手話の世界を訪ねよう (岩波ジュニア新書 630)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784005006304

作品紹介・あらすじ

手話は世界共通?手話はジェスチャー?実は、手話は文法をもち、国によって異なる複数の言語です。聴者も、ろう者も、身体の違いでそれぞれ適した言語を持っています。手話を言語のひとつととらえて、ろう者たちの豊かな文化世界のフィールドワークへ出かけましょう。文化人類学者が異文化への旅に案内します。

感想・レビュー・書評

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  • これは読んで良かった。映画の「CODA」を観て手話というかろう者の世界に興味を持って読んでみた。手話は自然言語である事、ろう者の中に一人だけ聴者の自分がいたら自分がハンデを持つ側になる事などを理解して、自分が浅はかな理解を持ってたのが良くわかった。なんならろう者はハンデのある人たちだから助けてあげないと、くらいに思ってて思い上がってた。恥ずかしい。とまあ色々教えてくれた、手話を異文化として捉えたとても面白くて素晴らしい本。多言語としてとても興味あるな、手話。

  • 手話は音声言語を翻訳したものでも、ジェスチャーでもなく、一つの言語体系をもっている、ということがわかりました。だから、それを学ぶためには謙虚でなくてはならないことも。

    そのことはよくわかったのだけど、どうにも、どーーーにも、しつこい。というか、上から目線な感じがする。ろう者が、じゃなくて、筆者が。なんででしょう。構成や文章の問題?
    それさえ肌に合えば、「訪ねよう」とあるように、入門編としてはいいと思います。

  • ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA90365703

  • 長岡絵里佳先生 おすすめ
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    ★ブックリストのコメント
    独自の文法があり、マナーがある手話の世界は、耳の聞こえる人にとって異なる文化です。文化人類学者の著者が奥深い手話の文化について紹介しながら、異文化理解のヒントやフィールドワークの方法を解説しています。

  • 手話サークルの仲間(手話歴的には大先輩!)が「読むべき!」と貸してくれました。

    著者の亀井さんは、Twitterではビシビシと厳しい(激しい?)印象ですが、こちらの本は岩波ジュニア新書なので、中高校生あたりを対象にした優しい雰囲気が全般的にただよっています。怖くないですよ〜。

    もちろん、優しい口調の背後には、豊富な知識と経験とデータ、厳しさと覚悟が感じられます。

    手話ついて、ろう者について漠然と興味を持った中高生や、地域の手話講座を受講し始めた人、民生委員さんなどなど、あらゆる人にお薦めできる本です。

    「テレパシーの国」の例から、新井素子の「あの懐かしい蝉の声は」を思い出しました(『イン・ザ・ヘブン』収録)。ほとんどの人が第六感を持っている世界で、それがない人は“障害者”とされ、第六感を持つために手術をされる……というような内容の短編です。素子さんも聴覚障害を意識して書いたとあとがきにありました。ちなみに「あの懐かしい……」の初出は『SF JACK』(2013年)らしいです。偶然だとしたらすごいですね。もっと長編で読んでみたいなぁ。

  • 手話に興味あるみなさん、その世界に入ってるみなさんもぜひご一読を。
    とてもわかりやすくその世界の入口にたてます。

    いま読めてよかったなあと思いました。
    私も、この本の内容を忘れないで、手話の世界にずっと関わっていこうと思っています。

  • 手話についての考え方や歴史、ろう者への理解が深まる1冊。手話へ偏見なんて持ってないと思っていたけど、そうでもないことに気付かされる。

  • 世界の様子が分かって良いが、若干学術的な雰囲気があり、サクッとは読めないかも。

  • アメーバブログに関連記事を書いています
    http://ameblo.jp/happysmile2you/entry-10717177900.html

  • 手話が言語のひとつだ ということが本書でよくわかりました

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著者プロフィール

1971年、神奈川県生まれ。
京都大学大学院理学研究科博士後期課程修了、京都大学理学博士。日本学術振興会特別研究員を経て、現在、関西学院大学社会学研究科COE特任助教授。専攻は人類学・アフリカ研究。1996年からカメルーンなどの西・中部アフリカ諸国で現地調査を続けている。
[主な著書・論文]
著書に『手話でいこう——ろう者の言い分 聴者のホンネ』(ミネルヴァ書房、2004年、秋山なみと共著)、Hunter-Gatherer Childhoods(Transaction Publishers、2005年、分担執筆)など。
論文に「アフリカの手話言語」(『アフリカ研究』64号、2004年)、「言語と幸せ——言語権が内包すべき三つの基本的要件」(『先端社会研究』創刊号、2004年)など。

「2007年 『アフリカのろう者と手話の歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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