- Amazon.co.jp ・本 (35ページ)
- / ISBN・EAN: 9784039600400
感想・レビュー・書評
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日本で出版される24年前にアメリカで出版され、ずいぶん前にそちらを入手して読んだ。漸く日本語版を見つけ我が家に迎えた。数年ぶりで読み、人と人との出会いが、その後の人生を大きく左右することを改めて感じながら、確かに難しさを覚えるが、関わる人の人格を受け止める姿勢を持ち続けることの大切さと意義を教えられた。
みんなと違うということで弾かれたり、弾くのは簡単に行われる世の中。昔も今も変わらない日常の情景。そんな中でも休まず学校に通い続ける“ちび”を動かしたものは…。皆んなの見方を変えたものは…。いろんな方向から今一度読み、自分の今の立ち位置で行動することが出来たらと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この本を読んで感じるのは、作者はどちらの立場から見ているのかということ。話の出だしは、生徒の一人「僕」だ。変わった男の子に対して距離をおき、他の生徒や先生たちと同じく離れてみている。しかし、作者は「ちび」の視点で話を進めていく。仲間はずれになりながら、自分なりに楽しむことを身につけていく。でも心の底までの描写はない。次に新しい先生が登場し、この先生が「ちび」に興味を持って、彼の才能を掘り出していく。それによって周囲の反応も変わっていく。
少し変わった人への扱いは、昔も今も変わっていない。そして、ちょっとしたきっかけで評価が180°変わる。
私も最初は「僕」と同じ視点で「ちび」を見た。そしていつのまにか「ちび」の視点になる。仲間はずれになっても毎日学校へ行ったのは、彼なりの楽しみがあったからだが、それはすごいことだと思う。価値基準が人ではないのだ。「ちび」は学校の勉強ではない自然の中で生きた授業を受けていた。勉強以外の価値に気づく先生も素晴らしい。人間は誰と知り合うかによって大きく人生が変わると思う。「ちび」は一言も言葉を発していないが、先生には素直に話をしたのだろう。
カラスの鳴き真似でみんなを感動させた「ちび」を見て、やはり人間は褒められて自信をつけていくのだと思った。作者の視点は人物の誰かの側ではなく、もっと高いところにあったと思った。 -
この”ちびの物語”は、教育とは何かを問うていますね。
いじめられっこ”ちび”のこころの強さ、美しさを描いてくれた八島太郎先生に敬意を表します。
こういう道徳的なことって、伝え方が難しいじゃないですか。正論であればあるほど。
ずっと、ちびがしてもらえなかったこと。
これまでの先生も、
クラスメイトたちも見ようとしなかったということ。
仲間はずれにしていた事実をくつがえした、磯部先生の手腕を描いてくださったことにも、ただただ敬意です。
アメリカから入ってきた、日本の郷愁をうたう絵本はわたしの大切な1冊になりました。
教育や子育てにかかわるみなさんへ。 -
この”ちびの物語”は、教育とは何かを問うていますね。
いじめられっこ”ちび”のこころの強さ、美しさを描いてくれた八島太郎先生に敬意を表します。
こういう道徳的なことって、伝え方が難しいじゃないですか。正論であればあるほど。
ずっと、ちびがしてもらえなかったこと。
これまでの先生も、
クラスメイトたちも見ようとしなかったということ。
仲間ハズレにしていた事実をくつがえした、磯部先生の手腕を描いてくださったことにも、ただただ敬意です。
アメリカから入ってきた、日本の郷愁をうたう絵本はわたしの大切な1冊になりました。
教育や子育てにかかわるみなさんへ。/AMI -
これが、本当にあった話だというのだから驚く。彼の才能を見いだした先生や、それを感じ取った当時の人々の感性に乾杯!
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いじめている子に 届けたい
いじめられている子に 届けたい
どうせ僕なんかと 思っている人に 届けたい
もう他人など信じられない と心閉ざしかけている
そんな人に 届けたい
悲しくてやりきれない
そんな人に 届けたい
一冊の本が 世の中の見方を変えてくれる
そんな一冊が この本だと思っています -
お話と絵の配分、内容、言うことなしです。読むにあたり、からすの鳴きまねをまねるのが難しかった。もう5度ほど借りてきては、こどもたちに「また~?」と言われます…
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人とは蔑むものでも、同情するものでも、憐れむものでもなく、ただ、静かに互いに敬うべきものです。
ここに描かれているのは何十年も前の日本の姿。ページを開いた瞬間その郷愁がてのひらから零れ落ちそうになるほど。
けれど今の時代に生きる私達の胸も切なくきゅんとさせてくれます。 -
タイトルからだと内容が全く分からない絵本である。しかし読み進んでいくと(見ていくと)タイトルの理由がわかる。孤立している子どもがある担任との出会いでカラスの鳴き声をまねしてみながそのこどものことを理解し、小学校の卒業後にからすたろうと名付けられた話である。少し道徳的である。
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名作は名作だから名作と呼ばれるのね。
心を打ちます。