愛するあなたの子を授かって、十月十日後に死ぬつもり。 (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 205
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022649959

作品紹介・あらすじ

夫との心の距離を覚えながらも、念願の第1子を授かった千夏子。しかし無理がたたって流産し、そのことを誰にも言えずに心を病んでいく。自殺しようと家を出る千夏子だったが、偶然出会った血まみれの女性は、なんと夫の不倫相手で……。

感想・レビュー・書評

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  • こういう話が時々、とても読みたくなる。

    シリーズものと違い希望が持てる最後で良かったな、と思いながら、親になるのは難しいと改めて思う。

  • 不思議な話だった。
    そんなことある?
    当事者3人が、そんなに都合良く出逢えるなんてすごい。
    流産してしまった奥さんと、
    不倫相手の彼女と、
    その彼女の子供を拾い育てた女性の物語。
    35歳の旦那。中身は大人ぶったガキ。
    毎日奥さんの作る食事に文句つけたり、不妊治療は女だけの問題と耳を貸さない。家事を手伝わない。召使い扱い。
    不倫して外に子供を作る。
    ダメな夫。最低。
    そしてそんなヤツの言葉を真に受けて、流産のことを人に言えなかった。
    外聞を気にして。
    でも、旦那の不倫相手の彼女は憎めない良い子だった。
    世話をしたくなる。
    赤ちゃんを拾って2週間育ててくれた彼女は19歳だけどとてもしっかりしていた。
    この本に出てくる女性はみんな良い人だった。

  • いやなんかすげーわ。
    話しが重すぎる。
    子供を身ごもって産んで育てる。
    家族をもつってめちゃめちゃ幸せなことなのに、なんでこんな辛くて苦しいものなの。
    てかこの物語に登場する男どもがほんとにクズすぎてまじで腹立つ。
    世の中こんな男だけじゃねーだろ!って叫びたくなる笑
    とにかく、めちゃめちゃ話し重いし、心えぐられるけど、めちゃめちゃ面白くて、読み進める手が止められない。

  • 不倫、流産、非嫡出子、望まない妊娠、、、
    これらは女性だけの責任と思われ「自己責任」と言われ、自分を責め続けてきた女性3人のお話です。
    10代後半からの読書をお勧めします。私は現在20歳ですが、表現がリアルで読むのが辛くなるほど重い内容の箇所がありました。
    しかし、読後は女性として強く生きようと思うことができました。女性だけでなく、大人の男性にこそ読んでほしいとも思います。

  • 話は現実的に考えたら有り得ないの一言なんだけれど、なんだか苦しくて泣けた。泣ける。
    薬の山も経験したしネカフェ難民もやったし、家庭環境もあまり恵まれていなかったし、それぞれ響く。もう本当にいいと思っているけれど、子どもだって、産みたかったよ。もうそうは思えなくなってしまった事だって悲しい。わたしだって普通になりたい。普通になりたかった。助けて欲しかった。どうして普通になれないの?頑張れるのか、まだ。まだ頑張らないといけないのか。ひとりで?なんのために?
    タイトルが良い。ほんと、そうしたい。


  • 流産した女、旦那の浮気相手の女、浮気相手が捨てた子を拾った女のお話。
    設定だけ見ると泥沼の様相だけど、読んでみたら特にそんなことは無かった。
    一番の泥沼は一人で悩んでいた時で、悲しいときほど誰かに親切にすれば自分も救われるお話でした。
    ツイッターかなんかの紹介で、タイトルに惹かれました。
    ちいちゃんがどんな大人になるのかがとても気になる。



  • 『もう私は、自分の人生の手綱を他人に握らせたりしない。恥も外聞も、普通も自己責任もくそくらえよ』

    ✳︎

    タイトルが衝撃的で、「え、どういう事?」と思って読んだ。

    夫に浮気された者と、その浮気相手。
    望んだ子供を流産した女と、望まぬ子供を捨てた女の、奇妙な共同生活。

    この物語に出てくる男が全員クソすぎて…
    殴って罵倒してやりたい衝動に駆られた。

    そして子供のことを考えていない自己中心的な親たちにも腹が立ってしょうがなかった。

    同じく0歳児を育てているからこそ、自分勝手すぎる茗にもめちゃくちゃ腹が立ったし
    直人のあり得ない行動にもムカつきすぎて、そしてこんな人間が居たら本当信じられない…

    途中の描写では耐えられずに赤ちゃんのことを思うと涙が出た。


    ジェットコースターサスペンスと書いてあったけど
    こんな偶然が重なることは、、、きっとない(笑)

    そしてなによりも、初めに、
    保護した赤ちゃんを病院に早く連れて行って検査してもらいなよ!と苛立った。怒




    2021年読了、15冊目。





  • 夫がクソ過ぎる。
    あとそんな偶然は、きっと、、、ない!

  • うーん……この話で、どこを面白いと思えばいいのかわからなかった。イヤミス的なのかな……ミステリじゃないけど。

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著者プロフィール

第11回エンターブレインえんため大賞ガールズノベルズ部門奨励賞を受賞、『ヤンキ‐巫女逢桜伝』でデビュー。少女小説で多数の著作を持つ。ほか、ブラックお仕事シリーズ(『今日は天気がいいので上司を撲殺しようと思います』『神さま気取りの客はどこかでそっと死んでください』『会社の裏に同僚埋めてくるけど何か質問ある?』)や、『愛するあなたの子を授かって、十月十日後に死ぬつもり。』など多数。

「2022年 『死にたいあなたに男子大学生がお肉をごちそうしてくれるだけのお話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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