と
蔵原惟人 濫読
梅棹忠雄
行動が目的であり、読書それ自身が目的にはならないのだ。だから、なるだけなら本を読まずに済ませたら、それに越したことは無い、と言うようなことにもなる。
くだらない本のために、行動とおしゃべりの時間の減ってはたまらないと思うからである。
中村光夫 正直
つまり其のとき感じたことについて自分自身を偽るな
its very difficult...
八杉竜一 Study nature,not books!
吉田洋一
この本博文館竹貫直人のために、私は「ためになる本」への恐怖感を植えつけられた。
宮沢俊義
しかし、だからといって、読書がたとえば酒を飲むのよりも常に、上等だとすることは、きわめてキケンである。P126
渡辺照宏
本を手に入れると、一応全部貢をめくると言う永年の習慣は今でも続いている。
松田道雄
「たくさんの本を読もうと思うなら、愛書家であってはならない。」図書S31.5