朽ちるマンション 老いる住民 (朝日新書)

  • 朝日新聞出版
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022952042

作品紹介・あらすじ

建物と住民、二つの「老い」にどう向き合えばいいのか?「朝日新聞」大人気連載、待望の書籍化!管理会社の契約打ち切り、大規模修繕費用の水増し請求、借り手がいない機械式駐車場、なり手がいない管理組合の理事…。マンションの高齢化は著しく、あちこちで問題が生じている。危機に直面しながらも、マンションというコミュニティーの再生を目指し、模索する人びとの姿を追う。<目次>第1章 管理会社「拒否」の衝撃第2章 没交渉の住民第3章 高齢化するマンション第4章 コミュニティー再生第5章 管理組合に迫る危機

感想・レビュー・書評

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  • マンションが抱える歪みや課題を述べた本。もはや放置できない重要な社会問題を突きつけている。後半にはコミニティ再建の明るい話題を提供。他の住宅問題にも応用できそうだ。解決策は人のつながりに帰する。

  • 私自身マンションの管理員の仕事を11年続けており、また分譲マンションの住民でもある。
    この本で書かれている内容は、私自身が日頃から強く感じている事で、大変勉強になった。
    いま大手の管理会社は、採算の合わない物件は契約を止めたり、契約内容を強引に変えている。
    私なりに、それで良いのか疑問に思っている事柄も、居住者並びに管理組合の無関心によって放置されているのが実情だ。
    現在の政治状況と同じで、自分の事として考えず、全て対岸の火事として流されている状況は如何ともしがたいもの。

  • 『国土と日本人』(大石和久)や『絶望の林業』(田中淳夫)を読んで【土地権】について気になったのに何故か手に取った『朽ちるマンション 老いる住民』(朝日新聞取材班)。

    何から手に取ったらいいかわからなくてとりあえず!が私には多いのです。

    後々「いろんな意味で自分のマンションに対する【見方】を変えたい」と思えてきたので結果オーライかな。

    慣れない分野で読み進めるのに時間がかかったけれど、

    読後の今ではマンションに対する見方は「ただの建物」から変わった気がする。

    マンションという村の問題は大きく深い。

  • 朝日新聞デジタルのマンション管理をめぐる連載。
    マンション管理の専門家やマンションの住人、元住人への取材をまとめています。
    マンションは戸建てと違って庭木の手入れや外壁・屋根の補修の手間がないのがいいところと思っていましたが、そんなことはなく、むしろほかの住人と話し合うという段階を踏んでから行うため、どっちもどっちだな…と思い知りました。
    マンションに住むなら、自分のマンションの資産価値を高めたいはずなので、その目標に向かって管理組合がひとつになるのが理想だと思います。
    管理組合自体を外注する動きもあるようなので、マンションの管理を人任せにすることの危険さに、より多くの人が気づかなければならないと思いました。
    近々、新築マンションに引っ越す身なので、いろいろ考えさせられました。

  • 第1章 管理会社「拒否」の衝撃
    第2章 没交渉の住民
    第3章 高齢化するマンション
    第4章 コミュニティー再生
    第5章 管理組合に迫る危機

  • これからマンションを買う時の参考になる。
    高齢化社会におけるマンションの問題点。

  • 一行目:マンションの清掃や資金管理などを委託していた管理会社から管理を断られるケースが、都市部のマンションを中心に増えている。

    管理組合の機能不全は、単にモチベーションの問題や高齢化だと思っていたけど、これからは認知症の問題もあるのか‥
    オートロックが解錠できなくなってしまうとは。

  • 大反響を呼んだという『朝日新聞』連載の書籍化。私もトウの立ったマンションに住んでいて、しかもいまは管理組合の理事長(輪番制)をしているものだから、まったく他人事ではない内容だった。

    管理会社から契約更新を拒否される(管理を請け負っても利益が出ないから)とか、空き室放置のリスクとか、高齢化で認知症の住人が増えるとか、輪番制の理事長をやるのが嫌でマンションを売って戸建てに引っ越すとか……出てくる話はどれ一つとっても他人事ではない。

    全5章中、第4章「コミュニティ再生」のみ明るい内容だが(住人同士の交流でマンションを改善していった事例の紹介)、あとの章はみなどんより暗いw

    でもまあ、一戸建ての「空き家問題」の次は、本書で提起されたマンションの老朽化が社会問題化していくのだろうな。

  • ちまちました日本らしい近未来の現実。
    住宅問題は社会福祉だと学んだ。
    現にUR賃貸は地方によっては生活保者のと化している。

    この本はそういった部分ではなく、管理というコアな事情に重点を置いて考え問うている。
    管理会社はその業務に旨味が無いと手を引くとは当然でありつつ、気を回せなかった問題。
    管理員に雇用に関する定年問題があることも気が付いていなかった。65歳とは!

    そして都会にとみに増えている機械式駐車場の問題はかなり深刻。
    住民が抱える多彩な状況を普遍化して 共有出来るほど甘くないと実感できた。
    コミュニティ・・大事、重要出る反面 裏側に潜む温度差や各人事情の普遍化が難しすぎる。

  • マンションも戸建ても大変ですね。日本は1960年から1970年代が一番多い。高齢化ですべての人間関係が変化していきますから、なかなか難しい。

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