- Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022731852
感想・レビュー・書評
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JAZZの100作品(88人)を紹介しているもので、既に知っている作品も1部ありましたが、大部分は初めて知るものも多かったです。この中ではやはりマイルス・デイビスは特別な存在のようですが、トランペットのウィントン・マルサリスがそれを継ぐ存在とのこと。やはり聞いてみなければいけません。著者の面々には意外な人も、井上章一氏の名前もあります。ジャズが好きなんですね。
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中山康樹・他「読んでから聴け! ジャズ100名盤」
p21
・ブルーノートは「音質」「演奏」「ジャケット・デザイン」はもちろんの事「曲順」にも尋常ならざる注意を払って来たレーベル。
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オリジナルの曲にも強いこだわりを持っていた。
p25
・ビバップはパーカーを始めとした天才の音楽だったけど、メロディー・ラインの処理などがより洗練された方法論をとるハード・バップは、チームワークや音楽的方向性の一致が良い演奏を生み出す。
P26
・アート・ペッパー「ミーツ・ザ・リズム・セッション」は音が良い事で有名。オーディオ・マニアの音質チェックアルバムとして知られている。
P31
・万人が旨いと思う料理には、化学調味料を使って味を整えたファーストフードのような料理と、卓越した料理人が素材を吟味し、手間をかけて煮込んだフォンド・ボーを使ったような料理の二種類ある。
P37
・ジャズの未来を開けた鍵の一つにハッチャーソンのヴァイブがあった。その鍵で開いた未来は、しかし40年前のハッチャーソンの新しさに追いついていない。
P65
・デイブ・ブルーベックは現代音楽かのダリウス・ミヨーに師事したかなりの理論派。
P67
・デクスター・ゴードンは身長2メートルあった。
P77
・デューク・エリントンの「大きさ」というのは、われら凡人には計り知れない所がある。
P93
・いわゆる名盤は「過去に起きた事ではなく、これから起こることの予兆として響く」
p97
・トニー・ウィリアムスの日課は「腕立て伏せ300回」
p99
・タイトルに「サマー」がつくアルバムに外れ無し。
P102
ハービー・ハンコックの偉大さは「創造性と娯楽性を両立させながら前進して来た事」
p121
・ジョー・ヘンダーソンは米軍時代に日本に住んでいた事がある。
122
・コルトレーンは57年の初リーダー作から67年の10年のキャリアしかない。
P132
・ピアノは口から遠い楽器。
P149
・ジャズには「それ」が不可欠なんだ。「それ」は生まれつきのものだ。金を払っても手に入らない。By マイルス・デイヴィス
・ドライ・マティーニのようなサウンドを出したいと思っているんだ。By ポール・デスモンド
p154
・ルグランは「シェルブールの雨傘」「ロシュフォールの恋人達」「華麗なる賭け」「思い出の夏」などなど、有名な音楽映画を作曲している。
P158
・日本で一番売れているジャズのCDは「ワルツ・フォー・デビー」だが、世界で一番売れているのは「カインド・オブ・ブルー」累計売り上げは1000万枚以上。
P162
・MJQはビートルズのアップルレコードと契約した唯一のジャズ・グループ。
P176
・「オーディオについて云々するのは、ちょっと恥ずかしいことだという思いがある。というのもボロボロの盤質のレコードをオモチャのような再生装置で聴いたジャズやロックに心底感動し、それによって人生が変わったような人間が、少々大人になったからと言って『音がどうのこうの』というのは、『俺の若い頃はイモしか食べるものが無かった』といいつつ高級ワインを飲む脂ぎった上司と同じくらい恥ずかしく、かつ矛盾を感じる(どうように洋楽の歌詞について云々するのも恥ずかしい。なぜならビートルズやボブ・ディランが何を歌っているのか解らないにもかかわらず十分に感動出来たのだから)。
P185
・ローランド・カークの「リップ・リグ&パニック」は「リップ(眠り続けている連中)とリグ(頭の堅い連中)は、俺の演奏を聴くとパニックに陥る」という意味。
P190
・思うがままに演奏すれば良い。人が望むものを演奏してはいけない。自分の思い通りに演奏し、彼らにそれを理解させるんだ。たとえ15年、20年掛かる事が解っていたとしてもだ。By セロニアス・モンク
p192
・ソニー・クラークが亡くなったのは1963年、31歳の時。
195
・ロリンズはコールマン・ホーキンスが近所に住んでいたのでテナー・サックスを演奏するようになった。
P217
・モダン・ジャズの歴史は真夜中に作られた。
P220
・パーカーがジャズを作り、マイルスがそのパーカーが作ったものを極限までに引き延ばし、ウイントンがそのマイルスが引き伸したものをきれいに二つ折りにした。したがってウイントンとパーカーは上下で重なり、そのことでジャズは伝統と初心を取り戻した。 -
読んでからと書かれているが、前提となる知識がないと何が書かれているのかまったく分からない本。ただ、それぞれの著者がジャズをこよなく愛しているということは強く伝わってきて、ぜひ聴いてみたいと思わせてくれる。そして、聴いた後、もう一回読んでみたい一冊。
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聴いてませんが何か