現代語訳 平家物語(上) (岩波現代文庫)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784006022617

作品紹介・あらすじ

『平家物語』は、平清盛を主とした平家一族の全盛から、滅亡に至るまでを描いた軍記物語の代表作。多彩な人物を登場させ、人物間の葛藤、雄大な合戦場面が次々に展開される。琵琶法師により語られた律動感溢れる哀切極まりない名文は、今なお読む者を飽きさせない。『平家物語』を長く愛読してきた文豪の名訳で味わう。上巻には、平家一族の栄華と驕りから始まり、清盛の悲愴な最期を描く巻一から巻六を収める。

感想・レビュー・書評

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  • 忠臣蔵が出来るまでは、永らく日本一のエンターテイメント作品だったんだろうと思う。そんな大作を上下二巻のダイジェスト版で読む。
    下巻は未読だけど、司馬遼太郎さんの『義経』で粗筋はわかっているとして、その前段の平家が人心を失っていく様は、文字通り『奢れる平家久しからず』でした。
    その中で重盛はいたくかっこよく描かれています。

  • 武家の平家の栄華が恐ろしいぐらい清盛の出世で実現していく!洛中は平家でなければ人にあらず。清盛の先見性とさらに発展を次々と実現していく反面、民心からは恐れられる存在に。そして、六波羅殿はとうとう没する。
    こ 伏線となる源氏の台頭がいよいよ下巻から始まる。

  • R4.4.9~

    実際は青空文庫版を読んだ。

    R5.8.23 6巻読了
    R5.8.24 ~7巻

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB99764293

  • NHKの『100分 de 名著』で取り上げられたのをきっかけに購読。

    上巻では平家が宮中で権力をつけていくところから、清盛の死までが描かれる。

    「おごれる人も久しからず」。

    どんどん増長していく平家の人々。そこに徐々に暗い影が忍び寄ってくる。

    そんな中で平家の良心として奮闘する重盛が輝いて見える。平家が滅びる結末は分かりきっているだけに、重盛がもう少し長生きしてくれたら…。

    栄華を誇った清盛も、臨終の描写はかなり悲惨。人が近づけない程という、ありえない高熱にうなされ、苦しみながら死んでいく。悪人には天罰を、という感じで誇張された描写にかなり作者の悪意を感じた。

    数ある中でも一番印象に残ったのは、鬼界ヶ島に俊寛、藤原成経、平康頼が配流されるエピソード。都から遠く離れた最果ての島で、故郷に焦がれる3人の思い。その後、自分以外の2人だけに赦免の通知が届いた時の俊寛の狂乱。たった1人残されて島の生活を続ける俊寛の悲しみと、最期の変わり果てた姿…。胸を打つ話だった。

    そして、いよいよ源氏が登場して本格的に戦が始まるか、というところで下巻へ続く。

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著者プロフィール

1898ー1964 作家。横綱審議委員。『人生劇場』など。文化功労者。

「2015年 『国技館 大相撲力士、土俵の内外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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