鑑真 (岩波新書 新赤版 1218)

著者 :
  • 岩波書店
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784004312185

作品紹介・あらすじ

五度の失敗の末に、ようやく来日を果たした苦心談で知られる鑑真。しかし、彼がどのような学問を修めていたか、何を実現するために日本へ来たのか、また結果として日本の仏教に何をもたらしたかについては、これまであまり語られてこなかった。日本の仏教受容という大きな流れのなかに鑑真の存在を位置づける、画期的な試み。

感想・レビュー・書評

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  • たびかさなる苦難を乗り越えて日本に仏教の戒律を伝えた鑑真の実像を、わかりやすく解説している本です。

    当時の日本がなぜ仏教の戒律を唐から受け入れようとしたのかということを説明し、鑑真がそのために日本でどのような活動をおこなったのかということを、ていねいに紹介しています。さらに、鑑真によってもたらされた戒律は、その後の日本仏教に定着することなく、そのことがこの国の仏教のありかたを特異なものにしているということにも触れられています。

    作品紹介には「日本の仏教受容という大きな流れのなかに鑑真の存在を位置づける、画期的な試み」とありますが、日本の仏教のありかた自体を直接のテーマにしているような叙述はあまりなく、おおむね鑑真にまつわる史実をコンパクトに解説している本という印象を受けます。

  • 文体が重たい。完読までこんなに苦戦すると思わなかった。しかし読破してよかった。鑑真の人生に触れることで、様々なことを考えさせられる。

  • p

  •  鑑真の伝記。有名な渡海の苦難についての叙述は最小限に留め、来日前の履歴や来日後の活動、後世への影響に重きを置く。通説・多数説や先行研究に批判的な箇所が少なくない。

  • イメージばかりが先行しがちな鑑真和上について史実を探りその生涯を描く。日本に来るまでの話はよく聞くがその後についてもよく書かれている。

  • [ 内容 ]
    五度の失敗の末に、ようやく来日を果たした苦心談で知られる鑑真。
    しかし、彼がどのような学問を修めていたか、何を実現するために日本へ来たのか、また結果として日本の仏教に何をもたらしたかについては、これまであまり語られてこなかった。
    日本の仏教受容という大きな流れのなかに鑑真の存在を位置づける、画期的な試み。

    [ 目次 ]
    第1章 生い立ちと唐での活躍
    第2章 渡日の決意
    第3章 授戒の和上
    第4章 唐招提寺へ
    第5章 鑑真が伝えたもの
    終章 鑑真その後

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    [ 参考となる書評 ]

  • 鑑真について、まとまったものを読んだことがなかったので購入、読了。東大寺の戒壇についてなどは以前読んだことがあったのですが、そういったものにここまで鑑真が関わっていたとは知りませんでした。本文はとても面白く読みやすく、ほぼ一気に読んでしまいました。ただ、あまり過度に褒めあげるのも問題ですが、鑑真の功績を知らないのもよくないことだと改めて認識しました。

  • 史実として確定的にわからないことも多いが、

    とりあえず、

    日本って昔から戒律って苦手だったんだなってのがよくわかった。

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