- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004316329
作品紹介・あらすじ
いつもは歯に衣着せぬ"闘う経済学者"が、幅広い読者からの人生相談に、やさしく、あたたかくお答えします。本書は、ブックガイドにもなっています。古今東西の小説や童話や落語を通して、どんな悩みも、実は「みんなの悩み」だったことが見えてくる。読めば必ず元気になる、心のビタミンです。
感想・レビュー・書評
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朝日新聞『Be』に連載中の人生相談「悩みのるつぼ」に寄せられた声に、経済学者の金子勝氏が応えたものを10のテーマに分けてまとめた一冊です。
少し前に金子さんの講演を聞く機会があったのですが、日本経済や政治状況へのするどい指摘に大きな拍手を送ったところだったので、読む前には「どんな展開になるのだろう」と楽しみでした。経済学者としてこの時代を読み解きながら、その中で暮らす人間への深い洞察と信頼をベースに、悩みに対して縦横に語られていて「すごいな」と率直に思いました。
回答の中では小説や落語の一説などが使われていて、相談者や読者のための本のガイドブックとして活用できると思います。
<「悩みの時代」が訪れた>とはじめにの中で書かれた言葉。だからこそ、人の話に耳を傾け真摯に向き合うことが社会をつくる基礎になる取り組みだと改めて思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
経済学の先生が答える悩み相談なのに、ほとんどの相談が経済学とは何の関係もない。それでも一つにひとつ見事に回答しきっている。秀逸なのは小説や寓話を題材に答えを導き出し相談者に普遍的な安心感を与えているところ。加えて質問の内容も凄い。五年前、夫に先立たれた70代のお婆さんが趣味の集まりで知り合った、奥さんに先立たれた70代の爺さんと月1~2回のペースでホテル通いをしているという悩み。罪悪感に苛まれ悶絶しているとのこと。また、同じく70歳の婆さん。中学の時の初恋の人から電話があり、一度でいいから握手をしたいという妄念にかられ、四六時中頭から離れず、眠れぬ夜が続いているというもの。世界に類をみない高齢社会の日本。一昔前であれば信じられないような悩みが渦巻いていることに驚きを禁じ得なかった。本当に悩みいろいろである。興味をそそられたのは寧ろ質問の方だったかもしれない。
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慶應義塾大学の経済学の金子先生の人生相談です。
いろいろな悩みをその内容にあった書物を紹介して、相談者の悩みに答えるスタイルでした。
いろいろな悩みがあるけど、どれもみんな似たような悩みを抱えているんだと思い、先日亡くなった伊集院静さんの「人はみな悩みを抱えながら平然と生きている。」という言葉を思い出しました。
金子先生は落語が好きなようで、たくさん落語の話にからめて回答しています。立川談志師匠の「落語は人間の業の肯定」という言葉が思い出されました。
金子先生は相談者の悩みによりそって回答しているので、温かい気持ちで読めました。
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九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1228046 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/687430 -
パラ読み。うーん。なんか綺麗に回答しすぎな気がする。参考になる部分はなくは無いし色んな本が知れるのは良いが。
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朝日新聞『Be』に連載中の人生相談「悩みのるつぼ」から
“闘う経済学者”金子勝の回答50編を新書にまとめたもの
非正規雇用、就職、職場関係など経済にかかわる相談だけでなく
親子関係、夫婦関係、退職後や老後の人生、ねたみやコンプレックスなど
著者の守備範囲を超える多岐にわたる悩みごとに
古今の名著、落語、寓話などを織りまぜて真摯に答える
「人生に効く物語50」という副題にあわせ
他人の悩みごとを自分にオーバーラップさせて読むのもよし
博学多識が勧める良質のブックガイドとして読むのもよし -
経済学者の著者が読者からの人生の悩み相談へに対して、一冊ずつ本を参考にして回答するスタイル。
回答の半分は本の内容でそれを参考に相談に回答しているが、本の内容も回答もともに中途半端な感じがした。