- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022143044
作品紹介・あらすじ
16世紀、数万人が迫害を受けて死んだ”魔女狩り”。その狂気の時代に魔女と断罪された人々に寄り添い、医療の力で救おうとしたひとりの医師がいたーー。精神医学の先駆者でもある実在した医師ヨーハン・ヴァイヤーを描いた歴史ドラマがついに書籍化!公爵の命令で、人狼騒ぎを収めるために村に派遣された医師・ヨーハン・ヴァイヤーと騎士のゲルハルト。悪魔の恐怖に怯えた村人たちは発狂し、暴力沙汰を起こす中、そこに分け入ったヴァイヤーは「人狼を救いに来た」と村人たちに告げるのだが…。
感想・レビュー・書評
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上巻冒頭の人狼事件は意外な結末を迎えました。
事実としてこういうことがあったのか創作なのかは不明ですが(多分創作なのかな?)、このヨーハン・ヴァイヤーさんは教会にだいぶ敵が多かった事でしょう。
公爵の侍医であったことは幸いでした。
本作はラストシーンですっきりしないものを残して終幕となっていますが、この物語の後に魔女狩りが更に苛烈になっていったことを思えばそれも納得です。
それにしてもローマカトリック教会が絡むお話はどうにも陰惨なものが多いように思えますね。
信仰が自由な国と時代に生まれた幸運をつくづく思います。
畏れから疑問や批判を口にできないって、辛いことですよね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
16世紀のヨーロッパ、魔女狩りの時代に医学的立場から魔女を救おうとした実在の医師ヨーハン・ヴァイヤーの姿を描くフィクション。上中下の3冊同時発売。作者の槇えびしは「アフタヌーン」で「天地明察」のコミカライズを担当していた人。とある村で発生した人狼事件を発端に、ヨーハン・ヴァイヤーが何故魔女を守ろうとするのかその成り立ちが描かれる。安易にめでたしめでたしにならない苦い展開。師であるアグリッパとの考えの違いなども面白い。一気呵成に読んでしたまった。2020年のベスト10に入る傑作。
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アグリッパ好きだわ、この巻出て来ないけど。
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面白かったけど、締め方がもうひと工夫欲しかった。