日本文化の歴史 (岩波新書 新赤版 668)

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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004306689

感想・レビュー・書評

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  • ・最初の70ページと最後の数ページだけ読んだ。慣れない固有名詞が非常に多かったため、私にとっては読みにくかったので(日本史の知識を再整備してから臨めばまた違っていただろうけど)。前記の範囲内でもっとも印象に残るのは、日本人は「お上」に対して弱い、と言われるが、日本の歴史を通観してみると、明治維新による西洋化まではむしろ逆に、権威に必ずしも従順ではなかったのではないか、という分析。「平安京の貴族社会が、地方の人々への配慮を怠ると、武士が勃興して、国家の公権力を代行し」(227)たように、「もともと共同体的な性格をもつ国家において、公権力は一部の人々によって独占されるべき性質のものではなく、その独占に近い状況が生ずると、必ず反撥が生じ、社会組織が変動する。それが日本の歴史なのである」(227)。ただし、「共同体的な性格」に対する私の理解が足りないと思うので、しっかりキャッチアップしておく。
    ・歴史を学ぶ意義とは何か。その一つは、現在を過去と対比してより明確に知ることにあるのではないかと思った。では未来に対してはどのような意義を持っているのか、と聞かれると難しいが、未来を描き出す上で、より正確な現状理解は不可欠であるから、将来予測の土台として大いに意義を持っているということだけは間違いない。

  • 試験対策に買った本だけど、ふむふむと面白く読めた!
    そして結局、試験の役には立たなかったという(笑)
    平安あたりが読んでて面白かったな☆

著者プロフィール

1923年、大阪市生まれ。1949年、東京大学文学部国史学科卒業。東京大学助手、名古屋大学講師、名古屋大学助教授、東京大学助教授、教授を歴任。1984年、定年退職により東京大学名誉教授。以降も千葉大学教授、川村学園女子大学教授を歴任する。文学博士(名古屋大学、1962年)。日本学士院会員。専攻は日本近世史。
○著書
『日本封建思想史研究―幕藩体制の原理と朱子学的思惟』青木書店、1961年。
『幕藩体制の政治的原理と朱子学との関係に関する研究』(博士論文)1962年。
『大世界史16 閉ざされた日本』文藝春秋、1968年。
『江戸時代とはなにか』岩波書店、1963年。
『安藤昌益』(校注/『日本思想体系45 安藤昌益・佐藤信淵』)中央公論社、1974年。
『荻生徂徠』(責任編集/『日本思想体系16』)中央公論社、1974年。
『日本の歴史19 元禄時代』小学館、1975年。
『日本文化の歴史』岩波書店、2000年。

「2013年 『荻生徂徠「政談」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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