タトゥーママ

著者 : ジャクリーン・ウィルソン 小竹由美子

• 偕成社 (2004年8月1日発売)

感想・レビュー・書評

[meguyamaさんの感想 · 2015年11月6日]

金原さん＆三辺さんの小冊子『BOOKMARK』で紹介されていて、面白そうだなと思い、読んでみた。
とてもいいお話だった。映画みたい。『アバウトアボーイ』とか『ジュノ』とか好きな人におすすめしたい。「お母さんが大好きだけど、それだけじゃおなかはいっぱいにならない」っていう生理的な描写がとくにリアルすぎて、胸が痛くなった。
女の子の口調も好き。「だわ」「わよ」連発だと、あまりにも現実からかけ離れているし、かといって、いまどきの女の子口調そのままだと、ぶっきらぼうすぎて、字面がざらざら（？）してしまって読みにくかったりするんだけど、その塩梅がちょうどよくて、自然と感情移入できた。というか、感情移入しすぎてこまった。
けれども、これは優れたＹＡ作品を読んでいつも思うことなのだが、私みたいなおばさんが子どもに感情移入しまくって、ほとんど泣きながら読んだりするのは、正直どうでもよくて（もちろん、それもＹＡの読まれ方のひとつだけど）、ほんとうに届くべき子どもたちに届くといいなあ、届いてるの？ということ。
小～中くらいの規模の本屋さんだと、この手の本はあまり置かれてないだろう。あと、たとえばこの本の主人公みたいな子にとって、単行本1500円はなかなかお小遣いではむずかしいかもしれない。となると、やっぱりだいじなのは、図書館の存在かなと思う。新刊置く置かないとかツタヤがどうとか、そういうのが話題になりがちだけど、私は、図書館のＹＡコーナーの充実こそを願う。（そりゃＹＡの本が売れるのがいちばんだとは思うけども。）

[司書KODOMOブックリスト（注：「司書になるため勉強中」のアカウントです）さんの感想 · 2023年3月11日]

頭からつま先までタトゥーを入れた、気まぐれで世界一すてきな母親への愛情。著者自身が最も気に入っているという作品。英国の人気児童文学作家、原書はガーディアン賞受賞。
対象年齢：小学上級から

「深刻なテーマだがけっして暗くはない。そこがジャクリーン・ウィルソンの作品の魅力である。いじめっ子にやり返せるほどに自分の気持ちをはっきりと表現できるドルの魅力や本音でぶつかり合う会話、ニック・シャラットのユーモラスな絵や母マリゴールドの色鮮やかなタトゥの印象もあり、情景がリアルに目に浮かび読みやすい」
（『子どもの本から世界をみる』かもがわ社　の紹介より）

[亞綺羅さんの感想 · 2017年9月22日]

借りたもの。
今の定義でいえば、アルコール依存症の毒親とアダルトチルドレンの子供たちの物語。
母子3人、みんなそれぞれ良い面があるけれど、最後はスター、ドルフィン姉妹が髪をひっぱりあったりの喧嘩になってしまって……鬱憤晴らしにはなると思うけれど、現実的に何の解決にもならない(´・ω・`)と思うのは私だけだろうか？
社会の冷たい目(無理解)も問題だし、母親のマリーゴールドが元凶として大きい。(タトゥーを入れている事じゃなくて、アル中で仕事嫌いが問題)読んでいて辛い。
ラストのようなハグで、この3人の蟠りが昇華できるとは思えない……
ドルフィンの孤軍奮闘が勝利を収める風でいて、実はまだ何の解決にも至っていない。

[となみとしょかんさんの感想 · 2013年1月9日]

気まぐれで、お酒がすきで、働くのはきらいなマリーゴールド（タトゥーママ）。母と子の楽しく、感動するお話。

[瀬名 さんの感想 · 2008年10月10日]

タトゥーだらけのママ！

大切な思い出の数だけタトゥーを刻んでいる

[ウズさんの感想 · 2006年7月23日]

かなりジャクリーンの中でも面白いと思う。

[H!naさんの感想 · 2005年4月26日]

読んでる途中