スター (朝日文庫)

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  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022650924

作品紹介・あらすじ

国民的スターって、今、いないよな。…… いや、もう、いらないのかも。誰もが発信者となった今、プロとアマチュアの境界線は消えた。新時代の「スター」は誰だ。「どっちが先に有名監督になるか、勝負だな」新人の登竜門となる映画祭でグランプリを受賞した立原尚吾と大土井紘。ふたりは大学卒業後、名監督への弟子入りとYouTubeでの発信という真逆の道を選ぶ。受賞歴、再生回数、完成度、利益、受け手の反応――作品の質や価値は何をもって測られるのか。私たちはこの世界に、どの物差しを添えるのか。ベストセラー『正欲』と共に作家生活10周年を飾った長編小説が待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 新聞小説を連載する事が夢だった朝井リョウが、それを現実とした時、新聞の影響力はかなり小さくなっていた。その認識から、創り出した作品とのことです。
    大学時代、映画祭でグランプリを受賞したサークル仲間の二人、尚吾と鉱。卒業後、尚吾は、尊敬する映画監督の元で学び、鉱は、ふとした依頼からYouTubeの撮影編集に関わることになり、同じ映像の世界で違う途をたどることになります。
    頑なに自分の作品感を貫こうとする尚吾。先に実績を上げる鉱に焦り悩む。鉱にしても、依頼人の要求に応えて続ける映像に疑問を感じ始める。
    映画・テレビ・YouTube・インスタ・TikTokと今の映像の主流が変化していく様子。それに関わる人達の意識や葛藤。それぞれの媒体の投稿者、視聴者両側から書かれます。
    この小説は映像の世界ですが、音楽や小説、その他社会の風潮に当てはまりそうな、伝統と革新の摩擦をなかなかの名言で表現していきます。
    クオリティを求める時代ではないかもしれない、良いと呼ばれるものも変わっていってしまうし。それらを納得した上で、彼らは、自分の求めるクオリティを目指して模索したのちに、再び同じ場所で会うことができそうなのです。

  • どんだけレビュー溜めてんのよ、って話。
    読了は6月12日。
    スマホに残したメモを辿ってレビューしてみる。

    わたしは娯楽に触れる時、たくさんのツールで触れる。
    ラジオ(radiko便利)、テレビ、映画、アマプラ、AppleMusic…
    車でリアタイするラジオの価値
    生放送の価値
    映画館で観る映画と家で観るアマプラ
    サブスクで曲を公開しないマキシマムザホルモン

    その人がいったい何に価値を置くのか。
    サブスクで触れる作品の価値は低くて、映画館で観る映画の価値は高いのだろうか。
    radikoで聴くラジオは価値が下がるのか。
    映画を制作することと、映像を制作してYouTubeにあげることに、差はあるのか。

    YouTubeをはじめ、映像の素人が動画編集を行ってSNSにアップする、ということが一般的になってきて、職業としても認められるようになってきて数年。
    問題やトラブルの方が前面に出ててしまうこともある。

    YouTubeやサブスク、それらをなぜ我々はライトなものだと感じるのか。
    じっくり、丁寧に丁寧に描き出す。

    核心をつかれた時のドキッとした感情、相手に対して感じるもやもやとした感情、怒り、許せない何か。
    日々の中で感じるネガティブな感情に向き合わされるこの感じも健在で、あー朝井リョウってこうだったよなと思わされる。
    人間の複雑な関係性の描き方と、そこで生じる感情の掘り下げ方が、本当にうまい。
    強引に、自分が普段封印している嫌な感情を掴まされる。

    まだまだ気軽に手にできる娯楽のツールは廃れないだろう。
    この作品もまた、文庫化という時間の経過を経てもなお、廃れてない。
    これからも多くの人に刺さる作品だと思う。
    簡単に手にできるようになった娯楽のツールを、「若い人の間で流行っているもの」で着地させるのではなく、とても早くから、時代の流れとそこで生きる人たちを鋭く見つめ、言葉にして、これだけの作品を残した。
    そういう意味では、朝井リョウという作家そのものが、時代を牽引する『スター』なのかもしれない。

  • 久しぶりに読む朝井リョウさんの長編作品。

    大学時代に映画祭でグランプリを受賞した尚吾と紘。卒業後、名監督への弟子入りと、YouTubeでの発信という真逆の道を選んだ二人。それぞれの立場で、動画制作におけるさまざまな葛藤と戦いつつ、互いの活躍に刺激を受けながら、時に相手の芝生が青くも見えていた…。

    二人の心の機微が、情景描写とともにきめ細かく描かれていて、朝井リョウさんの表現力に改めて感動させられた。

    題材が、【動画(映画とYouTube)】ということで、今まさに旬のネタ。(まだ旬と言ってもいいよね…??汗)

    尚吾のパートでは、映画制作への強いこだわりが凝縮されている。一つの映画作品にたくさんの人々の葛藤が凝縮されているのだと思うと感慨深く、この先映画を鑑賞する際には、観る側としても敬意と感謝の心構えを持ちたいなと思えた。
    一方、紘のパートでは、前半は尚吾に比べて順調に見えた(尚吾より細かいことを気にしない性格もあるからか)が、中盤から仲間や上位との考え方のずれ等、紘なりの悩みや葛藤が垣間見えてくる。

    尚吾と紘の二人以外にも、個性的なキャラクターが光っていて、響いた言葉をいくつかピックアップ。

    まずは尚吾の同僚である浅沼さん。
    「私、映画撮るの好きだったけど、心がね、人によって評価の基準が変わる世界でまっすぐ立っていられるほど強くなかったんだよね」
    ふざけているように見える(少しふざけないと本音が語れない)けれど、彼女なりにたくさん悩んで、諦めて、やっと自分らしくいられる場所を見つけられたという軌跡が、彼女のキャラクターを際立たせていて、とても良かった。

    続いて、尚吾が尊敬する鐘ヶ江監督。 
    初めは古い人なのかなと思ったけれど、P288〜の鐘ヶ江監督の想いを読んで、ただ自分の拘りに固執しているだけではなくて、時代の変化や制作費
    、収益等も俯瞰した上で、どうしても譲れないものを守り抜いてきた人なんだということがわかった。
    "人を素直にさせるのは年齢や肩書ではなく尊敬の気持ちだと、尚吾は再確認する。"という言葉通り、一読者としても、尚吾が敬愛する理由がよくわかった。
    そんな鐘ヶ江監督の言葉で印象に残ったのは、
    "自分が信じ続けているものだって、元を辿れば質も価値もどれくらいのものなのか、本当のところはわからない。"という言葉。一見ネガティブな響きだが、この言葉を念頭に置いておくことで、常に本質は何かを考え続け、それにより、一つの価値観に固執せず、柔軟に考えることができるようになる気がする。

    最後に、千紗の想いが語られる場面がとても良かった。
    「むしろ、騙す人よりも、"今はそれに騙されていたい"っていう人のほうが多いのかもしれないなって」
    本当にそうだと思うし、もっというと、食べ物も動画コンテンツも、受け手側は騙されてるとかいうことすら考えてない気もする。たとえ騙されていたとしても、騙されていたこと自体を知りたくもないし、疑う必要もない状態でいたいのではないかなと思う。自分は安全安心で、品質の担保されたものを受け入れていると、信じたい。
    「本当は比べられないものを比べ続けてたら、いつか、本当は切り捨てちゃいけないものを切り捨てちゃいそうな気がする」
    この言葉も胸に響いた。ものも、付き合う人も、自分自身も。どうでもいい何かと比較して、本当に大切なものを見落とさないように、失わないように、生きていきたいなと改めて思えた。

    時代や価値観が目まぐるしく変化していく中で、自分が本当に大切にしたいものは何かを確かめるきっかけを与えてくれるような作品。気になった方はぜひ読んでみてほしいです。おすすめです。

  •  自分の選んだ道、自分のやり方。迷いがなく進んでいるように見える人に憧れる。

     大学時代、映画祭でグランプリを受賞した尚吾と紘。細部にこだわりを持ち、考え抜いて作品を手掛けていく尚吾に対し、直感的に臨場感のある映像を撮ることのできる紘。卒業後の二人は、名監督の下で働く尚吾に対し、YouTubeで発信するようになる紘、と対照的な道を辿る。その中で、それぞれが自分の選んだ道に様々な思いを抱いていく。

     紘は治療を受けた眼科医に尋ねる。
    「先生みたいに、誰の目にもわかりやすく結果が出る仕事をしていても、前後の文脈に影響されてばっかりでうんざりしたり、揺るがない価値はどこにあるんだろうって迷ったりするんでしょうか。」

     尚吾の恋人である千紗は言う。
    「仕事とか娯楽とか家族とか、そういう何もかもって、結局は人間が生きていくことの付加価値っていうか…人間がただ生きているだけの状態になちゃうことから眼を逸らしてくれるものなのかも。」
    「本当は比べられないものを比べ続けていたら、いつか、本当は切り捨てちゃいけないものを切り捨てちゃいそうな気がする。」

     鐘ヶ江監督の尚吾への言葉。
    「私の言葉をきっかけに始まった自分の時間を信じなさい。その時間で積み上げた感性を信じなさい。」
     たくさん撮ることで自分の心が見えてきて、迷いがなくなる、捨てるものも選べる。

     いろいろなものが細分化され、国民的スターと呼べる存在がいない現代。その世代の、その小さな世界でのスターはどんどん出てきている。いろいろな方法があって、自分のやり方を信じ続けることも難しい。他と比べれば迷うことばかり。でも何かが見えてくるまで、そこにかけてきた自分の時間や熱量のようなものを、大切にし続けていくことかなと思った。

  • コミュニティや生活スタイル、趣味趣向やそれに伴う個人の時間の使い方であったり様々なもの変化する世界で、どの様な価値観を大切にして生きていくかを問いかける作品であると感じました。
    今まで思ってた普通が目まぐるしく変わる中で自分はどうしたいか。登場人物も各々譲れない指針や意志がありながらも試行錯誤して生きていく様がリアリティに溢れて読んでいて励まされ、勇気をもらいました。どんな小さな空間に差し出された物でもいい物は越境するという言葉は、どんどん細分化されていく世の中で凄く大切にしたい考え方だなと思いました。

  • 自分の仕事に置き換えてみると、餌付きたくなる感覚が立ち上る。

    二人の青年が作った映画が賞を獲った。
    片方の青年は、祖父が好きだった監督の下に弟子入りをして、質の高い映画作りを目指す。
    片方の青年は、人の姿そのものに魅力を感じ、それを届けるためにyoutubeで動画を更新する。

    いつだったか、テレビという媒体から芸人たちが続々とyoutubeへと進出していった時期に。
    二人の青年の葛藤と同じものが語られていた気がしたことを、思い出した。

    自分が創りたいものへの信条と価値。
    そして、人の心の揺さぶり方の善悪。

    そこに結果が生まれなければ、認められない。
    だから、簡単に消化出来るコンテンツを大量に注ぎ込んでは、霧となって消えていく。

    「一回限りの人生を、何を成し遂げることに注ぐか」

    いつか霧になった時に、自分の手元には何が残るのだろうかと、最近よく考えている。
    世間に合わせて、時には自分の感情をすり減らして、残るものがお給料以外にあるのだろうか。

    フォロワーやスポンサーとしてではなく、自分自身が残せるものって何なんだろう。

  • 質の良いものを作り上げることにこだわり続ける尚次と、自分が「カッコいい」「美しい」と思ったものを直感で撮り続ける絋を中心とした物語。
    YouTubeが作中で沢山登場してくるので、時代を切り取った作品だなぁと序盤は思っていたのが、そんなレベルの本ではなかった。
    様々な価値観が溢れ出ていて、何が正しくて、何が良とされて、何が正義で、何が”質”なのかわからなくなるような世界に対して、どのように向き合うべきか、ヒントを沢山もらえた。
    朝井さん言語化能力がすごすぎる。
    自分がどうあるべきか、何を大切にしたいか、改めて考えてみようと思うし、迷ったらこの本にアドバイスしてもらおうと思います。
    時代を越える一冊だと思います。

  • 朝井リョウさんの新作、文庫化まで待っていたので即購入、読了(´∀`)

    いやー、なかなかに良作でしたー( ̄∇ ̄)
    ストーリー的な面白さももちろんありましたが、新たな気付きをくれたという側面の方が大きかったかなぁと。

    「『質が高い』なんていう絶対的な価値基準は無く、それこそがとても移ろいやすいもの」、コレは自分の中でも何となく感じていた違和感を改めて言語化してもらえた気がして、ものすごくスッキリしました。

    でも一方で、自分が実際にやっていること、仕事とか、趣味とか、その内容に対しては「それが本物であり、質が高いものなんだ」となぜか無意識的に、とても盲目的に信じている部分もあるなぁと…そこにも気付くことができました。

    小説として客観的に外から俯瞰して見ることで、その考えに至ることができたのかなと。
    主人公達を意図的に?その違和感を描くことで、偏った考え方を際立たせるという作者の意図があるのかなと思いました。

    作者の提案(最後の千紗の語りの部分)、「誰かがしてることの悪いところよりも、自分がしていることの良いところを言えるようにしておきたい」、素直に良いフレーズだなぁと。

    この先の人生でも、大切にしたい考え方だなと思いました。


    <印象に残った言葉>
    ・ほんとに、本物の人たちの中で学ばせてもらえる環境にいられるのって、最高だよね。(P73、千紗)

    ・周りが取り囲むと、そこに何もなくったって、取り囲んだ人垣が輪郭になる(P133、占部)

    ・だけどあんたも、天堂奈緒も、なんか、答えを持ってる人間に思われようとしてる気がする。それって逆に、こっちからすると何かが足りない感じがする(P195、浅沼)

    ・色々話したけど、結局、自分が愛されることが目的の人は、この業界に向いてないような気がする。お金も人ももう、とっくに別の場所に流れてるから(P206、浅沼)

    ・だからきっと、どんな世界にいたって、悪い遺伝子に巻き込まれないことが大切なんです。一番怖いのは、知らないうちに悪い遺伝子に触れることで、自分も生まれ変わってしまうことです(P236、眼科医)

    ・ものを創って世に送り出すっていうのは、結局は、心の問題なんだと思う(P297、鐘ヶ江)

    ・今となっては、君のおじいさんの言葉が本当だったかどうかはわからない。おじいさんが君に観せた映画たちが本当に良質なものばかりだったかもうかもわからない。だけも、君がおじいさんの言葉をきっかけとして沢山の映画を観て過ごした時間は、紛れもなく本当なんだ(P303、鐘ヶ江)

    ・勝手に、そのジャンルで最高峰の場所で学ぶ自分は、そのジャンル全体の欲求を満たせるはずだって思い込んでた。でも私が満たしてあげられるのは、たとえ本当に最高峰の場所にいるとしても、そのジャンルの一点だけ。ピラミッドの中の一点を塗り潰す技術を学んだだけなのに、そこは頂点で、頂点を塗れる自分はそのピラミッド全部を塗り潰せるつもりでいた(P370、千紗)

    ・そのときのために、私は、誰かがしてることの悪いところよりも、自分がしてることの良いところを言えるようにしておこうかなって、思う(P372、千紗)


    <内容(「BOOK」データベースより)>
    国民的スターって、今、いないよな。…… いや、もう、いらないのかも。 誰もが発信者となった今、プロとアマチュアの境界線は消えた。 新時代の「スター」は誰だ。 「どっちが先に有名監督になるか、勝負だな」 新人の登竜門となる映画祭でグランプリを受賞した 立原尚吾と大土井紘。ふたりは大学卒業後、 名監督への弟子入りとYouTubeでの発信という真逆の道を選ぶ。 受賞歴、再生回数、完成度、利益、受け手の反応―― 作品の質や価値は何をもって測られるのか。 私たちはこの世界に、どの物差しを添えるのか。 ベストセラー『正欲』と共に作家生活10周年を飾った長編小説が待望の文庫化。

  • 神は細部に宿るという言葉を信じて地道に一本一本の映画作りに励んでいた立原と、効率重視の元、ひたすら数を打って(動画の作成数)を増やして人気を高めていった大土井。
    今の時代には、後者が正しいのかもしれない。
    だからこそ、前者が人気女優によって紹介され、その人のコメントの中に「神は細部に宿ることを実感した」という褒め言葉が出てきた時に、愕然としたというか、自分を構成している価値観を根本から覆された。前者と後者どちらが正しいのかわからないけど、どちらも一つの方法で、そういった方法が無限にある社会が「多様性社会」なのかなと思った。

  • 問いを与えてくれる一冊。毎日SNSで見かける「フォロワーが増える方法」や「収益が上がる方法」を発信する人が「先生」と呼ばれる時代に刺さる言葉がたくさんあって考えさせられました。「答えではなく問いをくれる作品だから好き」というフレーズが印象的でした。そして、朝井さんは問いをくれるタイプの作り手だなと思いました。個人的な希望ですが、朝井さんは自分がしているコトの良いところを言えるように作品を発信していてほしいと思わされました。

    ●「スター」というタイトルが下手なようなうまいような
    タイトルをみてどう思いますか?『「ある「スター」の一生?』とか、「国民的スターを発掘する話?」なんて妄想しませんでしたか?(わたしです) 実際は、「スター」という概念は価値観が多様化した時代には、もういない。それなのにその分野のインフルエンサーは「スター」な気持ちになったり、作った動画がバズったら、素人が急に「スター」扱いされたりする。しかも短期間だけ。
    その一方で、映画界の「スター」だった監督や「スター」だった料理人は、時代に乗れず、信念を曲げてしまう。「スター」監督たちの描写は多くないのですが、彼らも色々悩んでいただろうな、その上でのラストシーンだろうと思いました。つまり、「スター」がメインの話ではなく「スター」とは?「スター」な作り手とは?という点に焦点が合っています。それは朝井さん自身が「作り手」だからかなと思いました。

    ●コンテンツ作りの色々がわかる
    その人のセンスだけで成り立つビジネスってあんまりない。こんな雰囲気で動画や映画って作られていくんだな・・わたしは作家の情報収集を過信しているので、そう思わされました。動画はセンスだけでなく、時代の流れや視聴者に合わせた作品が必要のようです。それだけに、センスのままに作った二人の映画「身体」、尚吾のみずたまりの表現や紘の映画はとても印象的でした。でも、センスある映画作品より、バズった動画のほうが評価が高かったり、評価されてもその話題はすぐ違うものに変わっていくところが、あぁ今っぽいと思わされました。

    ●國立彩映子?それってあの人の名前に似てる
    読んで勝手にピンと来ました。アンジュルムの上國料萌衣ちゃんをイメージされてないですか?笑 (※朝井さんはハロプロの大ファン)本書の刊行時の2020年にはそこまでCMには出ていなかったと思いますが、今やヒルナンデスやラヴィットの3ヶ月レギュラーになったりとめちゃくちゃ活躍しているんです。さすがの目利きと勝手に思いました。

    ●正欲もyoutubeがキーワード。
    書に比べると後味が悪いかもしれないですが、同時期に出されたこちらは、本考えさせられる一冊です。(感想書いてます!)
    https://booklog.jp/users/rocobooks/archives/1/4103330635

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著者プロフィール

1989年岐阜県生まれ。2009年『桐島、部活やめるってよ』で、「小説すばる新人賞」を受賞し、デビュー。11年『チア男子!!』で、高校生が選ぶ「天竜文学賞」を受賞。13年『何者』で「直木賞」、14年『世界地図の下書き』で「坪田譲治文学賞」を受賞する。その他著書に、『どうしても生きてる』『死にがいを求めて生きているの』『スター』『正欲』等がある。

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