- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784006002756
作品紹介・あらすじ
ロシアの子どもたちが十代はじめから夢中になって取り組んだ、とっておきの問題がぎっしり。解くのに求められるのは中学レベルの知識と考えつづける根気、そしてやわらかな頭です。第1冊は、論理問題にはじまり、組み合わせ、整除と余り、鳩の巣箱の原理、グラフ、三角不等式、ゲームなどをあつかいます。全3冊。
感想・レビュー・書評
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森田真生さんのエッセイに出てきたのを見て購入した。森田さんは、この問題集をテキストに、小学生と「数学」の勉強会を開いているそうだ。元々、ロシアの数学教育の人々が、既存の教科書に対抗して作った教科書で、日本の数学教科書に見慣れた素人からすると、「数学」というものの世界観が全く違っていて、面白かった。
「75センチの棒をシャクトリムシが登る。1日で5センチ上り、寝ている間に4センチ滑り落ちてしまう。何日で上りきることができるか。」
一番衝撃的だったのは、「グラフ」の章だった。自分の今までのイメージだと、「グラフ」といえば、x軸とy軸のある棒グラフや折れ線グラフだったが、ここで定義される「グラフ」は全く違う。
「グラフ」というのは、物事の関係を点と線で表したもので、点つなぎのような図形がたくさん描かれている。
日本で算数・数学を学んだ人間からすると、「数学」というのは、積み上げ教科だと思う。だけれども、この問題集の問題には、順番というものがない。一つの概念が定義されて、それでもって出された問題群を解いていく。だからこそ、どこからでも数学的に考えることができる構成になっている。
数学の友達に聞いたら、日本の「数学」が、積み上げ教科になっているのは、教科書で言う「数学」がイコール「解析数学」になってしまっているからだと言う。
本当に「数学」を好きな人たちに、読んでもらいたい。そして、学校で勉強したものとは違った、もっと広い「数学」の世界に触れてほしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
<シラバス掲載参考図書一覧は、図書館HPから確認できます>https://libipu.iwate-pu.ac.jp/drupal/ja/node/190
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摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB99440271 -
数学
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ほぼ四則演算しか使ってないのにめっちゃ硬派。専門家同士が刺激し、高め合った結果生まれた結晶。序盤が頭の体操レベル、中盤は大学受験レベル、終盤は数学オリンピックレベルではないか。
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名著。小学生でも解けるけど、大学生にも解けない問題集。
こんなのを幼少期からやってるんだから、ソ連の数学はやっぱり強い。 -
ロシアは寒いから、数学をするしかないのさ。
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子どもと一緒に解いていますが、楽しいですね!
勉強嫌いの子どもたちも、頭をひねって考えています。楽しく考えるって大事ですね。 -
解説はピタゴラスイッチの佐藤雅彦さん。
岩波書店ウェブページには問題例など詳しい情報が載ってます(正誤表や別解もあり):
http://www.iwanami.co.jp/moreinfo/600275+/top.html
『数学のひろばI, II, 別冊』(1998)の文庫化。