- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041001042
作品紹介・あらすじ
俗世間から逃れて美の世界を描こうとする青年画家が、山路を越えた温泉宿で美しい女を知り、胸中にその念願を成就する。「非人情」な低徊趣味を鮮明にした漱石の初期代表作『草枕』他、『二百十日』の2編。
感想・レビュー・書評
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冒頭があまりにも有名な漱石の作品。
若き画家が「非人情」を求めて旅に出て、鄙びた温泉宿で、訳ありの女性那美に出会うという物語。
漱石の芸術論は理解できたとは言い難いけれど、自然や植物(椿、白木蓮、木瓜など)の描写がうっとりするくらい美しく、春の野山のむせ返る香りが漂ってくるよう。
『二百十日』は阿蘇に登ろうとする2人の男性を描いたもの。若さと活気に溢れた掛け合いが楽しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『二百十日』で印象に残ったのは以下の部分。世の中、上手くいくものでもないし、そもそも、世の中が正しい方に行くかも分からないよね、と思った。
「なれば世の中がわるいのさ。不公平な世の中を公平にしてやろうというのに、世の中がいうことをきかなければ、向のほうが悪いのだろう。」
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3月19日草枕読了.「山路を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。」で始まる漱石のこの小説は名前は知っていたが、読んだことはなかったので読んだ。青年画家が温泉宿で美しい女性 那美さんと出会う。惹かれているのに、絵に描かねばと色々理由を考える主人公の芸術へのこだわりが漢詩や漢文 短歌などが出てきて読むのにひどく時間がかかった。那美さんの仕草がなかなか色っぽいのだが、それを画家として見る主人公のストイックさ真面目さ。確かに文章は美しいです。でも読みづらかったです。
3月20日二百十日読了。圭さんと碌さんの阿蘇に登る話で、会話のやり取りがポンポンと軽妙で割とすいすい読めた。圭さんが当時の社会を批判する。阿蘇山に登って2人で話すというお話でした。 -
読みやすさ◎
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草枕、序盤は漢文が多くて読みにくかった…
どちらも熊本が舞台で、登場人物同士の掛け合いの様子などは良かった
いつかスルッと読める時がくるのかしら -
二百十日は昔読んだことがあったので、草枕だけ読んだ
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美しい表現が多々。物事をありのままに捉え表現しているってことかな?ちょっと言葉が難しくて理解できていないところもある。そんななかでも人生の教訓のようなものを読み取ることができる。最初の2,3ページが印象的。
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智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。
何回でも読みたい綺麗な文章。
この文章が印象強すぎて本編はあんまり。。 -
俗世間を逃れて旅をする青年画家の前に、那美(なみ)という美女が現れる。俗世を離れた「非人情」を描いた物語。
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'09.9.27読破
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二百十日の印象が強いです。東海道五十三次みたいなお話。