- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022951601
作品紹介・あらすじ
なぜ宇宙は、人間たちが作った理論(数式)にこれほど従っているのか? ブラックホールから重力波まで「さすがに実在しないだろう」と思われたものが、技術の発展によって続々と明らかにされている。神が仕組んだとしか思えない驚きの宇宙の姿とは。
感想・レビュー・書評
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昔から人は自然現象を解明しようと、多大な時間をかけてきた。有名な所だとガリレイ、ケプラー、ニュートン、アインシュタインらだが、彼らがいくつもの法則を発見(発明ではない)した。それらの法則はとても高い精度で自然現象を表している。しかも美しく。
この本では、数式によって高い精度で表される自然現象の例が幾つも挙げられている。しかし、副題でもある「なぜ世界は物理法則に支配されているのか」についてがわからないままだ。物理法則はいつ生まれたのだろうか?宇宙が誕生したのと同時だろうか?しかし宇宙の誕生も物理法則に従っているだろうし…。謎は深まるばかりだが、自分に謎を探求する力がないのがもどかしいが、誰かが解明してくれる日が来るのだろうか? -
宇宙系の新書を続けて読んだけど、これが1番自分には合ってた。
「素朴な疑問に答える」のコーナー
があるので読みやすい
宇宙系の本を読むようになってから空をよく見るようになりました
夜空よりも朝の空の方が好き -
面白い。
数式でこの世を明確に表せるのが美しい。 -
コンパクトな中に、中学生でもわかるように宇宙論の先端までの雰囲気を伝える、物理の先生の誠実さが伝わる。題名からは、数学と自然(宇宙)の関係性についての論考のように見えるのだが、実際の中身は、現代の宇宙論での万人向け的な話題(ダークマター、ブラックホールなどなど)を、これから宇宙物理の科学者を目指すであろう若い人に届けたい、という意味合いが大きそうだ。
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わかりやすい上に刺激もあるし,話題が新しい。
ほんのときどき出てくる数式が雰囲気があるけど,ときどき過ぎてタイトル倒れと言えば言えなくもない。
しかし,伝えたいことはきちんと分かりました。 -
ズバリ核心を突いたタイトルで、読者を誘い込む。
数式と見ただけで敬遠する人もいるかもしれないが、本書は数式の厳密性や細部の説明には踏み込まず、数式で表されるという驚きを提供する。
過去の偉人たちが見出した偉業は、発明ととらえず、発見とくくる。宇宙は数学的関係で満たされており、その関係性を法則という形で見出している。
そもそも、なぜ法則に従うのか、光速度が一定なのはなぜか、様々な物理定数がその値をとるのはなぜなのか。根源的な問いは明かされることなく、その関係性があるから、それを考えれる知的生命体が育まれ、宇宙の存在証明になる。最近、こうした宇宙は無数に誕生しているという、パラレルワールドという考えがあるが、真理はそれに近いものと感じさせられる。現在の宇宙は拡大していってるが、過去に遡って収斂していくと、プランク時間という宇宙創生から10のマイナス44乗秒後という時刻で、現在の物理法則は壁にぶつかり、その先を説明できない。万能と思われる法則に適用限界がある。この謎をブレークスルーした先には、どんな世界観が待っているのか、人智を超えて神秘に包まれる宇宙、この先、どこまで謎のベールを剥いでいけるのか、興味は尽きない。 -
やや難解。ニュートンやアインシュタインの発見した物理法則によって、宇宙から微小なものまで説明できる、ということ。
読了120分 -
難しかった.ただ、アインシュタイン方程式が出現する前の段階で、多くの科学者がニュートン力学だけで様々な天体現象の予測をしてことに驚いた.コンピュータのない時代に手計算でやったのだろうが、凄いことだと感じた、著者が何度も述懐してる「観測されている天体さらには宇宙の振る舞いそのものを記述する数式が存在している」という事実は疑いようのないものだと感じた.
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宇宙は美しい数学で記述される法則に則っている、という事を何となく信じてきた。
しかし、それは誰も証明した事実ではない、そんな当たり前のことを突きつけられて戸惑いを感じてしまう。
予断なく思考することの難しさを改めて感じさせられた。
と、うそぶいて、自分の無知を糊塗すべく、話をまぜっかえした、恥ずかしい思い出があります。
自分の詳しくないことには、自分の無知を認め、素直に教えを乞うことのできる、知的な誠実さを持たないと、いけませんね。
> 知的な誠実さ
仰言る通りですよね!
> 知的な誠実さ
仰言る通りですよね!