- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784040824222
感想・レビュー・書評
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あの悲劇的な事件があった今こそ、情緒を排して安倍政権とは何だったのかを冷静に問わなければならない。今までずっと政治に関して薄々感じてきた違和感が鮮やかかつ冷静に描かれており、日本国民必読の書である。が、しかしこれを読んで「そうだそうだ、確かに安倍政権は何の成果もなかったし、寧ろ世の中は劣化した」と共感できる知性を持っている人は残念ながら少数派だろう。これも長年に亘る愚民化政策の成果であり、自民党の思い描いた通りの結果になっている。もう後戻りできないところまで行ってしまっているようにも感じる。非常に残念だ。
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資本主義の終焉、民主主義の限界、そして国民国家の瓦解。平成以後の日本の政治的・経済的退廃の構造がよく分析されている。それとともに、民主制の危機という人類共通の課題も炙り出されてくる。日本もヤバいが、翻って世界もそう安穏としてられる状況ではない。
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2012年~2022年初頭くらいまで(一部自民党55年体制の話もあり)の、10年間の日本の政治について分析された一冊(帯の「なぜいつも頭(トップ)から腐るのか」のインパクト大)。本書では、2012年に自民党が大勝してからこれまで続く政治体制(安倍晋三総理→菅義偉総理→岸田文雄総理)を「2012年体制」と表現して、2012体制が行ったアベノミクスや安全保障問題、コロナ対策などが著者の解釈で分析される。ここ10年くらいの日本の政治の本質を知りたい人にオススメ。