幸せのための経済学――効率と衡平の考え方 (岩波ジュニア新書 〈知の航海〉シリーズ)
- 岩波書店 (2011年6月22日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784005006885
作品紹介・あらすじ
経済のグローバル化、人口の高齢化、地球環境問題など、さまざまな課題を抱える現代社会…。私たちは今後、どう生きていくべきなのでしょうか。「効率」と「衡平」をキーワードに、ひとの福祉とは何か、人々の福祉を高めるために望ましい社会経済システムとはどのようなものなのかを考えます。
感想・レビュー・書評
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効率と衡平のバランスをいかに取るのか。
福祉指標としての、消費・労働情報、機能の情報に基づく比較と、比較の順序としての選好順序、評価順序があること、パレート効率性、マキシミン原理などの考え方を知り、経済学、社会的選択理論やメカニズムデザイン等を紹介し、福祉の向上という観点から経済システムや公共政策を評価し立案する力を磨いていくことを示唆する。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
センのcapabilityの理論、パレート効率など幅広く網羅されているのがとても良かった。
巻末の参考書籍が豊富でポイントが書かれていてとても良かった。センの理論については、巻末にも記載されていた原著の福祉の経済学が、簡潔でわかりやすかったが、この本は周辺の理論についても述べてくださっているのが、位置付けがわかって良いと思った。 -
幸せの数式があるのは興味深い。
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400円購入2020-03-08
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宮崎哲弥氏が、その著書とか雑誌とかで、折に触れて本書を進めているのを見て、そんな凄いものなら、と思って入手。あと、タイミング的に経済学への興味が高じている昨今なんで尚更。個人の性格やら生い立ち、生活環境まで考慮に入れると、皆が同じように幸福になる平等性は、なかなかに得難いって話。それを理論的に可視化して見せた内容、っていうところか。それによって、腑に落ちるようにはなっているけど、でもまあ当たり前っちゃ当たり前と思ってしまった。
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¥
mmsn01-
【要約】
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【ノート】
・日経アソシエ7月(いつだっけ?)
・「多数決を疑う」の読書案内で(2015/9)。 -
絵図がないのでわかりづらいのと、XXXとは?という説明のみでどう社会に対し使うのか、という点が記載がないので、学問のための学問といった感じがする一冊。
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レビュー省略
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ていねいに書かれているのだが、難しかった。
各個人が、なし得ること、なり得るものを機能という。機能の水準は、入手できるモノやサービス、個人の属性、社会的環境によって決まる。機能は客観的評価が可能だが、評価する機能は多様なため、そのリストに合意することは容易ではない。
センは、各個人が実現できる機能の水準の組み合わせとして、生き方の選択機会の豊かさ(潜在能力)の概念を示した。 -
「ー」
これが中高生向けなのに驚く。内容は極めて高度だが、書き方は読みやすい。中高生の学習意欲を刺激するだろう。
PS福祉指標は初めて聞いた概念だった。が、日本とブータンの幸福の違いを表すのに使えそうだ。とても面白い考え方。
”効率”はパレート効率で無くてはならず、誰かが損をするのでは意味がない。それこそまさに最大多数の最大幸福だ。著者はそれを否定する。