ご機嫌な彼女たち

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 256
感想 : 48
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041038871

作品紹介・あらすじ

離婚に傷つき娘と暮らす寧、年下の恋人のいる万起子、娘が口を利かない美香。夫を癌で亡くした崇子の料理屋には、今日もバツイチ女性が集まる。結婚、出産、離婚、自立、人生の転機に必要なものを探りながら--

感想・レビュー・書評

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  • 女性の友情の物語。それぞれの人の立ち直りの過程が丁寧に描かれている。みんな頼もしく立ち直り、楽しみを謳歌している。
    自分だったら内にこもるだろうなと思いながら、羨ましかった。

  • さまざまな理由でシングルマザーになった四人の女性の物語。
    仕事もして、子育てもして、できれば恋愛だって…
    人生は何度でもやり直せる!

    「娘を背負っているのではない。手をつないで歩いているんです。」と言える母、
    夫に先立たれ、悲しみの底から自分らしく生きる道を見つけた妻、
    それを見守る男性たちも素敵でした。

    「人を信頼できる人」という言葉が印象的。
    これはもしかしたら「信頼される人」になるより難しいことなのかもしれないと…。
    狭量な私は、ちゃんと人を信頼できているのだろうかと思ったり。

    子供を女手ひとつで育てる。
    現実はもっともっと大変なはず。
    でも、どんな環境に置かれても、精一杯生きる女性が報われる物語はいい。
    結婚することや、それが長く続くだけが幸せとは限らない。
    かけがえのない子供や、友人がいてくれるだけでいい。
    ”幸せは自分の心が決める”って、本当ですね。

    • azu-azumyさん
      うさこさん、こんにちは~♪

      石井さんの本は読んだことがなかったの!
      この本、勇気をもらえそうですね。
      今、そんな本を欲してる~^^...
      うさこさん、こんにちは~♪

      石井さんの本は読んだことがなかったの!
      この本、勇気をもらえそうですね。
      今、そんな本を欲してる~^^
      メモして古本屋さんへGO~(^^)/
      2016/09/14
    • 杜のうさこさん
      azumyさん、こんばんは~♪

      石井睦美さん、 私も初めましてだったの。

      他の方のレビューにもあったけど、
      そう甘くないでしょ...
      azumyさん、こんばんは~♪

      石井睦美さん、 私も初めましてだったの。

      他の方のレビューにもあったけど、
      そう甘くないでしょ~と感じたりもしたけどね。
      でも頑張っていれば、その内いいことあるさ!って思わせてくれました。

      勇気、欲しいよね!
      古本屋さんにあるといいね!
      2016/09/15
  • 前半はシングル女性3人の子育て奮闘記かと思っていたけれど、読み進めて行く内、子どもへの想いが伝わってきて、涙が止まらなかった。
    大人なっても、出産してもかけがえのない友達ができたり、そこから付き合いが広がったりする。
    自分もこれからまだまだ!な未来が輝きを放つよう、素直に一生懸命に生きないと駄目だと思わせてくれる本でした。

  • *離婚に傷つき娘と暮らす寧、年下の恋人のいる万起子、夫を癌で亡くした崇子、逃げた男の子供を未婚で産んだ美香。
    みんなシングル、おもにバツイチ。そして子どもは、問題児!?日々を奮闘するシングルマザーたちの、やさしくってほろ苦い物語*

    シングルマザーたちの個性がそれぞれきちんと立っているところが、一番のポイントです。悲壮感もなく、それぞれがしっかり前を向いて歩んでいる感じが好ましい。適度に厳しい展開もありつつ、みんなが幸せ感に包まれるラストも良かった。美香と粕谷、崇子と小沢の穏やかなカップル像が特に微笑ましく、素敵でした。

  • 離婚に傷つき娘と暮らす寧、年下の恋人のいる万起子、娘が口を利かない美香。
    夫を癌で亡くした崇子の料理屋には、今日もバツイチ女性が集まる。
    結婚、出産、離婚、自立、人生の転機に必要なものを探りながら--
    (アマゾンより引用)

    好きだなぁ。
    こういうタイプのお話

  • 離婚に傷つき娘と暮らす寧、年下の恋人のいる
    万起子、不登校の子を抱える美香。夫を癌で
    亡くした崇子の料理屋には、今日もバツイチ
    女性が集まり…。

  • 4人の視点で書かれているのが少し混乱したけど、それによって、それぞれに色んな考えがあって物事にも様々な側面があるのが強調されていた。
    それぞれ大変だけど、年齢立場関係なく心許せる相手がいることは救いで、羨ましいなと思った。
    みんな不安定だけど、自分が大切にしたい事をちゃんと持っているのが、そうした本気で付き合える友人との円を結ぶのかなあ、なんて考えた。

  • 石井睦美さんは児童文学のイメージで、中学生のころすきだった記憶があるけど、30歳になったわたし、それどころか、40代以上のこれからのわたしにも寄り添ってくれる作品があったんだ!とうれしくなりました。

    文章がさらさらとしていて、読後感も爽やかで、でも読んでる最中はわりと生活感があって愚直で、そのどちらともが心地よかったです。

    母親であるわたし、女であるわたし、その在り方ってなかなか難しくて、でも、これでいいのよねって思える。

    ママ友であり、女友達であり、そういう存在がわたしにもいてくれていることが、改めてありがたくなりました。

    いつか笑って女同士水入らず、お酒を飲める日が、わたしにも来たらいいな。

  • 決して不仲ではなかった夫との別居と離婚を得て、フリー校正者として働きながら娘の杏を育てる40代の寧。

    親の期待を見事に裏切って、スタイリストとして働きながら小学校でたびたび問題を起こす息子の翔に振り回される万起子。

    10代で親元を離れ、未婚の母となりまじめに働いている20代の美香の悩みは、一人娘の美雨が口を聞いてくれなくなったことだった。

    夫に早く先立たれ、この先どう生きようかと悩んでいた頃と、料理の店をすることになり生き生きとしている50代の崇子。

    年齢こそ違うものの、みんなそれぞれの仕事を精一杯こなし、一生懸命生きている女たち。

    158から161あたりの会話で
    翔が学校で問題を起こすたびに先生に呼び出される万起子の気持ち、わかるなあとしみじみ。

    目の前の自分の子供を見ていながらも、湧いてくる怒りには世の中に向いていることもあるわけで。

    世の中っていうのは、問題児である自分の子供のことを知っている、問題を起こさないふつーの子供を持つ他のお母さんたちとか、ね。

    八つ当たりかもしれないけれど、問題児を持つ親にしか
    わからん気持ち。

    彼女たちが模索しながらもひたむきに自分の人生を向き合っているところが良い。

  • シングルマザー4人の群像劇、オムニバス。
    わたしとわたしの親友がお互い結婚して子供をもうけたらきっと寧と万起子のような関係だったんだろうなと思った。寧と万起子のふたりとは生い立ちも仕事も全然違うしそもそもわたしたちは結婚する予定も子供を作る予定もないけど、もし結婚して子供がいたらという自分たちのシミュレートに思えて、全然他人の人生を読んでいるような感じがしなかった。親友だからこその気安さ、親友だからこそ踏み込ませない領域。そのバランス感覚。
    わたしはこの本の本当のヒロインは美香だと思った。彼女が明るく前に進めるようになったということに涙してしまったし、心の底からホッとした。
    なんとなく最後の最後がちょっと百合で、女と女の関係の尊さが垣間見えてキュンときた。

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著者プロフィール

作家、翻訳家。子どものための読み物に「すみれちゃん」シリーズ(偕成社)、創作絵本に『100年たったら』(アリス館)、翻訳絵本に『せかいでさいしょに ズボンをはいた 女の子』『おばけのキルト』(小社)など。

「2022年 『色とりどりの ぼくの つめ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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