バナナと日本人: フィリピン農園と食卓のあいだ (岩波新書 黄版 199)
- 岩波書店 (1982年8月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004201991
感想・レビュー・書評
-
目次:
1 バナナはどこから? ―― 知られざる日・米・比の構図
2 植民地ミンダナオで ―― 土地を奪った者、奪われた者
3 ダバオ麻農園の姿 ―― 経営・労働・技術
4 バナナ農園の出発 ―― 多国籍企業進出の陰に
5 多国籍企業の戦略は? ―― フィリピン資本との結びつき方
6 契約農家の「見えざる鎖」 ―― ふくらみ続ける借金
7 農園で働く人びと ―― フェンスの内側を見る
8 日本へ、そして食卓へ ―― 流通ルートに何が起こったか
9 つくる人びとを思いながら ―― 平等なつながりのために
あ と が き詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アメリカの企業と、日本、そしてフィリピンのバナナ農園の関係についてその実態を詳細に書かれた本。
昔に書かれたものなので、現在はどうか分からないが、
このような、巨大資本が、発展途上の土地を自分達の利益のためだけにいじくり回すという現状は世界の至るところでも見られる問題だろう。
我々日本は、自分達のことだけを考えず、世界全体が利益を共有できることを考えなければならないのではないか。 -
11/17 大学図書館で廃棄本をもらう。
綺麗なので、あまり読まれなかったと思われる。 -
「一本の鉛筆の向こうに」っていう、少なくとも光村の教科書に載ってる話はある世代の人達には有名だと思う。ポディ・マハッタヤさんとか、トニー・ゴンザレスさんとか、ダン・ランドレスさんとか! 一本の鉛筆にもこれだけの人の努力があるのだから大切にしましょうっていう話。でもこの話の裏には、絶対に問題が隠れている。たとえば『バナナと日本人』に書かれているような。「自分たちも好んで食べることがあるが、背に腹はかえられず売ったり献上したりして、より低質の食物を主として口にするという農業生産パターンは、昔も世界中にあったし、今日でも見られる。日本の稲作農民もそれを経験した。だが、ミンダナオのバナナ労働者の場合は、それとはかなり異質だ。かれらは自ら食べたくもないバナナを作っている。(中略)自分たちで食べないものの生産から食べないものの生産へと、どうして移行したのか。」(未読了)
-
「現実を知る」ことは大切。
たとえそれが目を背けたくなることでも。 -
言わずもがな名著。経済や社会問題に
興味がある人もない人も一度は読んでみるべき。
世界観が、かわる。 -
これを読んでフェアトレードに興味が沸きました。今までフェアトレードなんか毛嫌いしてたのに、身銭切って買う価値ありますよ。良い本です。
-
2008/08/29