- Amazon.co.jp ・本 (374ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041004487
感想・レビュー・書評
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キャラ立ち炸裂の異色ホラー。ヒロインのコバト姫は魅力的だし、なんといっても主人公がぬっぺほふです! これ以上のキャラはないでしょう。ぬっぺほふの知られざる生態(笑)も意外でした。
世界観も独特。ユーモラスでコミカルでどこかしら愛らしい物語。でもやはりホラーなので、終盤の流れに至るころはなかなかに凄惨です。
人を不幸にするという絵「夜波」、だけどなんだか惹きつけられるものがありますね。実際にあったら見てしまうかもしれません。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
美貌の下に暴力と狂気と歪んだ愛情を宿した少女、コバト姫。かあいいお肉ちゃんと名付けられ、そんな彼女に狂おしく恋焦がれるぬっぺほふ。
穢らわしくて生臭い愛情の結末は残酷だが、二人にとってはそれが幸せ。
二人が求めていたのは、暖かくて優しい感情ではないからだ。
人を選ぶ内容だが、大正浪漫でエログロな人外×少女ものとして、大いにお勧め。 -
むちゃむちゃ
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この作者は人外好きの人間嫌い?
ナルセがコバト姫と結ばれて、めでたしめでたし...ではなかった。
それと、ホラーと言うよりもエロとグロかな。
いずれにしても、この気持ち悪さは只者ではないです。
次作も期待します! -
不本意ながら、妖怪ぬっぺほふが可愛い。
性根はとことん下衆なのに
もちもちしていてお日様のにおいがするお肉の塊が
あばーあばーって泣きじゃくるとか!
かわいすぎる。
かわいすぎて★4つ。
内容は大正エログロファンタジー要素の強いホラー。
そういうのがお好きな方にはおススメです。 -
妖怪ぬっぺほふを主人公とした独特の世界観は魅力的であった。
しかし、前作と比べ、明らかにエログロ要素が濃くなっているのが気になった。
さまざまな人物の視点で物語が進行しているため、はじめは複雑なのかと思ったが、わかりやすく複線を回収しているので物語の全体像を把握するのは難しくなかった。 -
帯から、表紙から、めちゃめちゃストライクで衝動買い。完全ジャケ買いでしたが、私の趣味にドストライクで楽しめました。いい買い物したなってかんじ。
最初ほのぼので笑えもするのに、後半急にホラーになります。
純愛ゆえの狂気が私の趣味どまんなか。
むっちゃむちゃにしてやりたいっ -
中盤がグロい。ホラーを読みなれていない人にはちょっときつい。
時代設定は好み。
見終わってから表紙見返すと「ああ、なるほど」ってなる。 -
世界観だけで突っ走る話かと思ったらそうではなかった。ホラーファンタジーのような感じで面白かった!この人の他の作品も読んでみたい。といってもこれがデビューしたての二作品目かな?
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書店で平積みにされているのを見て、ふっと購入しました。
何しろ、表紙のイラストが、三津田信三さんの刀城言耶シリーズの表紙を手掛けている、村田修さん。そして、『夜波の鳴く夏』という、いかにも、という雰囲気のタイトル。
あらすじを読んでみると・・・ぬっぺほふが主人公!?
これはもう、買うしかないと。
一気読みをしての感想は、まず、「凄いものが出てきた!」でした。
有り得ない設定なのに、さらりと受け入れてしまえるうまさ。そして、単に、「怖い」や「ホラー」なのではなく、人間の内面を抉り出すような小説でした。
例えば、妖怪のぬっぺほふたちは、人間の顔を喫む(舐める)のですが、舐められた人間は、数回では何の変化もないものの、徐々に人間らしさが失われて行き、ただ、人の形をした、食欲と性欲のみのモノに変わり果てるのです。そこで為される説明は、ぬっぺほふたちが舐めるのは、単に人間の顔の皮膚ではなく、徐々に失われる事になる、人間らしさ、なのだと。
それから、見た者を不幸にするという、途轍もない毒を持つ絵、『夜波』も、作中でそれと同じような役割を果たします。
一見ただの黒く塗り潰されただけの絵。でも、『夜波』に魅了される者は、その中に、それぞれ違ったものを見ます。『夜波』の持つ毒というのも、どうやら、持ち主の抱える罪の意識を暴くもののようで、ここでも、人間の内面が曝け出されて行きます。
飴村行さんの粘膜シリーズと、そして妖怪が好きなら、きっとはまる作品です。
それから、最近知ったのですが、村田修さんは、津原泰水さんの実弟なのですね。