イチローに糸井重里が聞く (朝日文庫)

  • 朝日新聞出版
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022619747

感想・レビュー・書評

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  • 【イチロー選手の人間っぽいところを知れる一冊】
    イチロー選手といえば、今では一流のプロフェッショナルとしての印象を強く持つ方も多いのではないかと思いますが、この本はメジャーにいってすぐのイチローさんと、ほぼ日手帳で有名なエッセイストの糸井重里さんの対談本で、イチロー選手のありのままを語っている一冊だと思います。
    野球に関することはもちろんですが、プライベートのことや家族のこと、オフの過ごし方、家で飼っている犬の話など、様々な側面からイチローさんという方を深ぼっています。

    一見、野球人としてのイチローさんのコメントや考え方にフォーカスされがちですが、人間である以上は野球をやっているのはあくまでも人生の一部でしかなく、野球以外のことでのイチローさんを作っている価値観を学べました。

  • ストイックだけど謙遜で、話すことめちゃくちゃ面白いイチローさん。一弓くんの話とか、かわいらしかった。
    ヒット一本ってそんなに嬉しいんだ。野球を観る目が変わりました。

  • イチローさんの哲学が伝わってくるような本だった。僕自身は全く野球をしないし、見ないから、理解しきれてない部分もあるかもしれないけど。

    イチローさんはあくまでも自分の内側の感覚に従ってプレーしている。周囲の評価やフィードバックはそれはそれとしておいて、あくまでも自分のカタチを追求してるんだなと。
    野球に興味無い人も学ぶことがある本だと思います。

  •  野球に限らず、何か一つのことを極めた人の発想や言葉というのは、とても魅力的なものが多いわけですが、この本を読んで、イチローについても、学ぶべきところがたくさんありました。

     p.18 第三者の評価を意識した生き方はしたくない。自分が納得した生き方をした。

     誰でもそう思うわけですが、普通は、それがわがままになってしまうのがつらいところで、イチローが言うと、そうは聞こえないところがさすがです。

     p.126 あのね、宿題は、ちゃんとやろうね。
     p.127 キライなことをやれと言われてやれる能力っていうのは、後でかならず生きてきますよ。

     子どもの頃のイチローは、野球はもちろん宿題もしっかりやっていたそうです。大人になれば、たいていの人は組織の一員になり、上司から何かをやれと言われることになるわけですから、宿題はその訓練になるという意味だそうです。

     確かに、そういう面があるかも知れません。

     この本を読んでいると、イチローはもちろんですが、糸井さんのインタビューにもひかれるところがたくさんあります。

     p.100で、糸井さんは、野球は言葉にしやすいスポーツで、記録が、静止画面で残るようにできている。でも、サッカーは、語っている間に次のことが起きてしまうと言っています。

     これって、急に出てきた糸井さん独自の発想ですが、最後のところで、
     糸井 “ただ、イチローさんみちあな人が現れると、野球に、サッカー的要素も加わってしまいますよね。ぼくは、「止めて書けない選手」って、いちばん魅力的だと思います。”と言うのに対して、
    イチロー “そういう選手でありたいとは思います。”
    というやりとりがあります。

     このやりとり、私はしびれたのですが、イチローの在り方を見て糸井さんが発想して、事前の打合せがどれくらいあったか分かりませんが、それをきちっとイチローが受け止めている、まさに二人のキャッチボールで、糸井さん、いい球投げてるなあ、という感じがしました。

     最後に、この本は以前テレビで放送されたインタビュー、二人の対話を記録したものですが、それだけの本ではありません。ページの下に45の注釈が入っていて、これがイチローに関する細かい情報を私たちに教えてくれます。

     イチローについて、もっと知りたくなる1冊です。


  • イチローが引退発表したときに、衝動買い。

    「ほぼ日ブックス」から出版されてたら、も少し印象ちがったんだろうな。
    装丁や編集が、朝日文庫っぽいそれでして、特色があるのは多いに賛成なのだけど、対談っぽく読めない…

    イチローの言葉は、テレビで見るとき、けっこう集中しないと咀嚼できないことがたまに
    あったから、そういうことも関係しているのかもしれないね。

    「いくらどれだけ頑張っても、実は、先は、ないんですよ」という言葉の偽りのなさと、彼の記憶の偉大さに、胸を打ち抜かれました。

  • 2019/08/06

  • 30歳の頃のイチローさんと糸井重里さんとの対談。
    若い時から明確な目標を持ち、自分を律し、野球と向き合ってきたんだなと思うと、それに比べて私は随分いい加減に流されて生きてきちゃったなーと少し落ち込みました。笑

    イチローさん、すごい。

    『第三者の評価を意識した生き方はしたくない。自分が納得した生き方をしたい。(引用)』

    他人の目を意識して生きてきちゃったのかなと思う自分が居て、それはそれで現実的な目線で物事を見てきたのかもしれないけど、なんか寂しいよね、そんな人生。

    自分を誤魔かしたり、嘘をつかないでこれからは生きていきたいとか
    そんなことを考えながら読みました。

    イチローさん、かっこいい^^

  • どんな分野でも超一流の人の言葉は興味深いものですが、本作で一番印象的だったのは、子供たちに対して「宿題をやっておいた方がいい理由」をイチローさんが述べる場面でした。
    テストで良い点を取ることや、良い学校に入るためでなく、
    とても実践的で「少年時代から(おそらく誰に教わるわけでもなく)ずっとこういう風に物事を考えてきたんだな」と改めて驚きました。
    とてつもない人物は、やはりとてつもない考え方ととてつもない実行力の掛け算から生まれてくるのですね。

    ちょっと気になった点としては、文中の注釈が多く視線がそちらに引きづられてしまうため、読み進めるリズムがプツプツ途切れてしまう感じがしました。

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