- Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
- / ISBN・EAN: 9784040663517
作品紹介・あらすじ
本年度、感動の泣ける小説、ナンバー1!著者初のミステリーファンタジー。
感想・レビュー・書評
-
主人公の”あおの”に最初からすごく共感できた。かっぱのきよしも、もし現実にいるなら友達になりたいと思うほど。
偶然読み終わったのが9月1日。
お話の最後のほうに「8月31日、もう夏が終わる」とあり、あおのと同じ季節を過ごせたことがうれしかった。
自分に霊感のようなものが一切ないので興味深かった。
夏の終わりにいい本に出合えて幸せを感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
初めての椰月美智子さん。前から少し気になっていた作家さんでもある。「消えてなくなっても」という切なさ全開のタイトルと、主人公の「あおの」という名前に不思議な魅力を感じ、図書館で借りてきました。
(´・ω・`) ココカラネタバレアリ〼
まず…つるかめ助産院みたいな雰囲気だなぁって思った。そして、つきのが亡くなってることは何となく感じていたけど、まさかあおのまでも亡くなっていたなんて、あまりにシックスセンス過ぎて想像できなかった。ある意味予想外の展開だった。
キャラクターとしては、河童のキヨシがとても良い子で、好きでした。
切ないというより、哀しいお話でした。亡くなってからでも、生き別れた(死に別れた?)姉弟に会えたことと、あおのの葬儀に、育ての親や兄弟、友人や小学時代の同級生まで参列し、みんなであおのの死を悼んでいたことが、せめてもの救いのように感じました。
ふたりが亡くなっているということを知った上で、もう一度読み直そうかなって思った。 -
なんだかキラキラした物がこみあげてきて泣きたくなった。
-
なんか…
このオチはちょっと。
途中でなんとなく予想がつくし。
うん。 -
病的な潔癖症や強迫観念に追い詰められた青年が、一時的な心の休憩のために不思議なはり灸治療院の先生のところにお世話になるファンタジー小説。
現実的な話なのかと思いきやカッパや霊が出てきたりで少しびっくり。だからといって現実離れしているかというとそれほどでもなく、興味深く読める。
「なんだ、そういうことだったのか」という悲しいラスト。カッパのキヨシがよかった、友達は離れていても会えなくても友達。 -
最後、内容もそうだけれど描写が稚拙に感じられて、一気にいまいちな印象になってがっかりしてしまった。それまでは引き込まれて読んでいただけに残念。
-
ゴダイゴの「ビューティフルネーム」が頭をよぎる。ボーカルはタケカワユキヒデの代わりにカッパのキヨシ。ゆったりとして清涼感もあり、夏にぴったりだな。「しずかな日々」も昨年の今頃に読んだ気が。椰月作品をもっと読みたくなった。
-
初読み作家さん。
なんの予備知識もなく読んだのが良かったんでしょうね。
これはどこかの田舎で起こったひと夏のリフレッシュ小説なのかと思って読み始めたのですが、スピリチュアルというか、きっと古い風習とか残ってる地域ではまだあるのかな、あの世とかこの世とか、そういう世界の存在を容認することで、自分の心の真実とか、人間らしい気持ちに気付けるのかなと思いました。とても心が清められました。浄化されたというべきか。
読み出したら止まらなくて、一気に読んでしまったのが正解!スッキリしました。
オチについては賛否両論あると思いますが、そこは敢えてさらっと流してもいいかなと個人的に思います。
真夏が舞台なので、読み終わってから今が真冬であることが不思議なくらい入り込みました。
他の作品も読んでみたい! -
読後、めちゃくちゃ切ない気持ちになってた。
-
傷付いた主人公が偉大な師に導かれ、河童や不思議な力を持つ友人に囲まれ、痛みを乗り越えていく…みたいなほのぼのハートフルときどきあやかしみたいなの好きな人は絶対すきだ…私もすきだった…。
そう思って読んでいるとラストは良い意味で裏切られます。 -
古来からの信仰と環境が残る土地で取材のために訪れたキシダ治療院。
そこで不思議な縁により始まった節子とつきのとのあおのの共同生活。
穏やかに流れる日々と、少しずつ移ろう季節が描かれている。
この話がどこに繋がっていくのかわからぬまま読み進め、
気づけば終わっていたという印象。
折角出来た登場人物たちの絆が、ぶつりと断ち切られたような終わり方に消化不良。
定めの中で精一杯生きる。
確かにそれは大切なことだけど、それがこの物語に表されているかは甚だ疑問が残った。 -
207.7.17読了 85冊目
-
あおの青年は潔癖症や強迫性障害のような症状で、休職し診療所の門を叩く。そこには先生と居候のつきのがおり、あおのも居候することになる。先生は霊的な不思議な力を行使しての治療もしているという。人や、人ならざる者と出会い、交流して、あおのはやがて自分が何者なのかを知る。
椰月さんは穏やかな文章を書く印象で、作風もぎすぎすせずあっさりとしている。波長が合えば共鳴し、そうでもないとサーっと行ってしまう。この話も淡々と終わっていくと思いきや、揺さぶられた。ああそういうことだったのかと...。予期していなかった。 -
泣ける小説ナンバー1は言い過ぎかもしれませんが、個人的には驚きの方が強かったです。まあ、題名からして誰か消えてしまうのだと思ってはいましたが。キヨシが少し違和感を感じさせるところもあったが、結果良い味を出していたかと思います。読み終えた後にもう一度始めから読み直したくなりました。
-
舞台は河童の里・遠野?(遠野に行く計画を立てていたら、偶然この小説を手にとったので、不思議な感じ)
-
話の筋に稚拙さが否めない。そこが引っかかり自分の頭が迷宮入りした。
-
キヨシ、いいやつ。
まあ、二人の関係性はともかく、どういう状態かってのはすぐ見当がつくので、本人たちが「いつどうやって気付くか」が問題だなあ、と思って読んでいたけど、思いのほか気付かず最後までいったなあ、という印象。
うん、キヨシはいいやつだ。 -
日本神話の伝説が伝わる町で、タウン誌の取材のため
水野あおのは、キシダ鍼灸院を訪れる。腕のいい先生、節子センセイが一人でやっている鍼灸院。あん摩マッサージの腕の評判はいいが、ちょっと不思議な噂もある節子先生。
幼い頃に両親を亡くし、叔父家族に家族同然に育てられたあおのは、その家族と離れた田舎町に就職を決めたけれども、潔癖性で強迫観念にとらわれるようになっていた。
医学では治せない憑き物を払ってくれると噂の節子センセイ。あおのはしばらく、節子センセイの所で暮らすことになった。あおのの前から節子センセイの所に住んでいたつきのも一緒に・・・。
河童や幽霊の存在が、キシダ鍼灸院のまわりでは普通にある。
そして、あおのも、つきのも・・・