人生パンク道場

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 150
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041038192

感想・レビュー・書評

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  • 相談に対する回答で、特に目から鱗な解決策なかった。
    でもその解決策の書き方や、そこにたどり着くまでのあれやこれや考え巡らしているところに町田康節が炸裂していて良かった。

  • 雑誌に掲載された人生相談をまとめたもの。相談への秀逸な回答は様々な経験をされてきた賜物なのでしょう。我々読者もそれら経験の一端を共有できるという非常にお得な(?)本です。

  • 中島らもさん、開高健さん、遠藤周作さん、今東光さん
    面白い生き方をしていらっしゃる人生相談は面白くないわけがない
    また一人、そんな生き方をしていらっしゃる方が
    町田康さんです。

  • あとがきまでおもしろかったです。「まだ生きている以上、たどり着いた瞬間、そこが出発地になるのではないだろうか、…(あとがき)」ナビにより問題が解決したように見えるけど、本当の目的はその到着後にあるのだよと、出張とか旅行とかを思えば確かにその行程をいかに過ごしたかで目的の達成具合も変わってくることがあるよなあと思いました。

  • 進路に選択肢があることによって、人はあったかもしれない可能性について後悔し続ける。失敗をするなら自分で選択したうえで失敗をしないとその失敗が身に沁みない。助言や忠言はかえって害になるだけ。なぜなら、どのルートが正しいかは誰にも分からないから。親の辿ったルートは、一刹那ごとに幻のように消え、同じ条件の同じルートというのは決して存在しない。仮に設定できたとしても双六程度の粗略粗雑なもの。親が子に言えることは、なるべく善きことをし、悪しきことをするな、ということぐらい。さらに付言するならば、夜空にある北極星のように同じ位置で、羅針盤のように輝くこと。せいぜいその程度であることを、しかと弁えなければならない。

  • 読者からの悩み相談に、著者がユーモアを交えながら答えていったもの。
    クスッとなりながらも、妙に深く重く感じる言葉や文章が出てきてハッとさせられた。

    「自分が変わればいいのです」

  • あのパンク人生を送っている町田康の人生相談。さぞかしパンクな回答なのだろうと期待して読み始めたが、パンク度が意外と低い。笑いを取りにいくわけでも無い。かと言って、「今すぐ活用できる」というのともずれている。パンクな彼が出した真摯な回答が「この回答」なのだろう。いろいろ、悟りを語ってみたり、時には破天荒になりつつも、本当に質問者の質問に真剣に答えている。町田康の回答の中にあった言葉で「人間を忘れっぽく作ってくれたことこそが神の慈悲」とあった。今、感じる痛みや悩みもいずれ忘れて過去の物になるのかもしれない。

著者プロフィール

町田 康(まちだ・こう)
一九六二年大阪府生まれ。作家。九六年、初小説「くっすん大黒」でドゥマゴ文学賞・野間文芸新人賞を受賞。二〇〇〇年「きれぎれ」で芥川賞、〇五年『告白』で谷崎潤一郎賞など受賞多数。

「2022年 『男の愛 たびだちの詩』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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