ロンメル将軍 副官が見た「砂漠の狐」 (角川新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040823478

作品紹介・あらすじ

「『砂漠のキツネ』の指揮・統帥 その実態が活写される!」大木毅氏
ロンメル軍団の激戦を描いた名著、復刊!!

北アフリカ戦線。そこは、天国と地獄が同居する場所だった!
「名将」として今も名高いロンメルの副官で、重火器中隊長も兼任し、相次ぐ激戦で指揮を執った男が、間近で見続けたロンメルの姿を描く。
勝利と敗北が二転三転する戦場で、ロンメルはいかに行動し、采配をふるっていたのか?
1950年に南アフリカで刊行された『ロンメル将軍』(原題は "With Rommel in the Desert" 『ロンメルとともに砂漠で』)はベストセラーになり、
翌年にはイギリスの出版社からも新版が出されて、英語圏に広まった。
また、南アフリカ版刊行と同じ年には、ドイツ語版も出版されている。
そして、1971年には、角川文庫から邦訳版が刊行されたのである。
この書は、ロンメルのイメージに大きな影響も与えることになったのだ!

『「砂漠の狐」ロンメル』『独ソ戦』の著者・大木毅氏による監訳者解説も収録。

「さあ、再びわれらの仲間を、想い出のうちに、砂漠の暁や陽光を受けて白くいろ色あ褪せた軍帽のもとに団結せしめよ。とっくの昔に言われていなければならなかったことを唱えようではないか。
「戦友よ、お前はアフリカでの責務をよく果たしたぞ!」」
(「序文」――1941年にドイツ・アフリカ軍団麾下第二一装甲師団長を務めたH・フォン・ラーフェンシュタイン退役中将による、より)

※本書は、1971年に小社より刊行された作品を復刊し、新たに解説を加えたものです。
底本には1976年の8刷を使用しました。

感想・レビュー・書評

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  •  この手の本の理解には史実に関する知識と、それ以上に地理の参照が不可欠であると考える。目次に続いて、日本語版で作られた簡単な地図が掲載されているが、ほとんど役立たないのが残念である。せめて本書に出てくる主要な都市や峠等の位置を示して欲しかった。この地図の作成者は本書に目を通したのであろうか。迫力のある筆致で書かれた文章に対して、勿体無い感じがする。ネットで調べながら読むしかない。

  • ロンメルの副官を一時期勤めた下級将校のアフリカ戦線での戦いの記録。ロンメルの司令部に着任、戦車分裂行進を見てから、アフリカの枢軸軍が連合軍に降伏する直前に結婚の許可が下りて帰国するまで。日中くっついて回って夜は手紙を処理して、といった副官としての勤務は砂漠でもドイツ軍でも半世紀以上前でも変わらないのだな。そば近く使えたからこそのロンメルの描写で、ストイックで危険をものともせず戦場を駆けずり回って指揮を執り、でも頑固で想像力に欠ける、そんな人物だったそうな。副官時代の話は半分程度だが、それ以降のアフリカ戦線の様子も知ることができ興味深い。かなりの記憶力と思うが、毎日日記をつけていたのだろうか。
    訳者の清水さんの「召使いから見た主人に偉人はない」という言葉、まさにそうやな。一方で召使いだからこそ真にわかる偉大さもあるとは思う。

  • 東2法経図・6F開架:289.3A/R66s//K

  • リアルなロンメルの話なんだろうなと思う。というか、中学時代に読んだような気もする。全然本題ではないのだが、筆者がロンメルのところへ行く前にドイツ商船乗組員を集めた部隊の指揮をしていたというのが気になった。場所と年を見ると「帰ってきた長良丸」に出てきた密航志願だがお引取り願ったドイツ人というのが、時間的にも場所的にも丁度合うようだ。長良丸(と乗組員だった亡祖父)とんでもないところに居たもんだなあと。

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著者プロフィール

1916-2007。南アフリカ生まれ。ドイツ人の両親の下に生まれる。第二次世界大戦では南アフリカ軍ではなくドイツ軍に志願。ポーランド戦に従軍したが、その後、アフリカ経験を買われて、イタリア領エリトリアに派遣された。同地がイギリス軍の攻撃によって失陥したのち、ドイツ・アフリカ軍団に配属され、ロンメルの副官となった。のち重火器中隊長に転出し、様々な激戦でドイツ軍部隊の指揮を執った。戦後、シュミットは南アフリカに戻る。北アフリカの想い出を書き綴ったのが『ロンメル将軍』である。これは英訳され、ベストセラーになった。

「2020年 『ロンメル将軍 副官が見た「砂漠の狐」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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