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Amazon.co.jp ・本 (218ページ) / ISBN・EAN: 9784004305408
みんなの感想まとめ
言葉の変遷とその背景に迫る本書は、言語学の専門知識がなくても楽しめる内容です。著者は、ラ抜き言葉やガ行鼻濁音の衰退など、言語の歴史的変化を地域的・時間的な視点から考察しています。特に、形容詞が新しい単...
感想・レビュー・書評
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言語学者で東京外国語大学名誉教授、明海大学名誉教授の著者が、長年にわたる調査研究をもとに、ラ抜き言葉やガ行鼻濁音の衰退といったことばの変遷するプロセスを示したものです。
本書が書かれた25年以上前の時点と今とでどのくらい言語に変容が見られるかという点から読む中で、一つおもしろい発見がありました。
第3章の中で、形容詞は今はもう新しい単語を生み出す力を失い、「トレンディーな」というような形容動詞で間に合わせると述べられている部分があります。
たしかに、思い起こしてみると、革命的なを意味する「レボい」、急進的なを意味する「ラディい」なんて言葉はなく、用いるとしても「ラディカルな」のように形容動詞化していると思われます。
しかし、昨今においては琴線に触れるようなことがあったときに用いる表現として「エモい」が登場しています。
若者層を中心に多く使われている印象がある一方で、これは通常の言語の変化の流れによらない例外的なものだったのだなと気がつくと、非常に興味深く感じられました。
本書は言語学の知識がなくても楽しく読みすすめることができます。
さらに、現代文や古文における文法(活用や助動詞の接続等)の知識が頭に残っていれば、より点と点が線で繋がるおもしろさを味わうことができると思います。
もしそれらがわかる辞典等がお手元にあるのであれば用意しておくのもよいかもしれません。
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ラ抜き言葉などは乱れではなく歴史的な変化だ!というのが(やや反抗心からきていたが)自論だったので、嬉しい援護射撃。
言語がだんだん単純化・明晰化しているというのが面白い。言葉すらも省エネしているとは…。-
「言葉すらも省エネ」
まぁ正しく伝われば良い訳ですものね。
井上史雄の話は此処で読みました↓
http://www.athome-acade...「言葉すらも省エネ」
まぁ正しく伝われば良い訳ですものね。
井上史雄の話は此処で読みました↓
http://www.athome-academy.jp/index.html2012/04/19
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学問書は向いてないみたいだね....
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「~じゃん」、ら抜き言葉などなど、「乱れている」といわれる言葉について、地域的・時間的な視点から考察された本。
最近の若者は…といわれそうな言葉も、歴史言語学の観点から見たら合理的な理由で変化が起こっている。
あと100年もしたら、全然違う言葉になっていて、今の私たちが書いている文章も「古典」になるのだろうと思った。
「バイク」「バンド」など、専門家の立場に近づくとイントネーションが平板になる(語頭アクセントにならない)という考察がとても興味深かった。
たしかに、楽器もそういう傾向ある。ペット、ボーン、ホルンとか。すごく納得。
時と場合に応じて、変化も受け入れながら言葉を使えたら、「最近の若者は…」といらいらすることも少なくて済むのかもしれない。 -
井上先生の本、学生時代に大変参考にしてました。日本語の変遷について分かりやすく書かれてあって、そういう分野を専攻していた自分にとっては読んでてワクワクが止まらなかった。
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方言学の権威・井上先生による、自身の専門を、一般に向けて解説した書籍。必ずしも専門用語を用いずに、不足なく説明しちゃうその記述にはもう脱帽。この一冊を読むだけで、言語研究等に一切関わりを持っていない人でも社会言語学がどのような研究を行なっていて、どのような考察を重ねているかを理解できるのではないでしょうか?
僕は、学部生時代に社会言語学の講義を受け、その気力・体力・根気その他、ありとあらゆるフィジカル要素・メンタル要素を必要とすることに愕然とし、むしろ敬遠するようになってしまったのですが、やっぱりこうしてその研究成果を見てみると、面白いなーと思う。
それにしても、この「あせない」感は何でしょう? 例えば以前、僕は野代仁子さんの書いた、約10年前の書籍『非行を叱る』のレビューをした際に、「10年の歳月は大きかった」という感想を残しています。本書も10年以上前の書籍。しかし、それを感じさせない。もちろん、全くそうかと言われれば、それは違うと思いますが。どうしたって、流行語や発展途上の語句を考察の対象にしている以上、2011年現在では事情が異なっているものも多くあるもんね。でも、今なお、読んで損はしないだろうと思える本です!
【目次】
はじめに
Ⅰ ラ抜きことばの背景
Ⅱ 「じゃん」の来た道
Ⅲ 簡略化の動き
Ⅳ 東京ことばの底流
Ⅴ 新しい方言の広がり
Ⅵ 敬語の最前線
Ⅶ 気になる? 口調
Ⅷ ことばの変化のとらえ方
引用文献
おわりに -
教科書副読本☆
どこからどこまでを言語の推移と見て、どこまでを乱れと見るか…という意味で面白い。 -
「どうせ、若者のノリで適当な日本語使ってるんだろ!」と思うのは大きな間違いで、ら抜きにも平板アクセントにも長い変化の歴史と合理的な理由があるというは驚き。ただし、この本読みにくい。素人向けには先に8章「ことばの変化のとらえ方」を読んでから具体的な事例を見ていった方が分かりやすい。
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日本人なら、正しい日本語使いましょ。
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教科書。
初めて読んだ言語学の本なんで。。。
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