- Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022733405
作品紹介・あらすじ
仕事、子育て、教育、医療、介護まで、地域主権が暮らしを変えるために、何が必要か。前岩手県知事・元総務大臣、地方自治のエキスパートが、日本を足腰から強くする「地域主権の処方箋」を示す。
感想・レビュー・書評
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道州制、地域主権、地域分権とかまびすしいが、出てくるのは国と首長ばかり。最も大切な住民という視点が欠けてしまっているのが今の議論の決定的問題点。どうすれば地域住民の暮らしが良くなるのか。漫然と首長に権限を譲っても夕張市のような放漫財政であれば、結局困るのは地域住民。また、地域主権を掲げ政権を奪取した民主党ではあるが、政権の安定を優先するあまり国民の期待を踏みにじるような利益誘導的施策が展開されている。地域主権の行先はいまだ混沌の中にある。クリアしなければならない課題は山積みである。
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片山善博と増田寛也の対談を巻頭に収録。片山(総務相就任前)の考えに注目。その後どうなのかしら。
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議員は選挙の時は地方、住民を見ているが、当選してしまうと中央ばかり見る。
東京オリンピックも都民に本当にやりたいかどうか聞くべきだった。
片山が総務大臣になって、地域主権に期待できるのではないだろうか。
空港やらダムやら地方には無駄なものが多すぎる。
まさに地方が痴呆になってしまう前に色々と改善すべき点はたくさんあると思う。 -
去年の「大田区政策研究フォーラム(関東自治体学会in大田)」
の基調講演をしていただいた増田寛也氏の著書。
今夏の自治体学会での話しを聞いて以来、自民党時代に言っていた
「地方分権」と民主党政権の言っている「地域主権」の違いって
何だろうという素朴な疑問をもっている。
民主党政権は地域主権を「一丁目一番地」と評して、
最重要テーマに掲げている。「地域主権」は平たく言えば
「地域のことは地域で決めていこう」ということだ。
現在の流れは国のやっていたことを地方に任す流れだが、
市民の顔が見えず、首長の権限を強化する流れになっていると
増田氏は批判している。
そして、議会にも、市民にも、首長のチェック機能が弱く
首長の思い通りに地方自治が進んでいく現状の中で、
強大な権力を首長に集めようとしているのは
危ういと言っている。現在の地域主権の流れに合わせて、
市民投票など直接民主主義制度による補完が必要ではないか
と言っている。
確かに現政権の仕事自体に異論はないが、その仕事に合わせて、
地方自治体では市民の声がよく反映できる仕組みづくり、
そのための改革が必要に思う。国あれしてくれ、
こうしてくればかりいうのも大切だが、
地域主権時代に向けて、自治体自らの行政改革も大切だと感じた。 -
久しぶりに読んだ地方自治関連の本だったが、非常に勉強になった。
特に最初の片山善博前鳥取県知事との対談。地方分権と課税自主権との関係は説得力があっていい視座を与えてもらった。
実務に追われ、圧倒的に読書量は減ってしまったが、定期的にはこうして勉強していきたい。 -
今叫ばれる地方主権とは
果たして各地域を回復させられるのか
元岩手県知事の著者が
分かりやすく解説する一冊。 -
岩手県知事、総務大臣を歴任した著者が住民目線から地域主権について語る。制度論でも業績自慢でもなく面白かった。