田中英光傑作選 オリンポスの果実/さようなら 他 (角川文庫)
- KADOKAWA/角川書店 (2015年10月24日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041034545
作品紹介・あらすじ
ぼくはあのひとが好きでたまらない。ロサンゼルス五輪に参加する選手団を乗せた客船で、坂本は高跳び選手の熊本秋子に一目惚れした。しかし、2人の仲を同僚に揶揄され、ついには選手間の男女接触禁止令が出てしまう。オリンピックに参加した自身の体験を描いた「オリンポスの果実」、晩年作の「さようなら」ほか、珠玉の6篇を厳選。太宰治の墓前で散った無頼派私小説家・田中英光。その文学に傾倒する西村賢太が編集、解題。
感想・レビュー・書評
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私が女だからだろうか、主人公(英光だろう人)の身勝手さに読んでいてムカっときてしまう。
「あなたは、いったい、ぼくが好きだったのでしょうか」
じゃねーよ。自分の気持ちは?
他の作品も、妻子がいながら好きな女性と暮らしたり、その女性と喧嘩すると妻子のもとへ帰るがまた、女性のことが恋しくなって行ってしまう。
なんて勝手なんだ!
西村さんがハマっていた作家さんじゃなかったら、チラッと読んでリタイアしてたかも。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
西村賢太さんが好きだという作家なので読んでみました。
率直に面白いです。
そして、かなり西村賢太さんが影響を受けたことがわかりました。
太宰治の描写がとても興味深い -
たまらない、ダメさ。
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ずーっとなんかいまいちっていうか、軽い日記みたいな感じで読んでたけど、量ってやっぱ大事で、量があるがゆえに、軽い日記みたいな感じの文章でも、読み終わった時に読後の満足感がある。最後の数行を読んで、読み終わった後、あぁ、そういうことだったのかと、なんか気づく。