- Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004319559
作品紹介・あらすじ
男性政治とは、男性だけで営まれ、男性だけが迎え入れられ、それを当然だと感じ、たまに女性の参入が認められても対等には扱われない政治である。ジェンダー平等な社会を目指す推進力が生まれているが、男性政治の最後の砦、永田町がその流れを阻んでいる。こうした日本の現実を超えて、女性も、男性も、マイノリティも、誰もが生きやすい社会への道を探る。
感想・レビュー・書評
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一度投稿したつもりでいたのだが、うまく保存されていなかったようで、メモも含めすべて消えてしまった。以下、記憶を頼りに。
本書でいう「男性政治」とは、「男性だけで営まれ、男性だけが迎え入れられ、それを当然だと感じ、たまに女性の参入が認められても対等には扱われない政治」のことをいう。昨今話題になっている「政治とカネ」の問題も然り、日本の政治が絶望的なまでに停滞しているのは、特定の層に政治牛耳られ、彼らが既得権の擁護に専心しているからに他ならない。多様性こそが政治に求められるものではないのか。
先進各国では保守政党であっても、政治家のパリテ、クオータ制が進んでいる。そのなかで最も政治の男女平等が遅れているのは、ジェンダーギャップ指数が先進国でも最も大きい日本なのである。著者の三浦先生は、「男性政治」の弊害を、データを示しつつ、とてもわかりやすく解説してくれている。
誤解してはならないのは、本書は「男性批判」の書ではないということである。「男性政治」への痛切な批判であり、この「男性政治」は多くの男性にとっても有益ではないことを示している。この内容を、一部の研究者の目にしか止まらない専門書ではなく、新書という一般向けの形態で刊行した意義はとても大きい。いまこそ読むべき本といえる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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https://president.jp/articles/-/670152023/03/02
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三浦瑠璃じゃなくて三浦まりというところがミソ・・・
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「私たちのことを私たち抜きで決めないで」障がい者運動
セクハラが法的に禁止されていない
働く女性の自殺率がコロナ禍で28%増加
急進的ナショナリズムと新自由主義
地元活動7割
選挙文化、プライベート
比例名簿の順位は党の責任者の独断
日本の国際的な威信、コントロールしたいという強い欲望
国会議員は国民の代表である
女性天皇と多様性?
クオータに関する正確な知識を与えることによるアンケートの影響
当事者という正統性、政治参加
政治参加への障壁をなくしたい
今の政治家の実像は政治家に求められる資質に本当に合致しているのか? -
367.1||Mi
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これまで男性中心の政治がいかに弊害を生んできたかを詳細に論じ、世界的にはどのような形で、それが打破されてきたか、研究結果や各国の取り組みを丁寧に述べられており、説得力がある。また議論や運動を進めていく中で、バックラッシュなど注意しないといけない点も述べているのはバランスが良い。女性が政治の世界で活躍する世の中になることが、ジェンダー平等で多様性のある世の中を作ることにつながるし、「家父長制が引き起こす抑圧と暴力」を打破することは本当の意味での民主主義を進めることにつながると言うことが理解できた書であった。
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新書大賞2024
摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50315420 -
第44回石橋湛山賞受賞のページ
https://ishibashi-mf.org/activity/prize/44th/
第17回平塚らいてう賞受賞のページ
https://www5.jwu.ac.jp/st/grp/raiteu/prize.html
岩波書店のページ
https://www.iwanami.co.jp/book/b618313.html -
男性だけで営まれ、男性だけが迎え入れられ、それを当然だと感じ、たまに女性の参入が認められても台頭には扱われない政治である「男性政治」という観点から、日本政治の構造に切り込み、なぜ性別均等な議会が実現しにくいのか、どのように変革の道筋をつけるのかを論じている。
日本の政治がいかにジェンダー平等からは程遠く、「男性政治」となっているのかという現状とその背景、そしてそれを変革するための方向性について、データも踏まえて多角的に論じられており、勉強になった。特に、クオータ反対論への反論はかなり説得的で、個人的にこれまで政治におけるジェンダー平等は進めるべきだがクオータまで導入する必要があるのかと疑問に思うところもあったが、本書を読んでクオータは導入したほうがよいという考えになった。
一方、自分がアンコンシャス・バイアスに毒されているからなのかもしれないが、いかにもフェミニズムという感じの、断定調、糾弾調の論調には違和感を覚えるところもあった。 -
ぜひ男性に読んで欲しい本。
男性の私も女性の政治進出に賛成でありながら、考えが至っていない点が多々あり、はっとさせられました。