スペインで戦った日本人 (朝日文庫 い 16-1)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022605382

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  • スペイン内戦(人民戦争)に国際義勇兵としてアメリカから参加して、1937年に戦死した日本人ジャック白井の伝記です。
    著者の石垣綾子はニューヨークでジャック白井と親交のあった人物なのでこの本を書くのにふさわしいでしょう。
    とはいえ、ジャック白井の前半生についてはほとんど不明で資料も無いため、著者がその時代の状況から推測で書いています。戦地での状況も本人の記録はなく、同じ義勇兵たちの手記などから推測を交えて記述しています。
    また、著者の筆致も思い入れが強く出過ぎている部分も多いと感じます。
    とはいえ、1930年代のニューヨークにおける日本人社会の状況、とりわけ社会主義、共産主義の運動の様子などについて、その渦中にいた著者石垣綾子の証言は貴重です。そして、なぜか日本ではほとんど報道されなかったスペイン内戦に参加した日本人の生涯を辿ることによって、国家や社会と個人の生き方の問題を考えさせられる本です。

  • この本はすごい!スペイン内戦で戦死した日本人「ジャック・白井」について調べているうちに出会った本。30年代のニューヨークに住む芸術家の交流が生き生きと描かれているだけでなく、内戦の最中のスペインに赴いた文豪ヘミングウェイについてなど、サイドストーリーが豪華で読み耽った。

  • エッセイと小説と解説が入り混じって読みにくいが、それでもジャック白井のことを知るのにいい一冊。

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