桜花京用心棒綺譚 花咲く都の冥中将 (富士見L文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040743172

作品紹介・あらすじ

■━━━■架空和風ファンタジーの新本命■━━━■
 恩人である少年とともに剣の腕を磨いていた千早(ちはや)。しかし少年は親王の護衛に任命され、千早を置いて旅立ってしまう。
 17歳になった千早は剣術を修め、彼を探しに桜花京へ。親王の護衛に抜擢されたと思いきや、立場は人ではなく式神!? さらに、上司は畏怖される冥の中将・清雅(きよまさ)でーー。
 悪霊からの文、呪われた宵壺、女房の神隠し。千早は事件と慣れない後宮のしきたりに四苦八苦するも、清雅の助言で独自の才覚を発揮して信頼を得ていく。一方で、異変は一つの疑惑へと収束し……。華と呪いの都で始まる和風奇譚!

■━━━■登場人物紹介■━━━■
□千早(ちはや) ……恩人である少年を追いかけて磨いた剣の腕を認められ、親王の側近くに。しかし、人ではなく「式神」としてこき使われることに!?

□清雅(きよまさ) ……都で畏怖される「冥の中将」の地位に就く青年。白髪に赤い瞳。顔立ちは仮面で一部隠しているが、歴代で最も美丈夫だと女房達からは秘かな人気が。

□明星(あかぼし) ……清雅を護衛として側に置いている美貌の親王。女たらしな面もあるが、繊細な青年。怪異を祓う能力ももつと名を馳せているが、実はーー。

□景時(かげとき) ……千早が慕う相手。黒髪で面倒見のいい少年だったが、明星の護衛として都に召し上げられて以来、音信不通の状態。

□中宮 ……明星の幼馴染でもあり、彼の兄の寵愛を受ける女性。彼女の周囲で生じている怪異を解決するため、千早は中宮のもとに「式神」として遣わされる。

□椿の典侍 ……明星によって「式神」として配属された千早を指導する女房。千早に手厳しい。どうやら、仕えているはずの中宮と浅からぬ因縁がありーー?

感想・レビュー・書評

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  • 数々の反応を見るに、千早の想い人は目の前にいますがなとツッコミを入れつつ、でも筋の動きで人を判別できてしまう千早に言わせれば、彼と想い人は性格は似ていてまた体つきも動きも違うという。
    この辺りの設定が絶妙だった。
    ネタばらしは終盤にて。
    どうあっても、もう戻れない。
    でも、違う形での縁の繋ぎ方もあっていいと思う。

    千早があまりに景時を慕っているので、そんな千早にちょっかいを出す明星が序盤少し苦手だったのだが、彼の生い立ちが分かると少し見方が変わった。
    ただ、彼のせいで某キャラが戻れない道を歩むことになったのには、やはり釈然としないものが残ったが。
    事後承諾は駄目だろうという……本人が気にしていないのが救いか。

    脳筋と見せかけて、普通ではない視点から物事を見抜くし、どんなときでも一途に景時を慕う千早のキャラクター性のおかげで、物騒な事件も哀しい事件も重くなりすぎず読みやすく感じた。
    そんな彼女の想いが(明星に惑わされることなく)届くといいなと思う。
    当初の予定とはきっと違う形になるけれど、きっと可能だろうから。
    案外、彼女の出身地のこともあるし、「彼」が色々踏み留まらざるをえない部分も解決してくれそうな気もする。

  • 真っ直ぐで素直な千早があれこれ激突しながらも真っ直ぐなままで、清雅も明星も彼女を好ましく思うのが良く分かる。清雅の抱えているものは重いけど、真っ直ぐで力強い千早が良い方向へと導いてくれると良いなと思います。

  • 千早がかわいいので4点

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著者プロフィール

2012年作家デビュー。乙女ゲームの脚本や『残酷王の不器用な溺愛』(ソーニャ文庫)をはじめ、キャラクターの魅力が生き生きと描かれた作品で好評を博す。思わず吹き出してしまう会話劇や、主人公たちがストーリーを経て成長していく様子がコミカルに描かれ、読者を惹きつけてやまない。

「2022年 『桜花京用心棒綺譚 花咲く都の冥中将』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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