日本三大幕府を解剖する 鎌倉・室町・江戸幕府の特色と内幕 (朝日新書927)

  • 朝日新聞出版 (2023年10月13日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (312ページ) / ISBN・EAN: 9784022952363

作品紹介・あらすじ

三代武家政権の誕生から崩壊までを徹底解説! 源頼朝・足利尊氏・徳川家康は、いかにして天皇政権と対峙し、幕府体制を確立させたのか? その核心に迫る! 歴史時代小説読者&大河ドラマファン、必読! 1冊で三大幕府がマスターできる、画期的な歴史新書!!

みんなの感想まとめ

幕府の歴史を深く掘り下げた本書は、鎌倉、室町、江戸の三大幕府の成立とその変遷を詳細に解説しています。特に、鎌倉幕府が朝廷や寺社の影響を受けながらも、どのように政権を維持していたのか、室町幕府の力の変化...

感想・レビュー・書評

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  • 幕府に着眼点をおいた歴史解説書。
    鎌倉・室町は時系列を追って幕府内の体制の変化を追っているのだが、何故か江戸だけ国内外周辺事情やら民衆の話とか世の中一般の話が多くなった。
    それはそれで面白いのたが書籍の構成の観点では統一性に欠ける。

  • 愉しく読み進め、素早く読了に至った感の一冊である。
    一般に「幕府」と呼ばれるが、その内容が異なり、また異なる時代なので時代毎に色々と在ったというのが、鎌倉幕府、室町幕府、江戸幕府である。各々の特徴を判り易く説き、各々の時代の様々なことを紹介するというのが本書の内容だ。本書は鎌倉幕府、室町幕府、江戸幕府の各々を「章」というように纏めている。3つの「章」で構成されていることになる。
    「幕府」というのは所謂「武家政権」ということになるが、本書はその「武家政権」という時代のあらましが要領よく纏まっていると思う。鎌倉幕府、室町幕府、江戸幕府の各々の成立経過や制度ということが各章に在るのだが、その他に「〇〇幕府の時代には…」という特徴的な挿話、その時代の社会や人々の様子が判るような内容も含まれていて、大変に興味深く読み進めることが出来た。「武家政権」という時代については、「面倒な用語や細々した年代をとりあえず覚えさせられた」という、敢えて申し上げてしまうが「知識の意義を踏み躙るばかりの“教育”を僭称する蛮行」の故に、一般的には印象が非常に悪いように思う。が、本書に関しては、社会の発達経過というモノも意識出来るような形で鎌倉幕府、室町幕府、江戸幕府の各々の時代の様子が物語として判り易いように纏まっていると思う。
    「武家政権」の威光が完全に全国の隅々と言って差し支えない範囲に行渡り、その政権の下で各地の自治が在ったというのは江戸幕府の時代のことで、それ以前の鎌倉幕府や室町幕府は様子が異なっていたという事が本書を読むとよく判る。鎌倉幕府は関東での武士達の共同体という色彩が色濃いモノで、方々に必ずしも鎌倉幕府と関係が強いのでもない武士が存外に多かったということであるようだ。室町幕府は京都に幕府が設置されていたが、地方の統治を積極的に行っていたとは言い悪い側面も抱えていた。この辺は江戸幕府の様子とは違うが、その辺は正しく社会の発達経過というモノの故であろう。
    鎌倉幕府、室町幕府、江戸幕府は各々それなりに長い年月に亘って存在していた。鎌倉幕府は源頼朝を核としたモノが次第に変容し、承久の乱を経た変貌も在るが、次第に北条家の“得宗”による専制という様相になる。この鎌倉幕府の後の室町幕府は南北朝の対立という要素の中で揺れながら成立し、将軍の権威が確立されるもののそれが弱体化し、応仁の乱を経て戦国時代に入って行く。江戸幕府は戦国時代の幕引きが図られた中で造られた体制であったが、大規模な戦乱が無い中での社会変化で色々な課題が噴出し、やがて幕末の動乱に突入する。本書ではこうした各幕府の“物語”が感じ取れる。
    本書は「歴史を学んでみようとする愉しさ」に改めて気付かせてくれるような感じがする。広く御薦めしたい。

  • 鎌倉幕府は統一政権とは呼べず、朝廷や寺社も大きな力を持っていた。
    室町幕府も大きな力を持ったのは義満から義教まで、以降は力は畿内だけにとどまった。そもそも鎌倉府や九州探題に支配を一任して地方をしっかり統治しようとする発想が薄かった。
    江戸幕府は日本全国を統治した。しかしながら大名を統制したものの、領国支配に介入せず、地方分権的な政権だった。
    日本を一元的に統治したのは明治政府から。

  • 第1部 鎌倉幕府ー鎌倉殿と東国武士団が御恩と奉公で結ばれた史上初の武家政権(「鎌倉幕府の成立」/「鎌倉幕府のしくみ」/「執権政治」/「得宗専制政治」)/第2部 室町幕府ー南北朝を統一し武家政権を強化するが、全国統治の意識は低かった(「室町幕府の成立」/「室町幕府のしくみと外交」/「将軍独裁と応仁の乱」/「分裂する幕府と戦国時代」)/第3部 江戸幕府ー史上初めて日本全国に権力を浸透させるも、領国支配には介入せず(「江戸幕府の成立」/「江戸幕府の職制」/「幕府の人民支配のしくみ」/「江戸幕府の外交」/「江戸時代の交通・経済・刑罰」/「幕政改革と幕府の崩壊」)

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著者プロフィール

1965年、東京都生まれ。青山学院大学文学部史学科卒業、早稲田大学大学院博士課程単位取得満期退学。文教大学付属中・高校教諭。早稲田大学教育学部講師。教育活動の傍ら、精力的に執筆活動も行なっている。

「2016年 『大学入試問題から日本史を学びなおす本(仮)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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