- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784040740584
作品紹介・あらすじ
珠は窮地を救ってくれた男・銀市の店で健気に勤めている。
ある偶然から、珠は以前の勤め先の華族令嬢と再会。友人と呼べる初めての関係に戸惑いながらも、珠は令嬢を通じて少女の"普通の幸せ"を知っていく。銀市はそんな少女を優しく見守り、ときに助言し、彼女の成長に寄り添っていた。
しかし朗らかに見えた令嬢も、華族の娘ならではの哀しさと決意を抱えていた。友人として彼女を助けたいと願う珠に、銀市は――。
同時に、華族子弟にまつわる"人ならざる者"の事件の裏で、銀市の過去に関わる闇がうごめき……。
感想・レビュー・書評
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趣味を見つけるってやっぱり大変ですよね。
冴子さんとの再会も珠の心の成長に大事な事だったんですね。 -
珠は「普通の幸せ」とは何かずっと疑問に思っている。
今回登場した冴子。この物語の時代で言うと一般的な令嬢。だから言われるがまま、自分の意思は通せない、それが当たり前の考え方。
現代に置き換えるとそちらの方が異質な感覚も覚えてしまう。「自分の幸せ」なんて理解している人が果たしているのだろうか。
美味しいものを食べる。好きな本を読む。そしてこの物語のように好きな人と結ばれる。
今回は恋愛要素が強めに描かれているように思う。これからもっと発展していくのだとは思うが。
こんなに異種間の恋愛をすんなり受け入れ、障害をあまり感じさせないのも珍しい。なんと子供も産めそうらしいし。これは珠さん、結ばれるしかないですね。
百々目鬼とか、ドッペルゲンガーと、見せかけた狼とか(千疋皮はグリム童話か)妖怪の中でも面白いものを引っ張ってくるなと思った。次回はなにが出ましょうか。 -
今迄「普通」が分からなかった珠
それが銀市や瑠璃子、狂骨や元奉公先のお嬢様冴子と付人の化け狸の重田
色んな人や妖に出会い贄としての生活ではなく「やや普通」の生活がわかってきたのかな
友のために悲しんだり、力になりたいと思ったり
銀市に対しホワホワと温かい気持が湧いたりと
まだまだ何が普通で、求められたら嫌とは言えないけれど、少しづつ成長が見れて微笑ましい -
珠がちょっとずつ成長して友人が増えていくのが微笑ましい。
特に大きな事件がというより珠の成長を見守る感じ。 -
異類婚姻