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- Amazon.co.jp ・本 (499ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022569141
感想・レビュー・書評
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収容所の身体的、精神的(あるいは非道徳的)環境のなかにいて、私がもっともひどく心を引き裂かれ、反感を抱いたのは、悪の力であり、その伝染力だった。そこでは、野獣性が純粋状態で存在していた。なにゆえに、人間が野生の狼のようにふるまうにいたるのか。不運のなかで仲間への彼らのサディズムは、なんと言ったら説明がつくだろう。ドイツ人の野獣性なら、私もわかった。それが彼らの"天職"、政策、イデオロギー、教育だった。いま私は彼らの宗教と言いそうになった。だが、彼ら以外は?私たちを殴ったあのウクライナ人たち、わたしたちを忌み嫌ったあのロシア人たち、私たちを傷つけたあのポーランド人たち、私たちを平手打ちしたあのジプシーたち、私たちに棍棒を振るったあのカポたちは?なぜだったのか。死刑執行人もいn向かって、自分たちも彼らに似ることができるのを見せつけるためだったのか。
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ノーベル賞を受賞したヴィーゼルの自伝的小説。
ボランティアK
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