大量殺戮兵器を持った狂信者たち: ニューテロリズムの衝撃

  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022577115

作品紹介・あらすじ

誰もが核・化学・生物兵器を持てるいま、飛躍的に増大したテロリズムの脅威をテロ研究の第一人者が詳細に分析し、国防・情報関係者からも絶賛を浴びた話題作。

感想・レビュー・書評

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  • 政治的理由から生物兵器の使用に反対する立場もある。明確な政治目標を追求するテロリストにとって大量破壊兵器は魅力的な攻撃手段とはいえず、特に仲間が攻撃の巻き添えになりそうな場合はなおさらである。かりに北アイルランドのテロリストが生物兵器を使用すれば、被害はカトリックとプロテスタントの双方におよぶ。同じく、インドではヒンズー教とムスリム、イスラエルではアラブ人とユダヤ人、スペインではバスク人とスペイン人が同時に被害を受けるだろう。また、ある生物剤が動植物に悪影響を及ぼさず、確実に人間だけを滅ぼすのかどうか、エコテロリストは確信が持てない。だが、バイオテロが危険視されるもっとも明白な性的理由は、攻撃を仕掛けた本人自身が深刻な被害を受けるという点だ。また、もう一つ憂慮すべきは、テロリストにありがちな心理である。たいてい彼らは世間を騒然とさせる派手な効果を望む。しかし生物兵器による攻撃は静かに進行するのである。この種の兵器を用いるのは、過激で支離滅裂な議論を振りかざすテロ集団か、明確な政治目的をもたず、終末論か世界破壊主義にとりつかれた人々である。これで生物兵器が使われる危険性は少なくなったかに思えるかもしれないが、可能性が全く消えたわけではない。

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