武家か天皇か 中世の選択 (朝日選書1038)

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  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022631237

作品紹介・あらすじ

日本の中世は、武家の権力体を創出させたことで特異な国家システムをつくり、その後の歴史を規定した。天皇(至尊)と武家(至強)の両者が権威と権力を分掌する補完関係を形成──武家の権力機関「幕府」とは何であったのか。その歴史的役割を問う。

感想・レビュー・書評

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  • 我が国の中世の権力システムを武家や天皇に焦点を据え論じる。12世紀末と14世紀の2つの内乱期(源平争乱、南北朝争乱)を取り上げた「王威」と「武威」の諸相をめぐる議論を中軸とし、近世史論書の雄『読史余論』を主軸とした武家と天皇の来歴の整理、近代は武家と天皇をどう見たかという史学史的な議論という2つのパートを加えて構成されている。
    著者が「いささか思弁的言説を連ねた部分も少なくない」と述べているように、正直すっと入ってこないところもあったが、中世を中心とした武家と天皇との関係史について理解が深まった。特に、『読史余論』の九変五変史観を再考する本書の議論は勉強になった。

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著者プロフィール

1952年生まれ。1985年、学習院大学大学院人文科学研究科博士後期課程満期退学。現在、日本大学文理学部教授(特任) ※2022年9月現在
【主要著書】『武士の誕生』(講談社学術文庫、2013年)、『恋する武士 闘う貴族』(山川出版社、2015年)、『敗者たちの中世争乱』(吉川弘文館、2020年)、『刀伊の入寇』(中央公論新社、2021年)

「2022年 『奥羽武士団』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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