県庁おもてなし課 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041007846

感想・レビュー・書評

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  • 恋愛描写は、自衛隊三部作よりさらにまどろっこしい感じですが、肝心の本編はとても楽しく、サクサクテンポ良く展開されていきます。
    ただ、大きく盛り上がることも、大きなトラブルも無く淡々と話が終わってしまったかな???

  • 前半・中盤の、これからどう進んでいくのか高まるワクワク感は、素晴らしかった。
    ページをすすめる手も止まらなかった!

    後半は終始、登場人物たちの恋愛模様が描かれており、中盤までの勢いの失速が、少し残念だった。


    高知の魅力がひしひしと伝わったので、実際に足を運んでみたくなった!

  • 図書館でたまたま見つけて、そういえば映画にもなったなというのも思い出しながら借りてみた。

    民間と役所の感覚の乖離はぼんやり感じていたけど、たとえばこういう時間の感覚の差だったり無意識の中にある傲慢さがあるんだな、なんてこともクリアになった。

    何かを大きく変えるってすごくストレスだしリスクもあるし覚悟もいる。
    それでも立ち向かう原動力は故郷への思いなんだろう。

    アイディアというのは0から何かを生み出すだけでなく、持っている宝物の見方を変えて価値を引き出すことでもあるんだなとこれを読んで改めて感じた。

    県の復興に向ける戦いと掛水、古門それぞれの恋愛模様がなんともいいバランスで描かれていたのもまた良かった。

    おもてなし課自体は2022年になくなったらしいけど、どうかこの本に描かれていたような創造性とパワフルさを持ち続けてほしい。

    今年の夏は高知に行ってみようかな。

  • 【思いはある、地域行政と活性化】
    これは、誰が読むかでもしかしたらいろいろと思うことが違うのかもしれない。私は都市部住民なので、外部から地方活性化に興味を持っているという立場で読んだ。
    高知県を舞台に、地域を活性化しようと試みつつ、でもなんでなかなか進まないのか、とか具体的な現実ユーモア交えて突きつける小説。具体的に事実としてある高知県の県庁おもてなし課を取材し、ともに練り上げた内容のようで、興味深い。

    すでに10年以上前に書かれた本なので、だいぶ現実は進んでいるのかなーとも思うけれど、ストーリーのようにはスムーズに物事は進まないのかな、とか、地方ってたくさんあるから、地域振興も競争とかインフレがあるのかな、とか、今の現状にも再度興味を持った。

    すばらしい地域の価値、宝を、いつのまにか失ってしまわないように、より多くの人々に共有できて、地域のさらなる発展に繋がるしくみづくり、時間はかかるかもだけど、日本全体で協調的に取り組めたらなーと思った。

  • 高知県庁内に新設された「おもてなし課」。
    民間感覚の欠けたグダグダ集団が敏腕サポーターとの出会いによって成長していくお話は、「シアター」とよく似ていました。
    ですが高知県が有する豊かな自然についてだとか、お役所仕事の内情などにも触れている為ノンフィクション小説っぽく楽しめたし、やはり登場人物達が魅力的。
    掛水が社会人としてどんどんカッコ良くなっていく過程は、多紀でなくとも惚れ惚れしました。 恋愛要素は必要なかった気もしますが、吉門のツンデレを拝む為には不可欠でしたね。

  • 高知には自然しかないと言い切っているが何故か行ってみたくなる。けど直ぐに行動できる時間もお金もないので取り敢えずカツオとゆずポンを買ってきた。自宅で高知の気分を味わってみたい。
    そして高知県庁にはおもてなし課ってもう無いという事実を知る。フィクションなのに物語と重ね合わせ何故か残念に思う。目標が達成され、活性化が上手いき課がなくても県全体でおもてなしが出来るようになったのだと思いたい。

  • 総評すると非常に「マイルド」な物語だった。

    何か、壮大な教訓を読者に向けて刺してやろうというような代物ではなく登場人物を通してつぶさな視点の大切さを気づかせるような本だった。
    したがって当然のことながら全体的なターニングポイントのような部分は少ないため、そこに物足りなさは感じなくも無い。

    一方で、時折、登場人物の視点が切り替わりながら物語が進んでいく構成は感情移入しやすいというか映像化するのも納得という感じ。

    この本は夢を持つ学生よりは少しくたびれはじめた社会人に刺さるのかな、と。
    面白かった。

  • 地方観光の戦略がよくわかった。

  • レジャースポットはたくさんあるのにアピール下手、という設定の高知県を観光県へと変えていこうというお話し。私には、高知県にアピール下手という印象はなかったが、登場人物のキャラや設定が面白く読みやすかった。

  • 面白かった!役所と一般企業の感覚のずれは具体的でなるほどと思った。しかも実際あった話だったのね笑

  • 成る程ーと勉強になった本。
    民間と行政の違いが面白く読んでいけた。
    内容は、高知を観光で活性化させるものであるが
    民間も行政も、井の中の蛙ではいけない事がわかる。また、失敗を恐れたら何も生まれない事もわかる。
    キャチフレーズの重要性とポップの空白の利用の仕方は勉強になった!内容は自衛隊三部や他を読んでいると物足りない感。他が良かったから。

  • 旅行がしたくなった
    高知いきたい

  • 高知の言葉になじみがないので
    そこがちょっとつっかえるというか...
    難しい...まではいかないけど
    ちょっと引っかかって集中できなかった

    役所関係で働いた事があると
    なんとなく実感として分かる

    青春ドラマ

    市リユース文庫にて入手

  • 有川浩作品読破の1歩

    正直な感想はダラダラとしているな、だった。
    計画は構想段階で終わるし、県庁は固い→頑張るよ繰り返しで特に盛り上がりもない。

    高知県民が読んだら興奮するのかな?

  • 実際に役所仕事ってもどかしい時ありますよね笑 役所仕事って皮肉な言葉もあるくらいだし笑 でも高知に行ってみたくなった。この物語にはハラハラもない、ドキドキもない、でもキュンキュンはある!笑 そーいえば役所仕事もだけど、恋愛の進展ももどかしかった笑

  • 馬路村には行ってみたいと思った。
    でも、お仕事小説にしては掛水くんや多紀ちゃん以外の県庁の人の活躍がほぼなく、物語の早い段階で二組の恋愛が絡んでくるのが好きじゃない。
    恋愛が絡んでもいいんだよ、いいんだけどなんか表現の仕方かなぁ、子どもかって思っちゃう。
    方言と登場人物たちの名前の読みづらさに戸惑った。

  • 主に大阪へ行ったときの電車の往復で読んだ。いつもながら前向きな物語でした。会話の語尾が方言で書かれていることが多いので、リアルに高知県の人とは関わったことが私にとっては読みにくかったです。

  • 半年か一年かけて読んでは止め、読では止め、が続きやっと3分の1。あー最後まで読みきらんやろうなと思っていました。ところが、ストーリーセラーがとても好きな作品になり、そういえば、と同著のこの本を引っ張り出して読んでみたら進む進む!
    ストーリーセラーで有川さんの作風にはまった頭でおもてなし課を読むと掛水、多紀、吉門たちの気持ちの描写がなんと細やかなこと。文字にするとくどくなりそうなんですが、そんなことは全然なく、かつ、読みながら自分の想像に落とし込むこめる余地もある。
    清遠の潔さには度が過ぎると思う節もありますが、それはそれとしてグイグイっと読み進めた作品でした。

  • ちょっとどころかめちゃくちゃ可愛いぞ吉門喬介!!!!所謂『お役所仕事』に吉門同様イライラさせられたが、耳の痛くなる言葉にも目を背けず、学ぶべきところは学び、しっかりと吸収し自分の力に変えていく掛水(とそれに引っ張られるように盛り上がる同僚たち)には好感が持てた。「確かに」「なるほど」「そんなことも分かんないの?」など相槌を打ちながら読了。

  • お役人仕事の主人公が、高知県を活性化するために奔走する。
    話自身はとても面白く、相手に届ける言葉とは、相手の目を引く宣伝広告とは、を学ぶことができた。

著者プロフィール

高知県生まれ。2004年『塩の街』で「電撃小説大賞」大賞を受賞し、デビュー。同作と『空の中』『海の底』の「自衛隊』3部作、その他、「図書館戦争」シリーズをはじめ、『阪急電車』『旅猫リポート』『明日の子供たち』『アンマーとぼくら』等がある。

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