分割された領土: もうひとつの戦後史 (岩波現代文庫 学術 91)

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  • Amazon.co.jp ・本 (346ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006000912

作品紹介・あらすじ

天皇、憲法、領土問題…。様々な選択肢のなかでどういう力学が働き、戦後日本が形作られたのか。沖縄の分割を示唆した天皇メッセージの存在を明らかにし衝撃を与えた論文「分割された領土」を軸に、降伏への道程、占領下の政策、サンフランシスコ講和とその後に至る日本外交の"失敗"を跡づける。国際関係、国内の動向を読み解いたとき見えてくる、歴史の未発の可能性とは。

感想・レビュー・書評

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  • 烏兎の庭 第五部 書評 9.13.15
    http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto05/bunsho/ryodo.html

  • [ 内容 ]
    天皇、憲法、領土問題…。
    様々な選択肢のなかでどういう力学が働き、戦後日本が形作られたのか。
    沖縄の分割を示唆した天皇メッセージの存在を明らかにし衝撃を与えた論文「分割された領土」を軸に、降伏への道程、占領下の政策、サンフランシスコ講和とその後に至る日本外交の“失敗”を跡づける。
    国際関係、国内の動向を読み解いたとき見えてくる、歴史の未発の可能性とは。

    [ 目次 ]
    二つの「戦後」をめぐる断章
    第1部 分割された領土(分割された領土―沖縄、千島、そして安保;「天皇メッセージ」再論―戦後外交資料の読み方)
    第2部 日本占領のプレリュード(戦後日本をどうつくり変えるのか―アメリカの戦時下対日占領計画;原爆はなぜ投下されたのか―原典から読み解く;ソ連はどんな対日政策を展開したのか―膨張と安全保障のはざまで)
    第3部 制憲と戦後改革(憲法制定の同時代史的考察;第九条の神話と現実―秘密議事録が明らかにするもの;芦田均と戦後改革―“保守本流”論に関する一考察)
    第4部 保守外交の光と影(吉田茂と「失われた外交」;サンフランシスコ講和以後―自立外交の模索)

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  •  「天皇=平和愛好者」の神話は、近衛と吉田の戦争終結の上奏文を天皇がもういちど戦果をあげてからということで拒否したという事実をあげている。また、象徴天皇制を1943年からアメリカが考えていたこと、憲法9条2項は自衛権のために設定していたこと、憲法は日本が土着化をしたこと(市川房江が男女平等を設定したこと)、芦田の宮廷民主化に天皇が執拗に反対したことなどを書いているが、なにぶんひとつひとつが短いので中途半端になっているのが残念である。

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著者プロフィール

進藤 榮一(シンドウ エイイチ):1939年生まれ。京都大学法学部卒業。同大学大学院法学研究科博士課程修了。法学博士。筑波大学名誉教授、アジア連合大学院機構理事長。専門はアメリカ外交、国際政治経済学。『現代アメリカ外交序説』で吉田茂賞受賞。著書『敗戦の逆説』『東アジア共同体をどうつくるか』(以上、ちくま新書)、『アジア力の世紀』(岩波新書)、『アメリカ帝国の終焉』(講談社現代新書)など。

「2022年 『日本の戦略力 同盟の流儀とは何か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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