- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784033040707
作品紹介・あらすじ
カスタム版
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
映画で見た「赤い風船」を絵本で読んでみました。
ずっと前にTVで見た映画です。ストーリーは忘れていたけれど、部屋の窓からのぞいている赤い風船が。
煙ったような色彩のパリの風景の中の、鮮やかな赤い色の記憶が時々浮かんできます。
可愛い妖精のような男の子の後ろから、どこまでもついてくる赤い風船は、体よりも大きくてバスに乗せてもらえませんでした。こんなエピソードもある風船と男の子のお話で、1956年にフランスのアルベール・ラモリス監督が原作を書いて撮影されました。パルムドール賞やアカデミー賞を受賞した名作です。
短い作品でしたが私は映画を見た後、夢を見るほど感動しました。
岸田衿子さんが、ラモリス監督が書かれたものを訳して絵本にされたのを図書館で見つけました。
いわさきちひろさんが是非絵を描きたいということで「いわさきちひろの絵本」になって生まれた本だそうです。このシリーズは「赤い靴」も借りてきましたので楽しみです。
男の子・パスカルががふと見上げると街灯に赤い大きな風船が引っかかっていました。柱に上って風船の糸をほどいたのですが、映画では糸を口にくわえておりてくるのが可愛かったです。
学校に行くバスで大きな風船は入れられないと断られました。それで風船をもって走っていきました。
学校にも入れられないので守衛さんに預け帰りに連れて帰りました。
雨が降ってきたので傘に入れてもらったのですが、風船が濡れないようにしたのでパスカルはずぶ濡れになってしまいました。
お母さんは風船を家に入れてくれませんでした。
「どこにも行かないで」と風船に言うと窓の外で風船は部屋を覗いてゆらゆらと揺れていました。
それからはどこに行くにもついてきます。
それでも風船は、可愛い青い風船を持った女の子のところに行きたかったり、日向ぼっこをしに空に昇ってみたり、男の子をハラハラさせます。
とうとう悪ガキに見つかってしまいました。
石を投げられて風船が破れました。
パスカルは泣きました。
ところが不思議なことに、街のあちこちから風船がゆらゆらと集まり始めました。
パスカルは糸を集めて握りしめました。
足が地面を離れ空に高く高く舞い上がっていきました。
映画の、可愛いパスカルは監督の息子さんで、青い風船を持った女の子は娘さんだそうです。</ -
いわさきちひろさんの、こどもたちはほんとうに、やわからくて感情豊か。あかいふうせん以外にあまり色がついてないのも、演出として素晴らしいです。
おしゃべりはできないけれど、絆でつながっているパスカルと風船。ラストの受け止め方は様々だと思いますが、それだけたくさん想像できるラストというのは、それだけでも価値があると思います。 -
フランスの「赤いふうせん」という映画を絵本にしたものだそうだ。
猫や犬を飼いたかったけれど買ってもらえなかったパスカルのもとに赤い風船がやってきた。
それは子犬のようにパスカルのあとをついてきて、パスカルの言うことを理解出来るようだった。
パスカルを閉じ込めた校長先生を追い掛けたり、いじめっこに追い掛けられてパスカルが空に放したあと戻ってきたりと。
最後、いじめっこに石を投げられるパスカルの傍を離れなかったために石が風船に当たり、風船は割れてしまう。
すると空から七色のたくさんの風船がやってきて、紐でパスカルの体を支えると、風船とパスカルは大空へ飛び立っていった…。
意思のある風船という存在もファンタジックだけれで、ラストはちょっと怖いと感じた。
パスカルはどこへ行ったのだろう…。 -
フランスの映画を元にした絵本。
言葉が通じるふしぎなふうせんのお話し。
いわさきちひろさんの水彩画に眼福。
ストーリーは切なかったり、心が温かくなったり。 -
いわさきちひろの絵が風船を更に特別な物に
文も一つのテーマだけに終わらないふくらみを感じます。 -
風船は、何か夢があるよねー