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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784022515759
作品紹介・あらすじ
【社会科学/政治】トランプ大統領を誕生させた強力な支持地帯、ラストベルト。選挙中から足を運んで取材を重ねてきた記者が、こんどは実際に現地に暮らし始めた。失業、貧困、ドラッグ……住民たちのトランプへの期待と失望、後悔。トランプ王国熱狂の後の1年半を追う。
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この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
社会の底辺で暮らす人々のリアルな声を描いた本書は、トランプ大統領を支持したラストベルトの住人たちの期待と失望を追いかけます。製鉄業が栄えた地域での住み込み取材を通じ、貧困や失業、ドラッグ問題など、彼ら...
感想・レビュー・書評
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ニュースで「ラストベルト」と聞くことが多くなったけど、
お恥ずかしながら私、この本を読むまで
Last Belt (最後のベルト)だと思い込んでたら…
Rust Belt=錆びついた工業地帯(アメリカ中西部の工業地帯)だったのね…(恥)
朝日新聞の記者・金成隆一さんが実際にRust Beltと呼ばれる地域の一つオハイオ州トランブル郡にアパートを借りて住み、トランプ就任後の変化についてリポートをするというルポ。
この本を読むまでは私も「トランプに一票を投じた人はどんな人たちなんだろう?」「やっぱり熱狂的な白人主義が多いのかな?」なんてふわっと思っていたのだけど、そんなに単純な話でもなかった。
ラストベルトでトランプに一票を入れた人たちは
熱狂的な白人主義というわけでもなく
真面目に働き、それでも日々の生活に困り
経済的な変革を求めている市井の人たちだった。
鉄鋼業が斜陽になった工業地帯の悩みの一つは
働き場がないこと
トランプが大統領就任後に偉大なアメリカの鉄鋼業を復活させると約束した。
しかし、今もって復活はしていない。
変革を期待し、希望を持って一票を投じた人たちは失望しかないという
大学を卒業しても就職先がない
仕事があってもファストフード店で時給は低く、
給料は自分たちの両親や祖父母たちの時代の半分ほどしかない。(物価は上がっているのに給料は上がらない)
酒や薬が安易に手に入る
そしてそれらで心身を崩し早死にする…
それが悪しきループとなってしまっている
このループを断ち切りたいと投じたのがトランプへの一票だったと多くの人は言う
しかし、トランプの大統領就任後、何も変わらない
むしろ医療費負担が増え(オバマケアの廃止、メディケアプログラムの削減、医療費破産の増加)、貧困率が高くなり、貧富の差がますます大きくなっている。
この現実を実際の人々の言葉で聞くとリアルなアメリカの姿が見えてくる。
「国際情勢のことは俺らにはわからないけど、自分の経済状況はわかる」という言葉が深い。
トランプ大統領が空調の大手会社のメキシコ工場移転を思いとどまらせた話があったけど、それは一時的なことにしかならない。
世の中のオートメーション化は進む
そして石炭の需要も減ってくる
だからこそ、次世代の働き場が必要なのに
その必要性を知っていながら目先の派手で分かりやすい改革に手を付ける。
アメリカで起きている多くのことは日本でも同じことが起きている。経済にしても政治にしてもそう
でも、暗い話ばかりではない
トランプ大統領が就任後、女性の政治家進出活動が増えた
そして高校生たちを中心に「銃規制」運動への活動が活発になった。彼らはいう「もう子供じゃない!私たちには2年後には選挙権があるんだ!」
この銃規制の話を読んで思わず涙してしまった。
子供たちがスマホで遺書を書かないといけない日…
こんな悲しい話はない
もうすぐ大統領選。
アメリカの人々はどんな決断を下すのだろう。
そして、多くの人々が懸念する「わかりやすい成果を上げる派手なイベントのためだけに無益な戦争をしないで欲しい」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
●反トランプの集会や行進。学生ら若者の姿にトランプ支持者は激しく反発した「ろくに働いたこともない、お前ら大学生に何かわかる」
●大陸の真ん中に暮らす俺たちが本物のアメリカ人だ。エスタブリッシュメントは外国には旅行するくせに、ここには来ない。
●ラストベルトの労働者たちは、一般的に労働組合に属し、民主党を支持する傾向が強かったが、トランプは彼ら1部を自らを支持者に取り込むことに成功した。
●ミドルクラスから貧困への転落が怖い。
●トランプ支持者は20世紀の話が大好きだ。アメリカが世界で群を抜いて裕福だった時代を懐かしむ。
●マンハッタンとラストベルトの物価の違い。3割から5割価格差がある。
●白人至上主義団体の指示を拒まない。トランプ。2045年の人口は白人が過半数を割れる。
●大統領としてのトランプの危なさ。司法や報道機関への必要な攻撃を続け、それらへの信用に傷をつけようと努めている。
●「オバマは君は生まれで、本当はアメリカ大統領になる資格がない」とのデマを流す。 -
トランプ王国に続く続編。
前作同様に、生活を送っている一般市民を取材し、人生の背景も押さえた上でのルポジャーナルである。
製造業を中心とする社会で働く仕組みは、日本のそれとは完全に違う仕組みであるということに気づかされる。
情報系やテック系、金融系の仕事が、アメリカの代表であるかのように思いがちだが、実際にものを作っているのは、このような生活をしている人たち、もう少し丁寧に言うと、メキシコなど異国でより安い次の版開いている人たちによって支えられている、と言うこともリマークスなければいけない。
日本ももう貧しくなったとTwitterでよく見かけるけれども、アメリカだって、ひょっとすると、他の先進国もこういうような現実があるのかもしれない。
トランプの支持者と言う切り口で書かれている記事だけれども、現代社会を切り取る本である。 -
3ヶ月も住み込み取材できる朝日新聞の特派員羨ましい
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朝日新聞記者によるトランプのアメリカのルポ。トランプが大統領になった直後のアメリカの現場の声といった感じ。
それにしてもアメリカの地方の実態は相当に悪く、記者も脅されているがアジア人なんかが近づこうものなら、すぐに犯罪に巻き込まれてしまうぐらい、薬物汚染にまみれ、仕事がない人が溢れている。
しかし、こんな状況だからこそ、トランプを支持する理由は理解できるわけで、要は普通の政治家を選んでいては彼らの生活は変わらないだろうことが予想できるからだ。だからといって、トランプでいいのか、という話なんだけども、、、。
トランプは結局金持ちで彼らと酒は飲まないし、彼らの生活を改善するための政策は打たないわけで、ただ不満のはけ口になるような言葉をろうしているだけなわけで、本当の意味で彼らのためにはならない。
だからこそ、他の政治家が気概をみせるべきなんだけど、常識的に振る舞うと大して何もできずに終わるということなんだろう。
1月6日の連邦議会襲撃事件を経てこのルポの時点よりアメリカの分断は進んでいてかなり手詰まり感が出てきていると思うし、2024年にトランプ再選になったらアメリカだけでなく、世界はどうなってしまうんだろうと思うほどに、絶望的な話ではある。 -
トランプを支持する意味がわからない!!
... と、日々BBCを聞きながら悶々としていましたが、本書を読んで納得したと同時に、「もうひとつのアメリカ」に深く根をはる問題について考えさせられた。
舞台はラストベルト(the Rust Belt)、かつて炭鉱や鉄鋼業で栄えたアパラチア山脈沿いの地域。やがてグローバル化の波をうけて産業が途上国に流出してしまい、地域経済は空洞化する。見捨てられ、アル中、ヤク中と自殺がはびこるこの地域で生きるトランプ支持者たちの物語だ。
私はアメリカに約3年住んだ経験があって、アメリカの事はよく知っているものだと思っていた。でも考えてみれば、私はリベラルな州にしか住んだことがないし、留学中も大学という極めてリベラルな環境で生活してた。私の友人は当たり前のように大学を出ており、当たり前のようにリベラル。「高卒」や「労働者階級」の人と接したこともなかった。
私はアメリカのごく一部分しか経験してないんだなと、改めて痛感した。だから、2016年の選挙結果予想が外れたのと同じように、「トランプを支持する人がいる」という現実をいかに処理すればいいのかがわからなかったのだ。
トランプ支持者は、他人に対する「共感力」に欠けて、差別主義者で、社会問題に興味がない「勝ち組」の人たちだ!! と思っていたけど、「共感力」がなかったのはこの私かもしれない。トランプ支持者にもいろんな人がおり、ラストベルトで喘ぎながら生きる彼らのような「忘れられた人たち」が、選挙を大きく左右するんだなと思った。
最後に、筆者である金成隆一氏のコミュニケーション能力・人間関係構築能力の高さと勇気には、とても感動させられました。 -
アサヒガーと毎度同じ批判しか出来ない人たちは、一回ぐらい誠実な取材を通じて書かれた作品を読んでみたがいいんじゃないかな。
(確かに、最初からトランプ批判という視点が記者に内在化されているから、そこは偏見と言えば偏見なんだろうけど)
今回の分析が面白いのは、従来の政治学があえて見落としてきた社会構造(白人ミドル層、取り残される「ラストベルト」、黒人・ヒスパニック系、大都市エリートへの反発)とうアメリカに縦横無尽に走る亀裂(断層)に求めた点は、EUのポピュリズム、ブレジットとも共通していて面白い。 -
これまで民主党に投票してきた白人の労働者が、ヒラリーのエスタブリッシュ性に反感を抱いたことと、悪くなっていく社会情勢に嫌気がさして、何かを変えるためにトランプに投票したのだということが、ラストベルトに住み込んで取材して浮き上がってくる。
トランプになってから、不満が目覚ましく改善している訳ではないが、高関税を掛ける等の行動を評価していて、民主党支持に戻る人は思ったより少ないようだ。
トランプのイメージ戦略が思ったよりうまく行っているようで、二期目を阻止する事は簡単ではなさそうだ。 -
前著の続編。大統領選後の動きを追う。前著とかぶる部分もあるが、白人民族主義や女性候補者の激増など新しいトピックも盛り込まれている。ミドルクラスの没落は悲惨につきる。
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何故、トランプに熱狂的な支持者層がいるのか、何故、トランプはNAFTAを目の敵にするのか。大統領の行動原理の一端が垣間見られる一冊
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ラストベルトで出会ったトランプ支持者たちは、「素朴で、控え目な人が多い。自分の暮らしぶりなど誰も気にしちゃいない、自分の意見など誰も聞いちゃいない――。そんなあきらめのような思いを持っている人が多かった、と感じる」「トランプ氏本人は差別主義者かもしれないが、少なくとも私が取材している支持者たちは違う。人種差別主義者が、アジア人の記者と2年も3年も付き合い、自宅に泊めたり、交際相手を紹介したりしないのではないか、と思う」(339)。
2017年10月から「ラストベルト」のアパートで3ヶ月間過ごした定点観測をふくむ、「トランプ時代」のアメリカのルポルタージュ。しばしばニュースで耳にする「分断」のリアルをまざまざと突きつけてくるいっぽうで、これは5年後10年後の日本社会の姿ではないか、という疑問が離れなかった。もはや21世紀の合州国は、「国民国家」の体をなしていない。にもかかわらず人々は「ナショナリズム」にすがり、自分たちを「国民」として見て欲しい、という思いばかりを募らせていく。新自由主義的体制下における国家機構と資本主義の結合体は、ナショナリズムを成立させる基盤それ自体を破壊しているにもかかわらず、「ナショナリズム」は亡霊のように死なず、回帰してくる。この現象を、いったいどう考えればよいのだろうか。 -
現在のアメリカにおけるトランプ支持はおおよそ4割程度なんだろうなとの当方の直感はあながち的外れでないことを再確認。
選挙システムの問題はさておき、この国ってやっぱり自己中心主義だなと再認識。そして一番は良くも悪くも強国とはこういうものでしょうが、民の追い詰められ方が凄惨。トランプ云々の話では最早無い、問題の所在は。
自分のいる場所も相当格差が激しくなっているとは思うものの、彼の国とはやはり次元が違い過ぎる。
なかなかに考えさせてくれて、ジャーナリズムここに在り、です。 -
「ルポ トランプ王国」の朝日新聞記者の続編。トランプ氏を選んだ人々は選挙戦を、大統領としてのトランプ氏をどう評価しているのか、現地に住み込んで取材したもの。
大統領としての振る舞いや、自身の生活に目に見える改善がない故に、失望感をあらわにする人もいるが、多くは期待感を維持しているという。
今回も肉弾戦を辞さないような体当たり取材から、ラストベルトの人びとの生々しい苦境、トランプ氏を選ばざるを得なかった現実がよく理解できる。トランプ氏の再選は不明だし、遅くとも6年後には新たな大統領が選ばれるわけだが、今のアメリカにはトランプ的な人の躍進を生む土壌があり、その分断が益々深刻になっていることが恐ろしい。 -
東2法経図・6F開架 KW/2018//K
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週刊ダイヤモンド20181124掲載
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