権力の「背信」 「森友・加計学園問題」スクープの現場

著者 : 朝日新聞取材班

• 朝日新聞出版 (2018年6月12日発売)

感想・レビュー・書評

[穂苅太郎さんの感想 · 2019年6月24日]

「ペンタゴン・ペーパーズ」の感覚で読むと、やはり地味に映るし、悪の規模と隠ぺい、欺瞞の大きさがせこく、情けないのはしょうがないか。しかしそれでも権力の腐敗を暴く物語は、スクープの熱情とともに伝わってくるし、名もなき記者たちが奮闘するさまはドラマチックだ。それが新聞記者という本来感情を押し殺すテキスト制作を生業としている職種が描くものだから、当然押しとどめている行間から、零れ落ちてくるような感情が味わい深いのだ。
　ただ朝日新聞読者としてリアルタイムで味わったある種の熱狂には届かないのも事実。もうすこしエモーショナルに個人的な主観も併せて読みたかったかもしれない。

[horinagaumezoさんの感想 · 2021年2月14日]

森友学園への国有地売却問題、加計学園の獣医学部新設問題に関し、次々特ダネ記事を出してきた朝日新聞が、それら「モリカケ問題」の取材過程をドキュメンタリー的にとりまとめている。
何かと批判されることの多い朝日新聞だが、これらの問題に関しては、非常に実直で丁寧な取材を重ねていたんだなということがよくわかった。まさに良い仕事をしていると思う。特ダネ記事がどうやって生み出されるかという過程も少し垣間見えて、興味深かった。
モリカケ問題については、いずれも問題そのものよりも、疑惑が報じられたり、国会で追及されたりした際の政権側の対応が非常に不誠実であったということを改めて認識した。また、いずれの問題も、安倍総理(当時)が直接指示をしたということではないにしても、なんらか「行政がゆがめられた」実態があったのではないかという疑念は拭えないと感じた。

[isokenさんの感想 · 2019年2月27日]

不条理が通じる永田町、私達の世界とは異次元だ。一般は真実を知っても、単にもがき溺れる子供かも。正義はあるのだろうか？ しかし、共産的な民主主義に生きているから、こんな事も当たり前におきているのだろう。

[garyoanさんの感想 · 2018年7月18日]

あ。
これは読んでおかないといけない本ですね。
もう少ししたら、焚書の対象になるのではないでしょうか？
その時はどこかに隠しましょう。

[学習院大学 法経図書センターさんの感想 · 2018年7月12日]

東2法経図・6F開架 348A/A82k//K