天皇の軍隊 (朝日文庫 ほ 1-24)

  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (445ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022606617

感想・レビュー・書評

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  • 基本的に400頁ずっと「どこどこ出身のナントカ氏は軍隊に徴兵されて中国へ行った。そこでは残酷な行為が日常茶飯事だった」の繰り返しなので、正直飽きる。むしろ本編以上に面白いのが本多氏による巻末解説「加害者としての記録の必要性」。『天皇の軍隊』に先立って刊行された『中国の旅』に対して寄せられたクレームの数々が晒されているが、それらが、完全に、現代ネット社会での「勇ましくてカッコイイ日本人」と同レベルで草不可避。「ネット右翼的な言説は、ネットが発達する遥か前から存在していた」と分かったのが最大の収穫であったなァ。歴史の繰り返しとは即ち、果てしないバカの再生産。賢者は歴史に学び愚者は経験に学ぶが、ホンマモンのバカは、歴史からも経験からも全く学習できんのですな。実に嘆かわしい。

  • 昨今話題の朝日新聞の反日記事捏造への責任追及問題。この著者、本田勝一こそ、問題の当事者、Mr.朝日であり、南京大虐殺、百人斬り、三光作戦の生みの親。政治的プロパガンダの問題作。

    中国人の内在的論理をよく照合した上で、このような文書を書いたのか。アンパンマンの生みの親、やなせたかしも自身の戦争体験から、南京大虐殺は無かったのではと言っている。但し、戦後の引き上げ時、機密文書は焼却したとも。焼却すれば、証拠は残らず、証言が頼り。では、真実はどこに。

    本著は、あまりにも日本軍を一方的に残虐に描き過ぎている。ノーベル賞受賞者、莫言の紅い高粱でも、日本軍の鬼畜行為が綴られたが、中国側が日本兵を殺し、その性器を斬り死体の口に咥えさせる描写も見られる。残虐性はどちらにもあったとすれば、戦争そのものが狂気であり、本著は一方的な断罪である。

    しかし、真実を考え直させらるには、強烈な一冊である。

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