ヒルベルという子がいた (現代の翻訳文学( 3))

  • 偕成社
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (163ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784037260309

感想・レビュー・書評

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  • 大人こそ、読んでほしい。
    児童文学において紹介されることが多い本書ですが、非常に考えさせられます。
    いつの時代にも、マイノリティと見なされてしまう人たちがいて、それはただ、周囲の知識や理解が足りないからであって、疎外されたり隔離されたりすれば解決する問題ではない。自分が理解できないものや人に対して、不安を抱く気持ちは誰しもあるけど、そこから一歩前進する勇気を持つことが大切だと感じました。

    子供は大人の想像以上に、大人のことをよく観察していて、見抜く力があるのでしょう。子供に愛想つかれて見捨てられない大人でいたいなあ。

    最後の結末は、こういう結末にすることで読者の中にヒルベルを存在させ続ける終わり方だと思います。
    現在もどこかにヒルベルのような子供がいることは、簡単に想像できる。
    さて自分は何をしようか。

  • うつくしい歌声のヒルベル。

    本当の彼の美しさに誰が気づいてあげられると言うの?
    心の中の葛藤は見えず、表面的な乱暴さでしか取られない。でも仕方ない。彼は自分の思いを上手く言葉にできないんだもの。。マイヤー先生は悪くない。

    何もしてあげられなくて辛くなるけど、美しい心に触れて嬉しくもなる、そんな本でした。

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