夏の子供 魚住くんシリーズ (5) (角川文庫)

著者 :
制作 : 岩本 ナオ 
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 219
レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041017692

作品紹介・あらすじ

戸惑いつつも、お互いに恋を認識した魚住と久留米。二人の関係は、秘密をはらみ進化する。そして、PTSDに苦しみながらも研究に打ち込む魚住に、アメリカ留学の誘いが届き……。感動の最終巻。

感想・レビュー・書評

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  • 魚住くんシリーズ(全5巻)
    『夏の塩』
    『プラスチックと二つのキス』
    『メッセージ』
    『過敏症』
    『夏の子供』

    辛い過去を背負って生きてきた魚住真澄。
    久留米やマリ、サリーム、濱田さん、さちのちゃん。様々な人との出会いと別れによって自分の過去と真剣に向き合い、泣いて、笑って、恋をして。
    彼が成長していく姿にはとても感動した…。

    死はいつでも自分の身の回りにある。
    もしも、自分の大好きな人が明日突然いなくなってしまったらどうなるんだろう。
    今まで考えたようで考えていなかった人の生と死の関わりについて、この本を通して彼らと共に考えさせてもらえた。

    榎田尤利(ユウリ)先生に魚住真澄というキャラクターを生み出してもらえて良かった。
    優しくて、そして誰よりも強い。
    「強い子供」な彼に出会えて本当に良かった。
    魚住くんシリーズはこの5巻で完結しているけれど、彼らの人生はこれからも続いて、沢山の出会いや別れを繰り返していくのだろう。

    私も、いつか自分の好きな人たちと別れるときが来たとしても、その人と出会えたことを大切にしていきたい。

  • 魚住くんシリーズ完結編。
    響子さんが就職して、そこでの仕事に悩み悲しむ「リムレスの空」
    PTSDに苦しむ魚住、苦しむ魚住を救えなくて悩む久留米を描いた「 アイ ワナビー ア フィッシュ」 どんな濁流でも進んで行きたいと考えるようになった魚住くん。 魚住くんは強い、どんどん成長する。
    太一くんを祖父母の家で預かり一緒に過ごした夏を描いた「夏の子ども」 魚住くんの強さは、強い子どもだからなんど感じた。 生き物の命にも違いがある、ラットより金魚よりあなたの方が大事だと伝えたい。 あなたが無事ならそれでいいと。 命を奪った悲しみがすでに罰なのだと、子どもに伝えられたらいいなあ。

  • 素晴らしすぎる純愛小説!
    人の心が癒されていく様に、胸が熱くなる。
    BL表現があるので読む人を選ぶが、それを抜きにしてみんなに広めたい。
    恋と愛と友情をめいっぱい描いた名作だった。

  • 魚住は信じられないくらいに不幸に囲まれた生い立ちであったかも知れないけど、程よい距離感で接して理解してくれる友人関係があったことは僥倖だと思う。決して孤独なんかではなかったはず。こんな人間関係の中で再生できた事が嬉しくてたまらない。魚住以外に登場した脇の人物たちの人生、辛いことがあってもすべて輝いて見えた。いろいろ足掻いて進んで行く姿が素晴らしかった。

  • ハードカバー版を既読。泣いた。泣いたったら泣いた。しかも本編であれだけぐずぐずと泣いたというのに、あとがきに更なるとどめを刺された。不安をかたちにしたキャラクターが読者のなかにもいるのだと感じるようになった、という著者の発言に特別と普遍の両方を感じて、それはまるで祝福だと感じられたのだ。覚えている限りの記憶では、わたしは昔から夏が好きではない。けれど嫌いにならないのは、数々の小説で描かれる夏の情景に惹かれるから。開放的でありながらさみしさもはらむ夏という季節は、太陽に背を向ける意地っ張りの背も確実に押す。

  • 最後の2行で泣かされた……

  • シリーズ通して身近な人との別れが綴られて来たけど、表題作と最終話はその中にあった出会いの素晴らしさを強く意識できて、読んでよかったなぁと思った。
    読んでる間、視界がにじむことにじむこと。
    マリちゃんは本当にどこまでもかっこいいな。

  • 去年読んで最終巻手前で止めてたシリーズを夏の塩から読み直し、ようやく最終巻まで読みました。

    読めなかったのは飽きたわけじゃなく、もったいなくて。


    読みながら薄々感じていたものが確実になって、泣きながら読みました。メッセージの時泣いたのとはまた違う、なんだろう。
    普通、BL、というかこうした同性愛ものだと嘘みたいにハッピーエンドだと思うんだけど、途中からBLなのか?と思うくらい二人の関係が自然なものになって、またテーマがもっと重いものが見えた。別にバッドエンドでもない。ハッピーエンドでもない。そうした括りが必要ないほど、自然に流れていく終わり方。
    辛い、けど『進んでいる』。
    辛い別れが多いほど好きな人が多かったんだ。幸せだったんだ。
    死んだ時、誰かが悲しんでくれて、でも引きずらないで、でも時々は思い出してもらって。それでいい。


    魚住真澄というキャラクターを通して、『生と死』についてずっともやもやしてたものが少し晴れた気がする。
    作者に諭されていたように感じた

    大好きな祖母がなくなった時といろいろ重なって、辛いけど励まされた。

    『夏の塩』を読み始めた時は予想もしなかったが、本当に読んでよかったと思うシリーズだ。

  • 喪失を抱えながらもなお生きる。
    生きていたら誰もが直面する誰かの死。大切な人であればあるほど辛いその死は私たちの心を抉り他の誰かで埋められるものではない。この物語では、その傷を無理に塞ごうとは誰もしない。むしろその大切な人への感謝の気持ちを持つことを、教えてくれる。私にとってあなたはこんなにも大きな存在だったのだと。
    人と関わることを恐れないで、失うことを恐れないで、生きる。優しい気持ちになれる物語だった…。

  • ふわふわしててなんだか危なげだった魚住が、素直さと優しさを持ったまま成長出来た事が嬉しい。
    恋愛ももちろんあるのですが、それ以外の部分がむしろ魅力的なシリーズだなと思います。

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