「伝わる文章」が書ける作文の技術 名文記者が教える65のコツ

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  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784023311251

作品紹介・あらすじ

ビジネス文書、企画書、SNS、メール、レポート…文章の基本がすべてわかる。

感想・レビュー・書評

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  • さすがに名記者といわれる書き出しが見受けられる。 このへんの表現を盗みたい。

  • 自分の書いた文を添削されるわけではないのに、まるで直接指導を受けているかのように思える貴重な本。

    1ページめくるたびに新しい気づきがあるからじっくりと時間をかけて読みました。

    http://hiromikashino.blogspot.jp/2013/01/blog-post_19.html

  •  同著者の「地震と社会(上)」「震災と原発 国家の過ち」「3.11 複合被災」に続いて図書館で借りた。
     本著者は朝日新聞社の現役時代に「世界名画の旅」を担当し、あの「天声人語」の疋田桂一郎氏に執筆の指導を受けた。事実やデータを重んじ、読む人に負担をかけない気配りが大切だという。併せて、疋田氏は「無味無臭の文章を目指す」と話していたと。著者はそれを「真水のように味も匂いもありませんが、とびきり新鮮で、渇いた喉を潤して消えていくような文章です」と解説する。
     文章を書く技術というのは、可能な限り読み手に受け取りやすい形で提供するということなんだ。なるほど。

  •  朝日の本社編集局長まで務めたベテラン・ジャーナリスト(すでに朝日は退社)が、文章作法の初歩の初歩、基本の「き」からわかりやすく説いた文章読本。タイトルに「作文」とあっても、読者対象はあくまで大人である。

     本書のためにネット上で「文章教室」を開き、そこへの投稿を著者が添削することで文章を教える、という形をとっている。著者のアドバイスは、微に入り細を穿つ感じのていねいなものだ。

     私が駆け出しライターだった四半世紀前、年長の編集者からこんなことを言われた。

    「ライターは、名文を書こうなんて思わなくていいんだよ。名文なんてのは事故みたいなもんだからさ。普通に読める文章を書いてくれればそれでいいんだ」

     いま思い出しても含蓄あふるる、そして駆け出しに対する的確な助言である。
     本書にも、次のようにある。

    《この本は「いい文章」や「優れた文章」を目指すのではなく、「伝わる文章」を目標に書かれています。
     はじめから「いい文章」を目指すのは、語学を学び始めた人が、いきなり同時通訳の技法を真似るようなものです。》

     いかにスムースに読者に「伝わる文章」を書くか。それこそが文章作法の基本の「き」であり、そこができていない者が先へ進もうとしても、どだい無理な話なのである。

     この著者の本は、朝日編集局長時代に上梓した『情報のさばき方――新聞記者の実戦ヒント』(朝日新書)を読んだことがある。
     こちらは、ジャーナリスト/ライター向けに書かれた「知的生産の技術」本(むろん文章術も含む)。ゆえに私にも大変参考になったが、本書は物足りなかった。
     全体が基本編・応用編・実践編の三部に分かれており、そのうち過半を占める「基本編」は、プロのライターにとってはわかりきったことばかりである。

     ただ、「文章を書くのが苦手だ」という人が基本から学ぶためには、たいへんよい本だと思う。

     『情報のさばき方』を読んだときにも思ったことだが、著者には偉ぶったところが微塵もなく、人柄のよさが伝わってきて好感がもてる。

  • よくある「文章の書き方」から一歩突っ込んで、「伝える」ための技術を詰め込んだ本。
    文章の見せ方、伝え方について悩んでいる人にオススメしたい。

  • 再読必須

  • これは、ちょっと文章を書き慣れている、中級者向けの本だと思います。

    今まで文章術の本を開くと、ごくごく初心者向けの内容ばかりだった気がします。
    原稿用紙の使い方も、段落で改行することも知らない。そういった人向けの本が多いのです。

    この本はそれとは対照的に「文章を書くことも本を読むことも慣れているが、それ故に陥るミス」に照準を当てているように感じました。
    難しい言葉を使いたがったり、含みを持たせたくて回りくどい表現で書いてしまったり…どれも心当たりのあるミスです。

    新聞編集者が書いているだけあって、キレのある説明が端的で理解しやすいです。
    例文を読んでいると「えっ、こんなに綺麗な文章に直すところがあるの?!」と驚くことの連続でした。

  • 文章の正確さ、わかりやすさ、美しさが読み手への誠意に結びつく。まさにそんな思いのこもった一冊です。
    言葉通り、外岡さんの言葉には誠意があります。それは読者によりよい文章を書いてもらいたい、という思いです。

  • 会社の昇格試験の論文対策として読み始めた本。コツごとに、投稿文→添削文→解説という流れで説明が続いていく。投稿文の横に添削文が書かれているので、対比しやすく、読みやすかった。添削されて、文章はきれいになってはいるのだが、もともとの投稿文のニュアンスと変わってしまっているのではないか、と感じる例もあった。投稿文に、直接、赤ペンで添削を入れた形式にしても良いように感じた。文章の書き方を学ぶ際、まず手に取る本としては、おすすめできると思う。とっつきやすく、とりあえず読了できるボリュームなのは魅力だと思う。

  • 【配置場所】特集コーナー【請求記号】816||S【資料ID】91123222

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著者プロフィール

ジャーナリスト・作家
1953年生まれ。東京大学法学部在学中に、石川啄木をテーマにした小説『北帰行』(河出書房新社)で文藝賞を受賞。朝日新聞社に入社、ニューヨーク特派員、AERA編集委員、ヨーロッパ総局長などを経て、東京本社編集局長。同社を早期退職後は、震災報道と沖縄報道を主な守備範囲として旺盛な取材・執筆活動を展開。『地震と社会』『アジアへ』『傍観者からの手紙』(ともにみすず書房)、『3・11 複合被災』(岩波新書)、『震災と原発 国家の過ち』(朝日新書)、などのジャーナリストとしての著書のほかに、中原清一郎のペンネームで小説『カノン』『人の昏れ方』(ともに河出書房新社)なども発表。

「2018年 『圧倒的!リベラリズム宣言』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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