先導者 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 79
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041020722

作品紹介・あらすじ

15歳のとき先導者として認可されたわたし。死者に寄り添い、恵まれた来世に転生できるように導く任務を託されていた。ついに最初の任務を果たすときが来たが……。第19回日本ホラー小説大賞大賞受賞作!

感想・レビュー・書評

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  • 始まりから終わりまで、
    名前ではなく、わたしと語られる少女。

    わたしは年若く、15歳から先導者として
    特定の死者の為の案内人としての任につく。

    虚弱な身体に特別な能力。
    その為だけに生かされる生命。
    心身は任を行う毎に消耗する。

    わたしの周りには、指導者と管理者、
    その身体を保つ為の機械の様に働く世話人がいる。

    珍種と扱われるわたし、
    わたしが生きる囲われたこの世界は何か。

    設定はホラー。
    確かにホラー小説とも言えるだろうが、
    個人的にはファンタジーのような
    不思議な状況設定の神秘感ある物語でした。

  • ホラー大賞受賞作ってことで。暑苦しい季節になってきたってのもあるし。死後の水先案内人という、既視感たっぷりのテーマではあるけど、設定が破綻していなくて、安心して読み進められる。

  •  ホラー小説で短くてオススメ、みたいな感じでまとめサイト辺りで紹介されていたので買った、はずw
     表紙の女の子が可愛い。
     先導者とは何か。所謂、イタコさんみたいな人のことを指すらしい。
     その先導者であるためには、ココロと言われるようなものがあってはならないらしく、主人公である女の子は、あまり自分の意思を表に出さない。
     そんな、日々一心に先導者であるために生きていく彼女に、自我と呼ばれるようなものが芽生えていって、そうして……というお話。
     短く、さらさらと読めた。
     人と人の気持ちのすれ違いだとか、思い込みだとか、自分も生きていきたいだとか、ああ、人ってそうだなあ、色々考えて生きていくのだなあ、と。

  • 15歳になり「先導者」として認可された"わたし"。死者の魂を来世でも恵まれた存在とするように導く「御役」のために生き、そして死んでいく少女の物語。



    この作品がホラーかどうかはいまいちわからないけれど、死後の世界を綿密に作り上げる創造力と、幼い頃から訓練ばかりだった少女が任務を通して自我を芽生えさせていく成長譚を楽しめた。

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