沈みかけの船より、愛をこめて 幻夢コレクション

  • 朝日新聞出版
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感想 : 66
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022518231

感想・レビュー・書評

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  • 一発目の「5分間の永遠」がよかった。
    お金を受け取っていじめられっこの友達のふりをする話。

  • 読みやすいけれど、文体や描写がわざとらしく気になる‥
    ゾンビものが面白かった。性描写はほとんどないがグロい
    子供に読ませたい短編あまりなかった‥全体的には△

  • 『3人の初読み作家さんかと思っていたら…ひとりだった』

    別名義を含む乙一さんによる11編の「4人でひとり」幻想アンソロジー。各作品、バラエティに富んでいて、楽しく読了。好きだな〜、この世界観!

  • 2022.7.15読了。

  • 「五分間の永遠」乙一
    泣いた。基本のような話なのに、わかってはいるのに、泣いた。

    「無人島と一冊の本」中田永一
    外国人キャラと異国の雰囲気があると、海外の作品だ!と感じてしまう単純な脳味噌。そうはならんやろ、だけど、猿がどんどん知恵をつけていくところの興奮と恐怖が良い。
    最後もこの世界のどこかで猿達が航海しているかもしれない、と想像するラストは好きだな。

    「パン、買ってこい」中田永一
    読んだことがある。前向きなのか馬鹿なのか。一所懸命ではある。与えられた環境を変える努力か、自分が変わる努力か。主人公は自分が変わることを選んで走る。

    「電話が逃げていく」乙一
    読んだことがある。途中でカラクリはわかった。解説が面白い。「数ページの中で【どんでん返し】をやってほしい、というスポーツ競技のような企画。」とあった。笑った。

    「東京」乙一
    処女受胎。オカルトよりも、聖なるもの、っていう印象。不思議な話。

    「蟹喰丸」中田永一
    泣いた。わかってても泣いた。疑似親子。酔っぱらって異世界に迷い込むの良いな。なんとなく『酔歩する男』を思い出した。これが好きすぎて、似たようなのを探してしまう。

    「背景の人々」山白朝子
    まっとうなホラー。理不尽で怖い。見えないものが見え、聞こえないものが聞こえる。人間も怖いけど、よくわからないものも怖い。面白かった。

    「カー・オブ・ザ・デッド」乙一
    乙一のゾンビ!やったー!と思ったが、舞台がそんなに動かないので途中飽きちゃった。飽きっぽすぎる。乙一自体既婚者なのに独身ニートの心情描くのうますぎる。読んでて身につまされる。自動車の操作やペンライトを駆使して対応してて主人公は結構頭が回る。昔のいじめっ子は車に乗せたくないよな。そりゃあ。神宮寺も妊娠したから仕方なく結婚って感じで良いやつには見えない。逃げるよりはマシだが。
    最後、胎児を連れてくのは良かったが、嫌いな男と好きだった女性の子供というのは複雑すぎる。

    「地球に磔にされた男」中田永一
    これも「酔歩する男」。漫画だと、藤子・F・不二雄で「パラレル同窓会」もあったし、映画だと「ザ・ドア 交差する世界」や、シュタゲがあ。理想の世界を求めて旅してまわる。
    最終的に丸くおさまって良かった。

    「沈みかけの船より、愛をこめて」乙一
    読んだことがある。両親どちらかを選ぶ話は、乙一は前にも書いていたような。結局父親が見えなくなったような。
    三田村信行の「おとうさんがいっぱい」を思い出した。これは子が親を選んだ後、今度は自分が親から選ばれるというオチ。
    乙一のは、愛情という形ではなく、生活力や環境で選ぼうとしていて面白い。就活みたいだった。大事。愛というやりがい搾取はよくない。
    表向きには円満に別れられて良かったが、お父さんがクズすぎる。良いところ無くない???だからこそ真っ先に経済状態に不安が生まれないから調査されている。離婚して養育費だけもらう関係のほうが良いと思うので、そうなって良かった。

    「二つの顔と表面」乙一
    人外目線の描写がうますぎる乙一。人面瘡のこと理解しすぎ。安楽椅子探偵を好むのもわかる。
    犯人候補は橋村さんのことを疑っていた。すまない。ミステリーとしても面白い。探偵と助手だ。

  • 乙一さんの、いろいろなペンネームによる、一人アンソロジー、11編の中短編集。各話の冒頭に短い解説が書かれ、それが本名名義になっているという作りも楽しい。ペンネームそれぞれの作風(?)により、ホラー、SF、ファンタジー、ハートウォーミングな物語など、バラエティに富んでいて、乙一さんの小説ジャンルの、守備範囲の広さを感じさせる。中でも、一番長い約100ページの中編、女子高生とその耳の後ろにできた人面瘡の女の子(?)がペア(?)を組んで、事件の謎解きをする「二つの顔と表面」は、是非続編を読みたいと思わせる作品。

  • 複数作家のアンソロジー、と思わせておいて、じつはすべて別名義なだけで同一作家が書いた短編集だ。
    まるで他人事のように各編の扉後ろにつけられている解説すら、別名義の同一人物が書いている、というのだから、凝っているというか、ひねくれているというか、面白い。

    どの短編も、少しレアな媒体(地方のミニコミ誌など)に発表されたものが多く、未読の作品がほとんどで、著者らしさ、のようなものは通底していたとしてもその魅力は多彩で、どれも面白く読んだ。

    グロテスクなゾンビモノもあるけれど、全体的にどこかすっとぼけたおかしみがある。(人面瘡が登場する、一種ホラーな話でも)

  • ※最初に読んだのが中田永一名義の作品だったので、全てカテゴリ統一しております

    本当にびっくりだよね、全員違う人にしか思えない笑。1人アンソロジーというか、、
    何個か読んだことあった作品もちらほらある中で、何度読んでも泣いてしまうのが最初の、乙一名義の児童書向けに書いたっていう「五分間の永遠」。泣いちゃうよぉ。一貫して言えるのが優しいというよりも、あたたかいというか。中田永一名義の「パン、買ってこい」もいじめられっ子の話なんだけど、悲観的じゃないんだよね。強さがあって、捻くれてもあって、元気が出てくる。
    全部面白かったんですが、読んだことがなかったゾンビ小説「カー・オブ・ザ・デッド」、これも過去にいじめられてた子がいじめっ子に会う話なんだけどゾンビラブコメで面白かった。
    現夢コレクションまた読みたい‼︎メアリースーを殺して読んだ気がしたけどログに残ってないな…もう一回読んでみよっと

  • 5分間の永遠
     5分間だけ友達をするはずが、永遠の友に

    無人島と一冊の本
     一冊の本をめぐって猿が対立する

    パン、買ってこい
     パシリを突き詰めていくと、、!
     パンを買わされるパシリが、喜ばれるパンを分析して極めて、、、

    電話が逃げてく
     電話しなきゃ電話しなきゃ、、電話、しなきゃダメ??

    東京
     いい話だったけど覚えてない
     性交渉してないのに子供ができて人生が明るくなるお話だったような

    蟹喰丸
     嫌われ者の鬼に気に入られ、木の札をもらう。それを持つことで主人公の癌は侵攻を弱めるが、、、

    背景の人々
     シンプルにホラー

    カーオブザデット
     グロ、ハラハラ、ドキドキ

    地球に  にされた男
     人生どん底な男が異次元の世界を旅して、さまざまな自分に会い、初めは「人生うまく行ってる俺を殺してその俺になりきろう」と思ってたけど、、

    沈みかけの船より、愛をこめて
     両親の離婚。どちらの親についていくべきか。
    愛情は天秤にかけられない。だから収入、借金、不倫、いろいろな面から親を査定することにした。

    二つの顔と表面
     乙一らしい作品。
     猫殺しの犯人を追う主人公と人面瘡の話。
     人面瘡視点で物語進むのおもろい。

  • 「地球に磔にされた男」が好き。
    ホラーが苦手なので「カー・オブ・ザ・デッド」は流し読み。

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