ワ-クショップ: 新しい学びと創造の場 (岩波新書 新赤版 710)
- 岩波書店 (2001年1月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004307105
作品紹介・あらすじ
学校教育、企業研修、環境教育、芸術活動、まちづくりなどさまざまな現場で、ワークショップという手法が注目を集めている。参加体験型、双方向性を特徴とするこの新しい学びと創造のスタイルにどのような可能性があるのか?多くのワークショップの企画・運営に携わってきた著者が豊富な事例をもとにその意義を語る。
感想・レビュー・書評
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2001年刊行。
歴史的な価値がある本なのかな、と思う。
アメリカでのワークショップの潮流が分かる。
今でももしかしたらあるかもしれないけれど、環境問題の団体とか、まちづくりなどのワークショップに漂うスピリチュアル臭。
それはその団体の問題という以上に、ワークショップという方法論からもたらされているのかも、という新しいとらえ方ができるようになった。
実践的には第4部「ワークショップの応用」が、構成の仕方、進行の仕方などの参考になる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ワークショップのまとめとして世の中に出た第1冊目の位置づけ。
各種ワークショップの分類は頭の整理に良い。
ワークショップの定義は、講義など一方的な伝達のスタイルではなく、参加者が自ら参加・体験して共同で何かを学び合ったり作り出したりする学びと創造のスタイル。 -
ワークショップの喜びに満ちている本である。
2001年に書かれている本なので、10年以上も前である。
まだまだ、ワークショップがここまで社会に広まっていなかった時期ともいえる。
ワークショップに参加したことがある人なら、その進め方や手法、効果などは実感済みであろうし、できることとできないことも何となくつかめていることだろう。
本書では、基本的な部分の説明や今となってはほとんどの人が知っていることの説明が多くなっているが、それだけこの10年の変遷と普及は大きかったということだろう。
しかし、だからこそ、導入された初期の頃のシンプルな形でワークショップの本質的な意義やはたらきをつかむことができる。
ワークショップの本質は、10年たっても変わらず、むしろ今読み返しても響いてくる。
輪になって座って、対話する。
シンプルな中に力があります。
“途方に暮れていた私は、あまりに直接的な質問だとは思いながらも、「戦争を止めるためには、私たちになにができるでしょうか?」という問いをぶつけた。
すると彼女は、即座に「その質問こそが出発点です。孤立せず、集いあって、問いあうことが力です。問うことほど強力なことはありません。自分自身に、友人たちに、繰り返し繰り返し問うことです」と返してきた。” -
ワークショップ研究のはしり。ワークショップの定義を述べ、教育以外にも、まちづくりや演劇などのワークショップの事例を挙げ、分類している。
ワークショップの歴史、ワークショップの良さ、そして活動を促すファシリテーターの役割について等が述べられている。
当時はまだ、ワークショップが流行り始めた頃だという。ワークショップ研究の最近の動向を知るには本書以外のほうが良い。本書はワークショップがどのような背景のもとで、何を期待されて輸入されたのかを知ることができる。
最新の研究でも引用されているので流し読みした。 -
自分がワークショップのファシリテーターになった時、もう一度読みたい本。
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図書館。さらっと読みました。12年前の本というのにびっくりしました。スピリチュアルな例が多かったけど、展開・応用ができる基本をおさえた印象です。
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思ったよりもスピリチュアルな内容に重きを置いた本だった。
それでも参考になる部分はあったし、もしかするとワークショップってこういうスピリチュアルな体験をするためのものだったのかなぁと気づかせてくれただけでも価値はあった。 -
ワークショップっつっても時と場合と制約によって随分と異なりますよねぇ、、、「ワークショップ」ってカタカナが含む範囲が広すぎるような気もしますが
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ワークショップって、「自分の言動は社会に影響を与えることができる」っていう自覚を目覚めさせ、市民社会の一員としての主体性を呼び起こすものだったんだ。