- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022513229
感想・レビュー・書評
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ロシアに仕事で関わる人は、プーチン政権や今のロシアの状況を把握する為読んだ方がいい。
プーチンの発言や、プーチンを知る人へのインタビューなどを通じてプーチンの立ち位置を理解しようとする書。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
朝日新聞国際報道部がプーチンの素顔を知る関係者へのインタビュー等を通じて彼の思想、向かおうとするところに迫る。
プーチンはフォーブスが選ぶ「世界に影響を及ぼす人物」に3年連続でトップになった人物、且つロシアで絶対的な権力を握っているだけに、個人の考え方、生い立ち、交友関係等を知ることで、ロシアという国家の方向性も明らかになるのだろう。
本著の中でロシアを「制度化されていない専制国家」と評しているが、プーチンの次の一手、将来像を彼の個人的な実像を理解することで、今後の国際政治を占うことが可能になるのだと思う。
(中国は「制度化された専制国家」)
ウクライナ、シリア情勢も、ベルリンの壁崩以降のヨーロッパ状勢、特に東欧諸国のEU加盟の加速等を”ロシア側の観点”から見ていくと、ロシア(プーチン)の意図が読めてくるような気がする。
昨今のロシア動向として注目すべき点は中国との接近だろう。アメリカや西欧諸国も中国との関係を重視している中で、今後、中国を中心に国際政治が動いていくような気がする。
プーチンが柔道を通じて日本に対して個人的な思い入れがあることは有名であるが、本著では日本に関する興味深い事実関係にも触れられている。
日本がアメリカとの関係を維持しながらどのようにロシアとの関係を深化させていくのか?
昨今の中露の関係を考えると日中の関係の在り方も大きく影響してくるのだろう。